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成功に焦点を当てる

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。

 ボルドリッジが大切にする核となる価値観と概念で次に位置するのが成功とイノベーションに焦点を当てるです。

成功とイノベーションに焦点を当てる
(Focus on Success and Innovation)
現在および将来の組織の成功を確実にするには、組織とその環境に影響を及ぼす短期的および長期的な要因を理解する必要があります。それにはまた、組織的なイノベーションを推進する能力が必要です。イノベーションとは、利害関係者に新しい価値をもたらすことを目的として、製品、サービス、プログラム、プロセス、業務運営、およびビジネスモデルを改善するために
意味のある変更を加えることを意味します。
(ボルドリッジ核となる価値観と概念より)

 ボルドリッジが求めるのは、成功というゴールでなく、持続的な成功です。

 持続的な成功は、環境の不確実性に取り組み、一部の利害関係者の短期的な要求と、長期的な成功に投資する組織および利害関係者のニーズとのバランスを取る必要があります。
 持続的な成長とパフォーマンスのリーダーシップを追求するには、しっかりとした将来への指針と、顧客、働き手、サプライヤー、パートナー、株主などの主要な利害関係者、公共、および、地域社会に対して長期にわたって関わり合う意欲が必要です。また、状況が変わればいつでも、計画、プロセス、および関係を変更する俊敏性も必要です。

 組織の計画立案と資源配分は、以下のような多くの要因を予測する必要があります。戦略目標や資源配分は、これらの影響に適合させる必要があります。
・顧客の短期的および長期的な期待、
・新しいビジネスモデルおよび新しい協働あるいは協力関係構築の機会、
・経済や社会の状況に混乱を招く事象を含む潜在的な危機、
・技術開発、
・働き手の充足度と熟練度のニーズ、
・地域社会および一般社会の期待とニーズ、
・競争の激しい市場、
・セキュリティおよびサイバーセキュリティのリスク、
・新しく出てくる規制要件、
・競合他社による戦略的な動き

 成功に焦点を当てることには、
・回復力の確保、
・リーダー、働き手およびサプライヤーの能力開発、
・効果的な後継者育成計画の達成、および、
・社会貢献と社会的懸念の領域の予測
があります。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」が、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。




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