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働き手の高いパフォーマンスを実現するためのパフォーマンス管理の仕組み

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、組織のパフォーマンスを向上するための最も重要な質問集です。質問に答えることで自ら気づき、改善を繰り返していくことで、現在と未来の成功を確実なものにしていきます。

 5.2 働き手のエンゲージメントでは、すべての働き手が効果的かつ最高の能力で貢献することを可能にし、それを促すために、働き手のパフォーマンスを管理し、すべての働き手メンバーの能力を開発するための仕組みについて尋ねます。

 働き手のパフォーマンス(成果、業績)をどのように管理・向上しているかを尋ねます。

(4)働き手のパフォーマンスの管理システムはどのように高いパフォーマンスをサポートしていますか。
(Baldrige Excellence Builder, p11 より。翻訳筆者)

 パフォーマンスは、業績や成果という言葉に置き換えることができます。
 パフォーマンスは、特別の意味を持つわけではありませんが、一般には色々な意味で使用されることがあるので、ボルドリッジでは主要用語集で定義して使っています。

パフォーマンス(Performance)
 パフォーマンスの予測、標準、過去の結果、到達目標、および他の組織の結果に対して、組織がそれ自身の結果を評価し比較することを可能にする、プロセス、製品、および顧客から得られる出力(output)とその成果(outcome)。
Baldrige Key Terms より。翻訳筆者)

  パフォーマンスは、出力とその成果で、予測値、標準値、実績値(過去)、目標値、競合と比較し、自身の値を評価できるものです。
 売上、利益、費用など財務の言葉で表現されることが多いですが、非財務的なパフォーマンスも対象です。

 ボルドリッジでは、次の4つのタイプのパフォーマンスを取り上げています。
(1)製品
(2)顧客
(3)業務運用
(4)財務と市場

 ここで取り上げている、働き手のパフォーマンスは、業務運用のパフォーマンスの一部です。

 業務運用のパフォーマンスとは、有効性、効率性、および説明責任に関する評価尺度と指標で示される、(倫理的および法的コンプライアンスを含む)働き手、リーダーシップ、および組織のパフォーマンスです。
 例としては、
・サイクルタイム
・生産性
・廃棄物の削減
・働き手の離職率
・クロストレーニング率
・法規制遵守
・財政的説明責任
・戦略の達成
・地域社会への貢献
などが挙げられます。

 業務運用のパフォーマンスは、
・業務単位レベル(業務ごと、業務チームごと、など)
・主要な業務プロセスレベル(業務プロセスごと)
・組織レベル(チームやグループ、部門ごと)
などで測定されます。

 ここでは、これらパフォーマンスを測定し、評価し、改善計画を立て、改善に取り組んでいく一連の仕組み(パフォーマンス管理システム)をどのように構築し、運用して、高いパフォーマンスの実現につなげているかを尋ねています。



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