組織成熟度の%の意味
組織成熟度を理解するために紹介した消防士の活動のマンガには、各段階にパーセントが示されていました。これはどのように使うのでしょうか。
パーセントは0%から5%ずつ100%まであり、マンガでは5つの段階に分かれていました。組織成熟度が高くなるほどパーセントは大きくなります。
ボルドリッジの評点が経営を観る7つのカテゴリーに配分されていることは、先に紹介しましたが。実際には、プロセスの6つのカテゴリーはさらにそれぞれ2つに、また、結果のカテゴリーはさらに5つに細かく配分されています。
ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク 2019-2020年では、次のような配分になっています。
それぞれのカテゴリーにある質問に答え、その答えを評価することで、それぞれに成熟度の段階(パーセント)を決めます。
そして、そのパーセントを上の該当する評点にかけます。それによって、そのカテゴリー内の項目の評点が決まります。
例えば、1.1 リーダーシップの答えの評価(成熟度)が50%とすれば、その評点は、70点*50%=35点となります。また、1.2 ガバナンスと社会貢献の答えの評価(成熟度)が40%とすれば、その評点は、50点*40%=20点となります。
これによって、1. リーダーシップのカテゴリーの評点は、1.1の評点(35点)と1.2の評点(20点)を足したもの、すなわち、55点となります。
満点が120点のところ、評点は55点ということになります。
このようにして、すべてのカテゴリーで評点を出して、その総和をとると、その組織の総合的な評点が決まります。
1000点の評点のカテゴリーへの配分は、それらのカテゴリーの重要な度合を示していると言えます。
先に、プロセスの中では、リーダーシップに大きな配点が与えらていることを観ました。また、プロセスだけでなく、結果にも相当の450点という点数が配分されていることも見ました。プロセスがどんなに良く(見え)ても、結果が伴わなければ、全体としては良いと評価されない、ということを示していました。
さらに、結果のカテゴリーの細かい配分を見ると、結果のカテゴリーの配分は450点と大きいですが、それは必ずしも財務の結果がよければ総合的に高い評価が得られるということではないこともわかります。
財務の結果は、経営においてとりわけ重要な結果ですが、それが良いだけでは、すなわち、どれだけ高い売上、利益を上げていても、成熟度という観点からは、それだけでは評価されない、ということを意味しています。
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ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国政府機関NISTのウェブサイトからダウンロードできます。
下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。
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