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働き手のエンゲージメントの結果を尋ねます

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
 結果のカテゴリーでは、経営における主要な領域 を5つのアイテムに分けて、それぞれについて、組織のパフォーマンスと改善状況について尋ねます。

 3つ目は、7.3働き手の結果です。この項目は、働き手に焦点を合わせたパフォーマンスの結果について尋ねます。これは、働き手のすべてのメンバーに対して、生産的で、気遣いがあり、人を惹きつけ、学習を促す職場環境を、いかにうまく構築し維持しているかを示しています。

  働き手エンゲージメントと能力開発に関する結果を尋ねます。

(3)働き手エンゲージメントの結果は何ですか?
(4)働き手およびリーダーの能力開発の結果は何ですか?
(Baldrige Excellence Builder 2021-2022より引用。翻訳筆者)

 働き手の満足と働き手のエンゲージメントについての主要な評価尺度や指標に対する結果を示します。
 働き手とリーダーの育成についての主要な評価尺度や指標に対する結果を示します。
 これらの結果が、働き手の多様性、働き手グループや区分によって異なっているようであれば、主要な働き手グループごとや働き手の区分ごとにそれを示します。

 働き手のエンゲージメントとは、組織の仕事、使命、ビジョンを達成するための働き手の感情的および理性的な献身(commitment)の程度です。
 働き手のエンゲージメントが高い組織は、多くの場合、高いパフォーマンスを達成する業務環境が特徴となっています。ここでは、働き手は、お客様の利便性と組織の成功のために最善を尽くすように動機付けされています。
 一般的に、働き手は、業務に個人的な意義と動機を見出し、個人間および職場で支援を受けたときに、エンゲージメントを感じます。エンゲージメントの高い働き手は、信頼関係、安全で協働的な環境、良好なコミュニケーションと情報の流れ、エンパワーメント、パフォーマンスに対する責任などによって便益を得られます。
 エンゲージメントに貢献する主な要因には、訓練とキャリア開発、効果的な表彰と報酬の制度、公平な昇進と校正な待遇、家族的な親密感などがあります。

 こうした様々な観点から、エンゲージメントの評価尺度・指標とその結果が得られます。

 働き手のエンゲージメントと満足度の指標として報告される結果指標には、職場での意思決定、組織文化、働き手の知識の共有の改善などが含まれます。
 特に強調しておきたい点は、有効性または成果(outcomes)を示すデータです。
 例えば、成果(outcome)尺度として、
・同僚を認め合うプログラムの構築の結果による継続した働き手の増加
・組織のリーダーシップ開発プログラムに起因するリーダーのポジションへの昇進者数の増加
をあげることができます。

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 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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