見出し画像

固定概念払拭と根本的改革実施

 「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」は特に「業務の有効性と効率性」を基軸にした「内部統制」の有効性を診断する評価基準です。この評価基準を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、具体的に仕組みに落とし込んでいく方法をとっています。

 内部統制評価基準の8つのカテゴリーの3つ目は
3.個人・組織の学習の仕組み
です。

 イノベーション等により競争力を強化するために、固定概念を払拭し、根本的改革を実施するための施策を確認します。

3.(6)固定概念払拭と根本的改革実施
 経営者、経営幹部、管理職は、会社の競争力強化のため、従来の固定観念を払拭し根本的改革を実現するための施策を実施していますか。

 イノベーションを起こす組織の前提となるのは、変更に対して柔軟に対応できる組織を構築することです。

 このためのポイントがいくつかあります。

・常に世界経済・日本経済、市場や競合の動向、自社の事業環境の動きについて注意を払っている
・高齢者、女性、外国人等多様な人財を経営に生かすように努力している
・経営者、経営幹部、管理職は事業と直接関係のない一般教養を積極的に学習している
・社内他部署、同業他社及び異業種等との交流を奨励している
・定期的にローテーションによって担当業務を変更し、従業員の頭のリフレッシュを図っている
・経営幹部・管理者・従業員に読書を奨励する
・既成概念にとらわれず、新しいことに積極的にチャレンジする組織風土を作る
など。

 これらは、学習が組織の運営方法に組み込まれていること、すなわち、
学習が、
(1)日常の業務そのものの一部であり、
(2)問題をその原因(根本原因)で解決し、
(3)組織全体での知識の構築や共有に重点を置き、
(4)重要な意味のある変化がもたらされ、革新する機会をとらえて推進されている
ことを意味します。

★★

 内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご覧ください。

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の経営フレームワークです。
 筆者らが翻訳した、ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。

 

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?