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5.知の経営の実現

 「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」は特に「業務の有効性と効率性」を基軸にした「内部統制」の有効性を診断する評価基準です。この評価基準を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、具体的に仕組みに落とし込んでいく方法をとっています。

 内部統制評価基準の8つのカテゴリーの5つ目は
5.知の経営の実現
です。

 カテゴリー5.知の経営の実現は、次の10個の項目で構成されています。

5.(1)経営理念の企業文化への反映
5.(2)利害関係者との知の交流
5.(3)従業員成長のための待遇
5.(4)企業文化発展の経営目標への組込
5.(5)モチベーション・人間関係の融和
5.(6)必要データ・情報の適時収集
5.(7)関係者の知識・知恵の共有
5.(8)知識・知恵の業務改革等への活用
5.(9)ITデータの適時入力・活用体制整備
5.(10)セキュリティ対策の遵守

 これらの項目はそれぞれに質問があります。その質問が、内部統制の要求事項になります。

 「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」では別々のページに離れて記載されている項目およびその質問を一覧してみます。

           5.知の経営の実現
5.(1)経営理念の企業文化への反映
 会社のもつ企業文化は、経営者の経営理念を深く反映していますか。
5.(2)利害関係者との知の交流
 会社は、利害関係者の立場を考慮して、知の交流を図っていますか。
5.(3)従業員成長のための待遇
 会社は、従業員の給与、福利厚生を優先する主義ですか。
5.(4)企業文化発展の経営目標への組込
 企業文化の維持発展は、経営目標に組み込まれ、経営者はその実現に努力していますか。
5.(5)モチベーション・人間関係の融和
 経営幹部、管理職は、会社の従業員の心情の理解に努め、彼らの上昇志向、勤労意欲、愛社精神の涵養を心がけ、また人間関係の融和に配慮していますか。
5.(6)必要データ・情報の適時収集
 会社は経営活動、業務に必要・十分な情報・データ類を適時に収集していますか。
5.(7)関係者の知識・知恵の共有
 収集された会社業務に関する情報・データ類は、会社内の関係者間で知識や知恵として適切に共有されていますか。
5.(8)知識・知恵の業務改革等への活用
 会社内で共有された収集された知識や知恵は、業務の改善・改革に活用していますか。
5.(9)ITデータの適時入力・活用体制整備
 ITデータの利用に関し、必要な情報が適時に入力され、また、維持、管理され、必要に応じ情報を取り出し活用していますか。
5.(10)セキュリティ対策の遵守
 ITデータの流失と悪用に関するセキュリティ対策がルール化され、厳格に守られていますか。
(「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」より引用。)

 「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」では、それぞれの質問(要求事項)に、10のポイントが示されており、それをチェックする仕組みです。

 10のポイントは、「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」を見ていただくとして、このノートでは、それぞれの質問の意味するところ(要求事項)を、ボルドリッジの視点から確認していきます。




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