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サプライネットワークの重要性を理解する

サプライチェーンの拡張としてボルドリッジでは、「サプライネットワーク」という言葉を使っています。

このノートでは、「供給ネットワーク」という訳語も使っていましたが、Google検索でざっと見る限りは、サプライチェーンの拡張として「供給ネットワーク」が使われている例が見られなかったので、これからは(そして現在準備中の「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー2021-2022【日本語版】」でも)「サプライネットワーク」という訳語を使うことにします。

「サプライネットワーク」という言葉も、登場回数は少ないのですが、例えば、株式会社資生堂のアニュアルレポートに登場していることを検索で見つけました。

ボルドリッジでは、次のように説明しています。

サプライネットワーク(supply network)
組織は、1対1対1のサプライチェーンではなく、従来の組織の境界を越えて資産を管理するために、サプライネットワークにますます依存する必要があります。

組織が自身のコアコンピタンスを再評価しそれに注力する方向で、ビジネスエコシステムの中での位置づけの見直しを図るに伴い、サプライヤーやパートナー、協力者との協働が戦略的にますます重要になっています。サプライネットワークの価値を最適化するために、組織は、サプライヤーの俊敏な相互依存ネットワークの利点を活かすように自らを配置する必要があります。

多くの組織にとって、サプライネットワークマネジメント(サプライネットワークの管理)は、生産性や収益性の目標と組織全体の成功を達成するための主要な要因となりつつあります。

サプライヤーのプロセスは、サプライヤーやパートナーのパフォーマンスの向上を支援すること、及び、あなたの組織の全体的な業務運用の改善に寄与すること、という2つの目的を満たさなければなりません。

サプライネットワークマネジメントには、サプライヤー総数を減らし、優先するサプライヤーやパートナーとの協力関係の合意を拡大することを目的として、サプライヤーを選択するためのプロセスも含まれます。
起き得る可能性のある混乱に直面して、組織はより短い、より効率的で、より柔軟なサプライネットワークを必要とするかもしれません。 柔軟性(柔軟なサプライネットワークの意味)には、サプライネットワークをローカライズし、戦略、学習ネットワーク、デジタルプラットフォームを共有することで重要なサプライヤーとのより大きなエコシステム関係を構想するなど、万が一の場合に備えて運用することが含まれます。

サプライヤーとのコミュニケーションの手段には、理解しやすい言葉を使用する必要があります。それらは、直接の接触であったり、電子メール、ソーシャルメディア、あるいは、その他の電子的手段であったり、あるいは電話であったりします。これらの手段は、市場、顧客、あるいは、利害関係者の要件の変化に応じて変わってきます。

参考:ボルドリッジ審査基準の解説(Baldrige Criteria Commentary 2021-2022)より。翻訳筆者

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 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。


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