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倫理的行動に対する結果を尋ねます

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは質問集です。質問に答え、その回答を評価し、改善に結びつけます。そして組織の将来の成功を確実なものにしていきます。
 結果のカテゴリーでは、経営における主要な領域 を5つのアイテムに分けて、それぞれについて、組織のパフォーマンスと改善状況について尋ねます。

 4つ目は、7.4リーダーシップとガバナンスの結果です。この項目では、組織が財務的に健全で、倫理的で、社会的責任をどの程度果たしているかを示す、経営幹部のリーダーシップとガバナンスの領域での主要な結果について尋ねます。

 倫理的行動に関する結果について尋ねます。

(4)倫理的行動に対する結果は何ですか?
(Baldrige Excellence Builder 2021-2022より引用。翻訳筆者)

 倫理的な行動は、ボルドリッジの主要用語にも定義されている重要なテーマであり、核となる価値観と概念の一部です(「倫理と透明性」)。

倫理的な行動
組織のすべての意思決定、活動、および利害関係者とのやり取りが、組織の道徳的および職業上の行動原則に則ったようにするために組織が行う活動。
これらの原則は、適用されるすべての法律と規制を支援するものであり、組織の文化と価値観の基礎となります。これらの原則は、正しいことと間違っていることを区別します。経営幹部は、これらの行動原則の模範とならなければいけません。この原則は、派遣社員から取締役会のメンバーまで、組織に属するすべての人々に適用されます。これらの原則は、常日ごろ共有され補強されることで恩恵を受けます。経営幹部は、組織のミッションとビジョンを組織の倫理原則と一貫性をもたせる責任があります。倫理的な行動は、働き手、株主、顧客、パートナー、サプライヤー、地域社会など、すべての利害関係者とのやり取りに関わります。適切に設計され、明確に表現された倫理原則により、人々は確信を持って効果的な決定を下すことができます。組織によっては、倫理原則は、もしそれに反すれば組織や社会に悪影響を与える可能性のある行動を制限する境界条件としても機能します。
(Baldrige Excellence Framework 2021-2022より。翻訳筆者)

 ここでは、倫理的行動、倫理的行動の違反、および経営幹部と組織統治における利害関係者の信頼についての主要な評価尺度や指標に対する結果を示します。

 もしその結果が、組織単位によって異なっているのであれば、主要な組織単位についてどのように異なっているかも含めて示します。

 倫理的行動の評価尺度・指標には、
・独立した取締役会メンバーの割合、
・株主および非株主の支持者との関係の指標、
・倫理的行動またはコンプライアンス違反とそれらへの対応の事例、
・組織の倫理に関する働き手の認識を示す調査結果、
・倫理ホットラインの使用、
・倫理レビューおよび監査の結果
・方針、働き手の訓練、および監視システムが、利益の相反を考慮して整備されている証拠、
・機密データ、情報、およびこれらのデータの合成や関連付けを通じて生成された知識の保護と使用、
・資金の適切な使用、
などがあります。

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 これらすべてを示すということでなく、その組織にとって重要な評価尺度・指標についてしまします。

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 ボリドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。



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