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核となる価値観と概念 2023-2024 つづき

 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の「証明された」経営フレームワークです。ボルドリッジはまた、米国マルコム・ボルドリッジ国家品質賞(MB賞)の「審査基準」であり、それをもとに自己診断・審査を行い、組織の改善点を見つけ、改善します。

 ボルドリッジ審査基準は、次に示す相互に関連した一連の核となる価値観と概念に基づいてつくられています。

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー 2023-2024版でその中身を確認しています。

つづきです。

人を大切にする
 組織の成功は、有意義な仕事、明確な組織の方向性、学習の機会、パフォーマンスに対する責任を享受することができる熱心な働き手にかかっています。成功する組織には、働き手、パートナー、および協力者の、多様な背景と特性、知識、スキル、創造性、モチベーションを活かした公平性と包括性の文化があります。

 「熱心な働き手」は原文では engaged worrkforce です。engaged にはもう少し多様な意味があるのですが、ここではその代表的な訳語を充てています。
 人を大切にする組織に求められる「公平性と包括性の文化」は2023-2024年版から取り上げられました。

俊敏性と回復力
 俊敏性には、急激な変化に対応する能力、業務運営における柔軟性に対応する能力が必要です。組織の回復力とは、災害や緊急事態、その他の混乱を予測し、それに備え、そこから回復する能力であり、- 混乱が生じたときに - 働き手と顧客のエンゲージメント、供給ネットワークと財務のパフォーマンス、組織の生産性、および、地域社会の幸福を保護し強化する能力です。

 「回復力」は原文では resilience です。最近はカタカナで「レジリエンス」として使われることも多く見受けられます。

組織学習
 組織学習には、既存のアプローチの継続的な改善と大きな変化またはイノベーションの両方が含まれます。それが、新しい到達目標、新しいアプローチ、新しい製品やサービス、新しい市場に導きます。

 「大きな変化またはイノベーション」の「または(or)」は「すなわち」とした方が良いかもしれません。原文は significant change or innovation です。
 「両方」とは、継続的改善とイノベーションの両方です。

成功とイノベーションに焦点を当てる
 現在および将来の組織の成功を確実にするには、組織とその環境に影響を及ぼす短期的および長期的な要因を理解する必要があります。それにはまた、組織的なイノベーションを推進する能力が必要です。

★★★

 「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできるようになっています。
 これは私たちGQFが翻訳・編集し提供し、ページ下方に Non-English Versions の一つとして掲載いただいたものです。
 現在3月時点で掲載されているのは、改訂前の2021-2022年版です。GQFでは、早速、改訂された2023-2024年版の【日本語版】の作製に取り掛かりました。

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