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モチベーションの向上のつながる課題

 「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」を活用した内部統制の仕組みづくりでは、内部統制に関わる組織経営のプロセスを8つの側面(カテゴリ)に分けて、質問を通じて具体的に仕組みに落とし込んでいきます。

 カテゴリー7.環境変化に合わせたイノベーションの実現について見ています。

 イノベーティブ人財のモチベーションの向上には、イノベーションを支援する環境、すなわち、変化と失敗を許容する環境とそれを実現する人財評価の仕組みが重要であることを確認しました。

 イノベーティブ人財に限らず、一般的な観点から、モチベーションの向上につながる重要な要件も見ておきます。

 従業員を大切にし、従業員エンゲージメントを高めるための重要な要件の一つです。

 従業員を大切にする際の主な課題には、次のものがあります。
(1)従業員の成功に対し、組織のリーダーが責任をもって取り組んでいることを示すこと
(2)通常の報酬制度を遥かに越える動機づけと称賛を提供すること
(3)時によって変化する職場や生活のニーズに合わせた柔軟な仕事のやり方を通じてワークライフバランスを支援すること
(4)多様な働き手のための包括的で公平な(inclusive and wquitable)環境を創り出すこと
(5)組織内での能力開発と成長を提供すること
(6)中断や移行中にサポートを行うこと
(7)組織の知識を共有して、働き手が顧客に対してより良いサービスを提供し、戦略目標の実現に貢献できるようにすること
(8)イノベーションを達成するためにインテリジェントリスクを取ることを奨励する環境を創り出すること
(9)働き手および組織がパフォーマンスに対して結果責任をもつシステムを開発すること
(10)(リモートワークの増加に伴い)地理的に分散した働き手が、有意義な仕事、明確な組織の方向性、学習の機会、およびパフォーマンスに対する責任(accountability)から恩恵を得られるようにすること

 これらは、ボルドリッジからのアドバイスです。(ボルドリッジの「核となる価値観と概念」の「人を大切にする」を参考)

 職場のメンバー同士の関係も重要な要素です。

・職場のメンバー同士が各自の経験と能力とアイデアを補完し合い、協働し合う喜びを味わえる職場になっていること
・同じ部門のメンバーの声はもちろん、他部門のメンバーの声にも耳を傾け、今以上にどんな貢献が出来るか、熱い思いでトライアル・アンド・ファインディングし続けられる人間関係になっていること

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 内部統制評価基準改訂版「内部統制評価基準 勝ち抜く会社の800のポイント」については、NPO法人内部統制評価機構のウェブサイトをご覧ください。

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 ボルドリッジ(ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワーク)は、米国発の経営フレームワークです。ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。

 

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