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統合(Integration)の意味を理解する(結果)

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークに含まれる「パフォーマンスエクセレンスに向けた審査基準」は質問集であり、その質問に答えて、その回答を評価することで、強みと改善の機会を特定します。
 結果(カテゴリー7)の回答はLeTCIで評価します。

 各段階のレベル(Le)、傾向(T)、比較(C)、統合(I)それぞれを読み比べて見ることで、それぞれのもつ意味をより深く理解することができます。

 統合(I)はプロセスと同じですが、結果についても確認しておきます。

統合(Integration)
 組織全体の主要な到達目標をサポートするための計画、プロセス、情報、経営資源の決定、働き手の熟練度と充足度、実行、結果、分析の調和。
 効果的な統合は、一貫性(alignment)を超えて、組織のパフォーマンス管理システムの個々の要素が完全な形で相互に接続された一つのユニットとして動作するときに達成されます。
(ボルドリッジ主要用語集より。)

 結果の評点の仕組みでは、「統合」は、(多くの場合、区分ごとの)結果指標が、組織プロフィールやプロセス項目に示されている顧客、製品、市場、プロセス、実行計画、および組織全体の目標に関連する重要なパフォーマンスの要求事項に対応している程度です。

 評点ガイドラインから「統合」に関する記述を拾ってみました。
「統合」の程度が段階的に向上しているということが、どういうことかを示しています。

0% or 5%
・組織のミッションの遂行に重要な領域で結果が報告されていない。 (I)
10%, 15%, 20%, or 25%
・組織のミッションの遂行に重要ないくつかの領域で結果が報告されている。(I)
30%, 35%, 40%, or 45%
・組織のミッションの遂行に重要な多くの領域で結果が報告されている。(I)
50%, 55%, 60%, or 65%
・組織のパフォーマンス結果は、ほとんどの主要な顧客、市場、プロセスの要求事項について報告されている。 (I)
70%, 75%, 80%, or 85%
・組織のパフォーマンス結果は、ほとんどの主要な顧客、市場、プロセス、および、実行計画の要求事項について報告されている。 (I)
90%, 95%, or 100%
・組織のパフォーマンス結果とパフォーマンス予測は、ほとんどの主要な顧客、市場、プロセス、および、実行計画の要求事項に対応している。(I)
Baldrige Excellence Framework 2021-2022(冊子)より引用・抜粋)

 ミッションの遂行は組織全体の目標です。0%~45%まではミッションの遂行という大括りの目標に対する結果についてでした。50%を超えて、それが主要な顧客、市場、プロセス、および、実行計画の要求事項に段階的にブレークダウンされています。

★★

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。





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