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評点の仕組み(結果)

 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークは、米国発の「証明された」経営フレームワークです。
 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークに含まれる「パフォーマンスエクセレンスに向けた審査基準」は質問集であり、その質問に答えて、その回答を評価することで、強みと改善の機会を特定します。次に、強みを活かして改善の機会に取り組むと、組織の中に改善のサイクルが生まれます。この改善のサイクルにより、組織成熟度が高まります。

 プロセスの回答はADLIで、結果の回答はLeTCIで評価します。

 結果の評点の仕組みを、詳しく見ていきます。

結果

 結果とは、組織が達成する出力(output)および成果(outcome)です。それは、カテゴリー7にある質問に対応します。結果を評価する際に用いられる4つの要因は、レベル、傾向、比較、統合(LeTCI)です。結果の項目の評点は、これら4つの結果の要因を考慮に入れた、総合的なパフォーマンスの全体的な評価に基づいています。

レベルは、意味のある測定尺度に対する現在のパフォーマンスです。

傾向は、重要な領域でのパフォーマンスの向上率または良好なパフォーマンスの継続(つまり、時間の経過に伴うデータポイントの傾き)から成ります。

比較は、競合組織や類似の組織などの他の適切な組織のパフォーマンスまたはベンチマークと比較したパフォーマンスから成ります。

統合は、(多くの場合、区分ごとの)結果指標が、組織プロフィールやプロセス項目に示されている顧客、製品、市場、プロセス、実行計画、および組織全体の目標に関連する重要なパフォーマンスの要求事項に対応している程度です。

 結果項目の評点では、組織のパフォーマンスの主要な尺度や指標に対するパフォーマンスのレベル、傾向と比較、および、組織の主要な要求事項との統合に関するデータが求められます。結果項目には、報告されたパフォーマンス結果の広がりに関するデータも示す必要があります。これは、展開と組織学習に直接関係しています。改善プロセスが広く共有され、展開されている場合、対応する結果が得られるはずです。

評点検討時の「重要性」

 ボルドリッジの評価とフィードバックにとって重要な考慮事項は、報告されたプロセスと結果が主要なビジネス要因にとって重要であることです。最も重要な領域は、組織プロフィールと2.1、2.2、3.2、5.1、5.2、および、6.1などの項目において示すことが必要です。主要な顧客の要求事項、競争環境、働き手のニーズ、主要な戦略目標、実行計画は特に重要です。

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 ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークの要約版、「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」では、レベル、傾向、比較、統合(LeTCI)について、簡易な説明がありました。ボルドリッジ・エクセレンス・フレームワークでは、上述の通り、より詳細に説明されています。

 「ボルドリッジ・エクセレンス・ビルダー【日本語版】」は、米国NISTのウェブサイトからダウンロードできます。ページ下方の Non-English Versions / Japanese を参照ください。英語版とページ、形式を合わせてあり、対訳版としてもご欄いただけます。


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