つり革 BAD STORY

今日は出勤する時間に雨が降っていた。

その為、バス停には食べログで3.8くらいの評価がついたラーメン屋に出来る行列くらいの人達が並んでいた。

出発時刻になってもバスは来なく、もしかしてもう行ってしまったんじゃないかと不安になった僕は隣の女性に尋ねてみた。
すると女性は次のバスだと思いますよと少し明るめに親切に答えてくれた。

良い人で良かったと思いながら、バスをさらに2~3分待った。

バスが到着するとパチンコ玉が釘の隙間を通り、パチンコ台の真ん中の穴(ヘソと言うようです)に入るようなスピードでバスを待っていた人達が乗車していった。

次の停留所ではまた結構な人が並んでいた。
バスのドアを開けた運転手が「もう少し後ろまでつめてください」と乗客に促し、後方にいた乗客達が少しずつ空いていたスペースをつめていった。
その流れに乗って僕も後ろの方までつめた。

あんなにスペースなかったのにライブハウスでモッシュするとめちゃくちゃスペースが空くあの光景を思い出した。
いや思い出してないな、今思いついた。

子どもを抱っこしたお父さんが乗ってきた時に、つり革を右手で掴みながら左手で傘を持っていた僕の右斜め前に座っていた女性の方が即座に席を譲っていて、こりゃあまた良い人だなと思いこのバスは良い人の集団なのか?
今のところ二人も良い人がいたぞと思っていた。

混雑したバスに乗ったことのある人はわかると思いますが、混雑したバスは乗るのも大変だけど降りるのもこりゃまた大変なもので、後ろの方の人は降りる時に降りますと言いながら降りないとなかなか前の人は動いてくれないものなのだ。

そして出口付近にいる人は暗黙のルールというかマナーというか電車でもそうだけど1回外に降りて降りる人の通り道を作ってあげるのが一般的だと思っているんだけど全く降りない奴もいるもんで、今回のバスにもそいつは居た。

良い人ばかりだと思っていたこのバスの中にそんな奴がいたのだ。
子どもを抱っこしたお父さんが降りる停留所でそいつはつり革を持ったまま、体は仰け反っているが全然意味が無いほどの仰け反り具合で仰け反ってお父さんを通そうとしていた。

僕は1回降りてやってくれよ。そう心の中で何回も呟いた。きっと周りの人達もそう思っていたと思う。
もちろん雨が降っていたから降りるのは嫌かもしれない、でも大粒の大雨でもないし、一瞬降りるくらい訳ないでしょう。

なかなか降りられない乗客を見かねて運転手も「出口付近の方は一度降りて降りる方を通してあげてください」と言っていた。
それにもかかわらずそいつは断固として降りない。

法律で決まってもいなければ罰金もない行為だけど、降りろよ!!!!!
朝からそんな風に思ってしまった。

なんとか降りる人は全員降りられ、バスはまた走り出した。

まぁこういう人もいるのは仕方ないよなと心を穏やかに戻し、そいつをふと見ると






左手の人差し指で思いっきり鼻をほじってやがる。
ほじった後に人差し指と親指を擦り合わせてコネコネしてやがる。
その後、薬指でもほじり始めたそいつはまた親指と薬指でもコネコネし始めた。

おい!!!お前!!!
そんな手でつり革を掴むんじゃねぇーーーーーー!!!
何してんだよ!!!!

※その後、右手の人差し指でもほじくり回していました。

そんな光景を見てしまった僕は全てのつり革を掴むのが嫌になりました。
きっと電車、バスのつり革、手すりには沢山の菌が付いていることでしょう。

こういう奴がいるから感染拡大するんだよなぁと思いながらバスを降りた僕は速攻でアルコール消毒を行なった。

常にアルコールは持っとくべき。
コロナ禍になってから常に携帯しているけどもっと前から持っとくべきだった。


つり革 BAD STORYは永遠に続く物語。



そう、いつの日も君の傍にある物語さ☆ミ

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