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GPC:キャリアも家庭も充実させるための働き方改革ディスカッションレポート

幹事の佐藤彰(2019東京校)です。
2020/11/5に開催したグロービス・ワーキングペアレンツ・クラブのイベントレポートをお届けします。

11月は、株式会社ワーク・ライフバランスのたっきーこと滝沢雄太さんをゲストによるセッションを開催しました。
テーマは、「キャリアも家庭も充実させるための、グロービス生の働き方改革ディスカッション」

なぜ働き方改革が必要なのか?
働く環境や、仕事に対する姿勢を参加者同士で振り返り、自分にとって何が大切なのか、今後のあり方を考える機会となりました。

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キャリアと家庭の両立でどんなところに難しさを感じますか?

この問いかけから始まったたっきーのセッション。
家庭と仕事の両立だけでなく、グロービス経営大学院の学業にも時間を割いている参加者からは、様々な悩みの声が上げられました。

<タイムマネジメントのもやもや>
・長時間労働と平日(休日も)の家事育児
・仕事、学業で子供との時間のバランスが難しい
・小学校高学年の子と第二子(2歳)との生活リズムの違いが悩み
・あちらを立てればこちらが立たず

<キャリアのもやもや>
・子どもが生まれる前と同じような働き方はできないと感じる
・場所の制約、時間の制約などの中で成果を出していく難しさ
・転職等の挑戦をしたいが、育児優先でキャリア<家庭となるモヤモヤ
・会社は労働時間に対する給与制度、生産性を上げても短時間勤務だと時間按分されてもやもや
・残業が多い人より業績評価が下がる・・・
・上司にこの会社でキャリアを構築していくためには、単身赴任も必要だと言われた
・家庭とキャリアのバランスがとれないと判断したので脱サラした
・キャリアに振ると家庭のケアを外注せざるを得ず、親族の支援かお金が必要で、結局もっと働かないと・・・。2人目のことを考えたいのになかなか未来が見えない
・良い母親になりたい、いい仕事をしたいという欲がぶつかる。無意識に母親こうあるべきができずに悩まされる

<夫婦のもやもや>
・私も夫もジェンダーの無意識な壁にはばまれて自由に選択できていないような気がします。夫との対話も難しい。言語が違う
・夫との家事・育児の分担の公平感がお互いに持ちにくい

こうした様々な悩みを抱える参加者に向けて、たっきーから「働き方改革とは何か?何を大切にするのか?」の話がありました。
夫婦間の関係の大切さや、睡眠時間の重要性、人生100年時代だから求められる事など様々な視点の話がありました。


個人ワーク:1日の時間の使い方を書いてみよう

まず、手元の紙に「現在の1日の時間の使い方を書く」という個人ワークから始まりました。

ちなみにこちらは私の現在の1日の使い方。
うーん、寝不足気味な日々・・・。最近はずっと「寝たいなー」という欲求がこびりついています笑。
一方で、コロナにより完全リモートワークになったため、以前は片道1時間の通勤時間がなくなったので子供の時間を創出できていることは嬉しいです。また、飲みにケーションも無くなったのが大きい!(オンライン飲みなら寝かしつけの後から開始できる)

<現在の1日>
06:00-06:30 起床・朝食準備
06:30-07:10 朝食
07:10-07:20 着替え・歯磨き対応
07:20-07:50 皿洗い、洗濯
07:50-17:00 仕事
17:00-18:00 お風呂入れる(次女)
18:00-19:00 夕飯
19:00-20:00 宿題を見る・長女のお風呂上がり対応
20:00-20:30 寝かしつけ
20:30-25:30 仕事(複業)、学業
01:30-06:00 睡眠


次の個人ワークは「理想の1日の時間の使い方を書く」。
こうなったら嬉しいなぁという1日の過ごし方を書いてみました。
(とにかく寝たい願望が思いっきり出ています笑)

<理想の1日>
05:00-06:00 起床、運動・読書
06:30-07:10 朝食
07:10-07:20 着替え・歯磨き対応
07:20-07:50 皿洗い、洗濯
07:50-17:00 仕事
17:00-18:00 子供と遊ぶ、宿題を見る
18:00-19:00 夕飯
19:00-20:00 お風呂に入れる、ストレッチ
20:00-20:30 寝かしつけ
20:30-21:30 仕事(複業)、学業
21:30-05:00 睡眠


グループワーク
理想の時間に近づけるために工夫していることを共有

現在の1日の時間の使い方と、理想の時間の使い方を書き出したところで、「では、理想の時間に近づけるために、どんなことを工夫されていますか?」とたっきーから問いかけがありました。

この問いかけを受けて、
「課題があるからなんとかしなければならない」ではなく、「理想に近づくために何ができるか」と考えることが大切なんだなと感じました。
後者の方が前向きに考えられますし、その結果として行動もしやすくなるなと思います。

参加者がそれぞれどんなことを工夫しているのかを4~5人のブレイクアウトセッションで共有し合いました。

睡眠時間を削って時間を創出している傾向にあるグロービス生。(レポート週は気合いと根性で乗り越える)
そんな中でも、ベビーシッターや食品配達などの外部サービスを使って時間を創出したり、便利な家電を利用したり、夫婦の役割分担を明確にしたりと様々な工夫が共有されました。

子供の寝かしつけにも苦労していて寝る時間が遅くなるといった悩みに対して、複数人からおやすみロジャーという本が効果的といった具体的な声も。


その他にも、たっきーからは、他の方の様々な実践例の紹介もありました。

・パートナー、子供に応援してもらえる関係性になる
・家事の自動化(食洗器/ルンバとかそういう系)
・アウトソース(シッター/家事代行)
・断捨離(テレビ/新聞/スマホの無駄なアプリ捨てた)
・机に座ることをあきらめて小間切れ時間を活用する
 (5分移動しながら勉強など)
・5分間でできる作業リストを作る
・子ども(兄弟)同士で関わり合う関係性を作る
 -親の手が離れる
・家事の基準を著しくさげる
・近所の親御さんと家族ぐるみのつながりをつくる
 -自分がいないときに気軽に残りのメンバーで家にお邪魔して夕ご飯を食べるとかできるようにして子どもにも楽しくパートナーの負担を減らす
・スマホのアラームにラベルをつけて秘書のような存在をつける
 -例)05:00おはようございます!19:00お米を炊いてくださいなど
   ※Googleカレンダーの通知など
・雄大な自然(写真)を見る…時間にゆとりが生まれる
・子ども全員引き受ける
 (3人中2人引き取ったところでパートナーの時間にならないので)
・ご飯は大釜にして料理を減らす
・風邪引かないようにする、睡眠時間の確保
・一石二鳥的な行動を探していく
 -トライアスロンのトレーニング期は、子供をおぶって寝かしつけながら家でエアロバイクの練習をしたり、筋トレをしてた
 -お風呂洗いを子どもたちの泡遊びの時間にするなど
・音声入力
・予定をいれない時間を作る
・細かなことにはこだわならない
・携帯/PCを触らない時間を作る
・夫婦でカレンダーの共有
・子供の生活リズムを作ることに集中する
 -リズムが作られれば寝かしつけ~起きて保育園/小学校に行くまでがとてもスムーズになる
・ちゃんと子供と向き合う
 -子どもの安定は自分自身の安定につながる
 -結局不安定だとそれに起因する問題行動を起こしたりして自分に返ってくる
・リフレーミングする
 -もし育児に対して「自分の時間をとられている」と感じるのであれば、
自分の目標とどう関わっているかとらえなおして「育児の時間=使いたくない時間」
→「育児の時間=自己成長の時間=使いたい時間」とリフレーミングして、
自分自身で「不本意ながら使っている時間」を限りなく0にする
・インプットの上限を決める(勉強/読書/記事には終わりがないので手段が目的に変わりやすい)

育児とキャリアの両立に悩んでいる人は多いと思います。だからこそ様々な工夫をしていて、その知見を共有するだけでも明日に活かせることが多いので、ワーキングペアレンツの工夫を共有するってすごい大切なことだなと感じた時間でした。

大切なことは別の視点でも考えること

たっきーから、本イベントのテーマでもあるキャリアも家庭も充実させるためには、自分視点だけではなく、別の視点でもこのことについて考えることが重要とのお話がありました。

自分の理想はパートナーの視点から見るとどうでしょう?
自分の理想は会社の視点から見るとどうでしょう?

パートナーから見てあなたのことをどう見えるか、あなたが経営者なら、自らの働き方はどう見えるか、どのようにしてほしいと思うか。
こうした視点でも考え、そしてそれぞれの立場で大切にしていることの共有ゾーンはどこかを考えること、そして行動することが、win-winでキャリアも家庭も充実することに一歩近づけると思います。


育児の時間を創出する職場で出来る働き方改革

様々な企業の支援をしているたっきーから、働き方改革で欠かさずやっている4ステップの紹介がありました。

①現在の働き方を確認する
②業務の課題を抽出する
③ミーティングで働き方の見直し
④見直し施策の実施

そして、たっきーからは、具体的な取り組みの一つとして、朝メールの紹介がありました。
これは、朝に1日のタイムスケジュール予定をチームメンバー全体にメールし、そして後日予定を立てた時間帯に対して、実際に何ができて、何ができていなかったかを振り返ることが重要であるとのことです。

また、朝一番に予定をメンバー全体で共有することで、上司からするとメンバーの状態がわかりやすくなったり、メンバー同士もいつ連絡取りやすいかもわかりやすくなるので、お互いの働きやすさに繋がります。
他にも、事前に予定を共有し合うことで、「その業務の資料を持っているら参考にするといいよ」とナレッジ共有にも繋がり、業務の簡素化にも繋がることも多いとのことです。

予定を立てるだけではなく、しっかりと振り返ることで差異を検証し、そこから学びを得てその先に活かすことが大事だと感じました。これは、メールを送らないまでも、自分一人でやることもできる実効的な働き方改革ですね!


最後に「理想を実現するために今私が出来ること」をテーマにグループワークして、今回のイベントは終了しました。
自分にとって「働く」とは何なのか、そんな本質的なことを考える貴重な時間だったと思います。

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次回のイベントは12/19に開催します。
テーマは「夫婦間のキャリアと子育てのマネジメント」
こちらもぜひお楽しみに!!

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