フィードバックで終わりじゃない。大切なのは“ビジネスとデザイン”を繋げて推進力を高めること   弁護士ドットコム×Goodpatch Anywhere
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フィードバックで終わりじゃない。大切なのは“ビジネスとデザイン”を繋げて推進力を高めること   弁護士ドットコム×Goodpatch Anywhere

Goodpatch Anywhere

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弁護士ドットコムは世界中の人達が「より良く生きる知恵=知的情報」を自由に活用できる社会を創り、人々が幸せに暮らせる社会を創造するため、「専門家をもっと身近に」を理念として人々と専門家をつなぐポータルサイト「弁護士ドットコム」「税理士ドットコム」「ビジネスロイヤーズ」、Web完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」を提供しています。
法律相談ポータルサイトを運営する弁護士ドットコムの中で、現状サイトについて外部の方から改善点をご指摘いただきたい!というご希望があり、Anywhereにご相談いただきました。
今回は弁護士ドットコムの森川さん、内藤さん、林さん、鬼頭さん、そしてGoodpatch Anywhereの大橋、Kahoの6名に、プロジェクトについて振り返っていただきました。

お話を聞いた方
弁護士ドットコム株式会社
森川さん:メディア部門長。主に弁護士に相談したいというユーザー向けのサイト改善を担当。
内藤さん:専門家プラットフォーム事業本部デザイン部部長。社内のデザイナー人材育成、採用も担当。
林さん、鬼頭さん:専門家プラットフォーム事業本部デザイナー。弁護士を利用されるユーザー向けのメディアデザイン担当。

Goodpatch Anywhere
大橋:UXデザイナー
Kaho:UIデザイナー

限られたスケジュールと予算の中で意味のあるプロジェクトにするために

ー依頼の背景、当時の課題を教えてください
弁護士ドットコム 森川さん(以下森川さん):
年度末のタイミングで、限られた予算の中でできることはないかと考えていて、サイトの改善施策に投資していくことになりました。依頼するとしても、外部のデザイン会社さんに作ってもらったものをただ社内に持ち込むだけではうまくいかないだろうと思い、数字を指標にユーザー体験を考えたり、サイトに訪れたユーザーの行動が変わるような方向性をご提案いただける会社を探していてGoodpatch Anywhereにたどり着きました。
外部のパートナーにお願いするにあたって、期待していたのは問い合わせ数の増加です。トラブルを抱えている方のうち、多くの場合は弁護士ドットコムに登録いただいている弁護士の先生方に問い合わせて相談することで問題が解決するため、問い合わせ数の増加=問題解決数の増加と考えています。
サイトを訪れて弁護士さんに問い合わせるまでの間に、どの段階でユーザーに負担がかかっているのか、外部の専門家からの意見をもらって理解を深められればと期待していましたね。

弁護士ドットコム 林さん(以下林さん):
弁護士ドットコムのサイトは規模的にも大きく、長く運営しているサービス。実際運営している中でこまごまと改善施策を回している状態でした。
ユーザーにとってこういう導線を作った方が良いだろうなと思っていても、なかなか対応しきれておらず、理想とかけ離れているのではないかと感じていました。
蟻の目と鷹の目…と言いますか、私たちが蟻の目で見ている時に、鷹の目で俯瞰してくれるような、違う視点からご指摘いただければ良いなと思いました。そして最終的に、蟻の目と鷹の目を繋ぐことが目標でしたね。

ー依頼時、双方どういった思いがありましたか?
森川さん:
実は…無茶な依頼をしているのだろうなと感じていました(笑)スケジュールや予算の関係上諸々厳しい中で、こちらの要望がすぐにできるものではないなと。1月からスタートして、3月末が期日でしたから。
でも、Anywhereさんにお問い合わせすると、UIを作るのではなく体験ベースでフィードバックをいただけるサービスパックがあると聞いて、ぴったりなメニューがある!と思いました。

弁護士ドットコム 内藤さん(以下内藤さん):
Anywhereさんは関わり方というか、サービスパックとしても様々なバリエーションあるのだなと感じました。
短期間でもこういうことが出来ますよ!と提案してもらい、今回エキスパートレビュー(※)を知ったのですが、弁護士ドットコムが求める形・スコープでご提供いただけてありがたかったです。
※短期間で改善を検討できるエキスパートレビューは、UIデザイン・UXデザインの専門家がサービスについてフィードバックをするというミニマムなパッケージです。


Goodpatch Anywhere 大橋(以下大橋):
今回、「表面上だけのフィードバックではなく、あくまでも一連の体験の中で紐付けて課題を指摘してほしい」というご依頼でしたが、限られたスケジュールと予算の中で一番意味のあるプロジェクトになるぞ…!とやりがいを感じました。
例えば、単に良いUIを出してください!というご依頼だけだと、ユーザーや事業の全体像を把握せずにUIだけを作ることになり、結果あまり意味の無いものになってしまいます。プロジェクトとして売り上げは立つけど空虚なものになるというか。
ただ、しっかりとしたご依頼内容の分、簡単ではないので1ヶ月程度でできるか初めは不安でしたね。でも、質問の回答もすぐにいただけたり、コミュニケーションも問題なくてとても進行しやすかったです。

Goodpatch Anywhere Kaho(以下Kaho):
私も最初は期限に間に合うかな?と思いました。今回のスコープは4画面だけでしたが、サービス全体を把握していないときちんとしたレビューができないので。
その辺りはしっかり時間を割いてサイトがどうなって、どのような機能があるのかを確認しながら進めました。規模も大きなサイトなので常に時間を考えていて、緊張感はありました!

ープロジェクト進行中で印象的だったことは?
内藤さん:
私はいただいた質問に的確にお答えできず申し訳なく感じていたんですよね。

林さん:
そうでしたね。質問が鋭いんですよね。質問が来るたびに、うわ…これはすごいなと感じて、次はどんな質問が来るかを楽しみに待っていました(笑)

ー例えばどんな質問ですか?
大橋:
そうですね。初めに”直帰が多いのはここです”という大枠はいただいていましたが、例えば、検索からサイトに来た人が回遊する中で、離脱が何故なのかを特定するとして、そこには様々な検索ワードがあり、相談者の方が望んでいるもの、やりたいものが違うと思うので、細かく分けると実際はどうなるのか?など知りたくて質問しましたね。
後、周辺情報のインプットがあると全体像が見えやすくなるので、直接そのデータを使うことはなくとも、様々なデータ提供もとてもありがたかったです。ローデータもいただいたり。

森川さん:
データは全公開くらいの勢いでしたね。
いただいた質問全てが的を得てるというか、「そこが気になるんだ!そこに気付くんだ!?すごいな」と感じました。そういう質問してくれるなら任せて大丈夫だろうという気持ちになっていました。

社内のデザイナーが勇気付けられたレポートとフィードバックとは?


ーフィードバックは率直にどう思われましたか?
鬼頭さん:
確かにそうですよね!…と。以前からサイトの課題は感じつつも、痛いところをつかれたなというか(笑)

大橋:
フィードバックで難しいのは、ともすればただの攻撃になってしまうことなんです。そこがUI・UXフィードバックの難しさ。今回具体的な提案はスコープ外になるので形としては、指摘・批判が中心になるのです。ただザッとダメなところを指摘して終わっても、誰も幸せにならないですよね。今まで皆さんが作り上げてきたものを攻撃をしたいわけではないので、正しく伝わるよう、どういう表現をしたら良いかKahoさんと何度も話し合いました。

内藤さん:
フィードバックを受けたとき、気を使っていただいてるなと伝わってきましたよ。だからネガティブに受け取ったメンバーはいないです。

林さん:
レビュー自体もわかりやすくて、レビューの仕方の勉強にもなりましたね。

鬼頭さん:
あと、レポートの中に、泣いている顔文字スタンプが付いてたのが印象的でした!こうやって顔文字でユーザーを表現したら伝わりやすいんだなと。

林さん:
あの伝え方は優しかったですね。

大橋:
頭ではわかっているけど色々あって自分たちでできていないことを、いきなり外部の人に一方的に「これはダメですね!」とか言われちゃうと辛くなりますもんね。

林さん:
そうですね。フィードバックは割と社内のデザイナーが「やりたい!」と思っていたところと綺麗にリンクしていました。
なので、社内のデザイナーが勇気付けられたんです。私たち間違えてなかった!と確信が得られたのも嬉しくて。誰も下を向かずに素直にご指摘を受け入れられました。

鬼頭さん:
施策案出しをした後、優先順位的に宙に浮いてることもあるので、これからはもっとちゃんと全体を見て整理していかないとダメだと改めて感じました。

デザイン上の課題とビジネス上の課題を結びつけることをお手伝いできるのが、Anywhere。そこから全体の推進力が生まれる

ーAnywhere側のポイントやこだわりはいかがでしたか?
大橋:
個人的には、Anywhereの特徴として良く挙げられる”フルリモート対応”がバリューというよりは、多様なメンバーがいるおかげで、様々なニーズに対して適切なメンバーアサインが瞬時にできることが大きなポイントだと思っています。
でも、一番重要なのは我々がロジックを繋ぐことなんです。デザイン上の課題とビジネス上の課題を結びつけることをお手伝いできるのが、Anywhere。そこから全体の推進力が生まれるので大切なことなのです。

森川さん:
その辺りの思いはレポートいただいた時にかなり感じましたよ。私もどちらかと言えば事業側に近い人間ですが、そういう立場の人にも素直に入ってくる内容でした。
結果、経営陣にもわかりやすく、「良いレポートだね」と皆が受け入れやすい内容になっていたのかと。

大橋:
実際はレポートとプレゼンが納品物ですが、プレゼンしたメンバーにしか伝わらないとあまり意味がないと当初から思っていて。
誰が見ても理解でき、活かせて、意味があるレポートでないとダメだと思って作成していました。

Kaho:
UIのフィードバックに関しては、課題はサービスを見た時点である程度すぐに洗い出せるのですが、そこから改善案を作成していく中で、1つ1つの改善が本当に必要なものか、かつ最適なものであるか判断しやすいように、方向性をきちんと言語化することを意識しました。

林さん:
ロジックを繋ぐ部分や方向性の言語化について私も同じ思いです。例えば、個々のUI指摘レポートを頂いた場合だと、課題設定が変わったらもうそのレポートは使えなくなってしまいます。
今回のレポートは多少課題が変わっても内部で展開し直して、私たちだけでも考えていけるというくらい、パワーのあるレポートをいただけたと感じています。
社内でフィードバック会に参加できなかったメンバーにも後で共有して活かせられますし、私たちが今後の活動をどうしていくか考えるときに、このレポートに立ち返り、参考にしてアクションに移せる環境が整いました。

内藤さん:
そうなんです。林さんが別途社内レビュー会を開催し、説明してくれました。Anywhereさんに良いベースを作っていただけましたね。

森川さん:
結果的にディレクター、エンジニア、その他の職種のメンバーも関心を示してくれました。そもそもUI・UXて何?と言うところからブレイクダウンしたことで、様々なメンバーに改善施策が良さそうと感じてもらえ、皆ポジティブに受け入れてくれたと思います。
(以下フィードバック、レポート一部抜粋)

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Anywhereがいなくても、さらに自走できるチームへ成長

ーフィードバックを受けた後、何か変化はありましたか?
森川さん:
プロジェクトの中でUXチームがあるのですが、フィードバックの中で使っていたUXの5段階モデル(※5つの要素が段階的に示されており、各段階において必要なデザインプロセスを行い、アウトプットを行うことでより良いサービス体験を目指すことができるとされています。
詳しくはこちら
をベースにして、ユーザーインタビューの設計したりと進め方に良い変化もありました。
そのほか、具体的な施策でも Anywhereさんにご提案いただいたものと近しいものになったり、活かされています。

林さん:
UXをきちんと推進するために”エビデンスベースでやっていきましょう”とアドバイスをいただいたので、UXチーム内でも5段階モデルの下の部分をしっかりやろう!とリサーチをしたり、エビデンスを固めていくことを心がけています。

鬼頭さん:
私が最近してる施策でも、レポートを元に、今回の施策はこの部分にアプローチするものだよねと!自分自身で資料として照らし合わせて確認する作業をしています。

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ーはじめと今、 Anywhereの印象は何か変わりましたか?

森川さん:
初回、大橋さんが金髪で登場した時のインパクトは大きかったですよ。しかもえっ!若いっ!て思いました(笑)
やはり最初はどんな方がアサインされるか、その人の力量が見えないので正直不安はありました。でも、先ほど話題に出ましたが、質問力が凄い。鋭い視点の質問を受けていく中で、Anywhereさんは我々を深く理解しようとしてくれているのだな…とクオリティの高さを感じてました。ビフォーアフターで言うと信頼感は格段に上がっていますね。

林さん:
私は最初から心配はありませんでした。とにかく質問が鋭いので、そこからはもう期待しかなかったです。印象が変わるというか…フィードバックはさらに想像以上でしたけど!

鬼頭さん:
私も最初からどんなプロジェクトになるのかとても楽しみにしていました!

内藤さん:
実は当初、今の弁護士ドットコムのデザイン部は、しっかり自走できるメンバー集まっているので、外部に依頼しなくても社内で出来るのでは…という声もありましたが、”こういう意図で依頼している”と説明すると抵抗なくすんなりと受け入れらました。後、Anywhereさんは思った以上に突っ込んだところから考えてくれるんだなと感激しましたね。

林さん:
私たちデザイン部はなんでも吸収して、皆素直であることが特徴です。自前主義で考えを凝り固めることなく、サービスが良くなることならなんでもありがたい!と受け入れます。だから今回ご依頼して外からのご意見を聞けてよかったです。

大橋・Kaho:
皆様、嬉しいお言葉ありがとうございます!

デザインはデザイナーだけのものではない。デザインの力を組織全体へ活用するために

ー今後の展望や目指していることはありますか? 
内藤さん:
弁護士業界では”二割司法”と言って、法律トラブルや悩みを抱えた人のうち二割しか弁護士に相談していない状況だと言われています。
それを解決するために、弁護士ドットコムがやれることはなんでも取り組んで行きたいです。どのように課題解決していくべきか常に考えています。

林さん:
二割司法を解決するのはかなり大変だと思います。その中でのデザインの役割は大きいでしょうが、UIデザインだけちょこちょこと改善しても絶対に限界がありますよね。
デザインはデザイナーだけが考えるもの!となりがちですが、デザイナーだけの問題にするには大きすぎる課題なので、デザインの力を組織全体にうまく活用して連携し、皆で目標にきちんと向き合い、進んでいきたいです。今回レポートいただいたものが大きな後押しにもなると思います。

内藤さん:
それともつながりますが、ビジネス全体でのデザインの価値をもっと引き上げたいです!デザインの価値をあげる啓蒙など、その辺のアプローチも今後できれば良いですね。

大橋:
UIは外部の指摘が入るだけでも意味がありますし、レポートをご好評いただけたのはとても嬉しいのですが、今回は言ってみれば”指摘”という一番簡単な場所になります。これから先、グロースさせるほうがはるかに難しいのです。そうさせようとすると、今ユーザーインタビューをされているような、インサイトやファクトを拾うところも当然必要だし、実装をいかに軽くできるかや、打ち手の数をどう増やすかがポイントになってきます。
ABテストをやるにしてもどう早く検証するかとか、仮説検証のマネジメントがやはり難しいんですよね。Anywhereはそこに対してお手伝いできることがバリューとして高いと感じます。
実際、弁護士ドットコムのプロダクトを作るのはインハウスの方が良いですし。そこでビジネスと繋げて、どれだけ早く仮説検証を回すかや、仮説検証結果の学習の蓄積も必要なので、どんどん打率を上げて行くサポートができたらなと。

森川さん:
今後の展望としては、やはり基本に立ち返るというか。相談者様は法律トラブルで困っているので、その解決手段はお問い合わせだったり、サービスだったりしますよね。我々はサービスの一部分だけ切り取って問題解決しようとしがちですが、改めてユーザーの視点に立ち、トラブルを法律で解決するために本当に必要なことは何か考えていきたいです。

大橋:
そうですね。あとは、インハウスのデザイナーさんやエンジニアさんがアウトプットを作ることになると思うのですが、そのメンバーが一番バリューを発揮しやすい状態になればなと。
例えば林さんに、「これはこうやってくださいね!」と指示を出して終わると意味がないのです。
じゃあこれをやるためにどういうことを社内で話せば良いか、エビデンスをとったら良いかなど、”考え方”や”進め方”もサポートして行きたいです。請負じゃなくて伴走と私たちは言っていますが、それがAnywhereのミッションだと強く思います。

最後に・・・

本プロジェクトは終了しましたが、次のプロジェクトも始動中です。分析(定量/定性)→アイデア出し→優先順位付け→実装→分析・・・とサイクルをまわすべく、Anywhereチームが弁護士ドットコムのプロダクトチームに入り並走しております。
"二割司法"という大きな課題解決に向けてこれからも一緒に進んでまいります。


■短期間で改善を検討できるエキスパートレビューは、UIデザイン・UXデザインの専門家がサービスに関してフィードバックをするというミニマムなパッケージです。
いきなり全体リニューアルする前に、知見を持つ人たちに相談をしてみたいという方はぜひご連絡ください!

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