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マリオより影の伝説派

影の伝説は、ファミコンのカセットで黒いパッケージだった。

ジャンルでいえばマリオみたいな横スクロール型のアクションゲームで、連れ去られたお姫様を主人公である忍者が助けに行くという内容。

そのカセットを手にした時小学1年生だった私は、自宅の居間のソファに腰掛けて、何度も読んだはずの付属の説明書に再び目を通していた。

私は取説というものが昔から苦手である。では、なぜ真剣に説明書なんか読んだりしていたのか。

ファミコンが無かったからである。

影の伝説を手に入れたのは小学1年生の頃で、ファミコンが我が家にやってきたのは私が小学3年生の時だった。

理由は母親がファミコンの導入に理解を示さなかったことである。カセットを買ってくれたのは父親だが、当時本体は高価だったので、流石に父親自身のお小遣いで買ってくれるということはなかった。

買ってもらったファミコンを家に繋いでもらった時は嬉しくて仕方なかった。ブラウン管を前にコントローラーを握ると脳から快楽物質がダラダラと出てくる。音楽がいい。主人公のジャンプ力が半端ない。姫がまた悪いやつに連れ去られている。私は何度も何度も説明書を読んだ影の伝説を兄弟と代わる代わるプレイした。やってもやっても満足できない。ファミコンは一日1時間だけのルールだったので、欲求不満は否めず、日中は常にファミコンのことを考えているような状況が続いた。

私のゲーム遍歴は続く。スーファミ、ゲームボーイ、高校生の頃にはプレイステーションを買ってもらったが、だんだん映像が綺麗になっていくと不思議と病的とも言えたゲームへの熱も冷めて行った。その頃街に初めての大きなCDショップができたことから関心の矛先は音楽へとシフトしていく。

大学生の頃、友人の家でバイオハザードやその他諸々のゲームをやって盛り上がることが度々あり、その流れでゲームセンターCXなどを見るようになる。院生の時には北海道旅行の際、現地の友人にゲームショップ「1983」に連れて行ってもらった。ラーメン屋のようなカウンターのある不思議なゲームショップで、2階建てのお店にはあふれんばかりのゲームソフトが所狭しと置かれていた。上階はやや殺伐としていたけどいわゆる普通の和室で、畳の床に直に置かれたファミコンの前に座りコントローラーを握ると、まるで当時に帰ったかのような高揚感がこみ上げて私は興奮した。

そして2018年、私は再びゲームに熱を上げ始める。

スマホのゲームの「アナザーエデン」と「ドラゴンクエストウォーク」である。

アナザーエデンは、好きだったクロノトリガーというRPGを作っていた人らが何人か関与しているということで興味をもったゲームだ。後者も好きなドラクエシリーズでランニングの時などのモチベーションにしている。

2020年、夏、コロナ禍による外出自粛を経てゲームへの関心は最高潮に達する。まるであの頃のようなハマり具合だった。

そして、2020年9月27日本日、私はついに新たなゲームのプラットフォームに手を出した。そう、steamという名の宇宙に・・。

「コスモを感じるわ」(by 塊魂)

色々なゲームをやってきたけれど、全クリできたのは「さんまの名探偵」と「ドラクエ4」の2本のみ。前者はシミュレーションゲームだし、後者は最終戦で絶対勝てる裏技があるからだ。私はゲームが好きだけど下手なのだ。

全クリって本当に大変だ。テクニックもさることながらその人の根気と気力が問われる。なので、たかがゲームでも全クリができたら、そこから得られるものはきっとあるのでは無いかと思う。

スマホのアプリは完パケでは無いのでエンディングがない。steamには短い時間でできるゲームもあるらしいので、終わりのあるゲームを何か一つ腰を据えてやってみたいものだなと思っている。

#自己紹介をゲームで語る

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