大衆演劇 「送り出し」のメリット

大衆演劇ファンやお客さんは、何に惹かれて劇場へ足を運ぶのだろうか。理由はさまざまあるが、ひとつは役者さんに対する憧れである。
大衆演劇の役者さんは一部の有名座長を除き大半の方々は無名である。

しかし大衆演劇ファンにとっては、身近な芸能人でありやがて傾倒していく。特に送り出しにおける劇団座長さんや役者さんとの会話は、ファンにとっては最大の喜びである。

大衆演劇の魅力は公演及び公演後の送り出しである。
現在はこのたびの感染拡大で送り出しそのものを、やめてしまったり制限されているが、残念に感じているファンやお客さんは多いであろう。

舞台でお芝居や舞踊を観せてなおかつ送り出しで、ファンやお客さんと交流を図る。
ただ送り出しで座長さんや役者さんの対応が悪かったと、一部の心ないお客さんの評価があると精神的にキツい。

なのでこれは私の拙(つたな)い推測だか、役者さんの中にも送り出しが好きな人、あまり好きではない人。考え方に相違があるだろう。

話しは変わるが私は30代から40代にかけて、著名な方々の講演会をハシゴしていた。
お客さんの90%以上は話を聴くと家路を急ぐが、私は講師と講演後の食事会に参加をしていた。
そして講師のそばに座り、講演の内容をさらに深掘りして質問などした。多くの学びを得たことは言うまでもない。

振り返ってみると会食会に参加したことによって、その講師のファンとなり現在もメンターの1人として尊敬している。

そういう意味で大衆演劇の送り出しは、ファン獲得につながる小イベントと言えるかもしれない。



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