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将棋ウォーズ初段になった感想

どうもこんばんは。「がばなー」です。今日は将棋ウォーズ初段になるまでの経緯や,初段になった感想を書きたいと思います。

初段になるのに掛かった期間

わたしは将棋を覚えてから将棋ウォーズ初段(10分切れ負け)になるのに、約5年半かかりました。将棋以外にも趣味があるので,将棋だけをやってきたというわけではないですが,自分なりにたくさん勉強してたんですけどね。どうやら勉強の方法が悪かったみたいで,ずいぶんと時間が掛かってしまいました。大人になってから将棋を始めたので仕方ない部分はありますが,たぶん,2000時間から3000時間くらいは将棋に捧げたんじゃないかと思います。ずいぶん要領が悪いですね。反省。

初段になった感想

将棋ウォーズの10分切れ負けで初段に昇段したのは,つい先日の2020年11月7日のことでした。将棋ウォーズ初段は長年の目標だったのでそれなりに嬉しかったんですが,すこし拍子抜けしてしまったんですよね。

というのも,実はメイン戦法を変えただけで初段になってしまったからなんです。

……と,このように書いてしまうと,よくある詐欺まがいの記事のように思われてしまいそうですが,事実,そうだったから仕方ないです。

メイン戦法の変遷と達成率

少し脱線しますが,ちなみに私のメイン戦法の変遷は以下の通りです。

2015年~2017年頃 ノーマル四間飛車

2017年頃~2020年8月末 角交換四間飛車 (77銀型or33銀型)

2020年9月~ 石田流三間飛車

藤井猛てんてーみたいなスペシャリストに憧れていたので,四間飛車を一生懸命指していましたね。しかし,ぜんぜん達成率が上がらなくて,ずっと悩んでいました。

すこし調べてみたところ,2020年8月中旬頃は1級で,達成率が26.7%だったようです。これが100%になれば昇段できるわけですが,勝っても3~5%程度しか数値が上がらない(+負ければ同程度の数値が下がる)ので,昇段するには大幅に勝ち越さないといけません。春先までは達成率20%未満のところで苦しんでいたようなので,当時としては26.7%でも良いほうかなと思っていました。

そんなふうに苦しんでいたのに,メイン戦法を石田流三間飛車に変更してから,たったの2ヶ月で昇段できちゃいました。

これはあれですよ,「四間飛車から飛車を振る位置を一路ずらしたらびっくりするほど勝てる戦法ができた」というやつですよ。

メイン戦法を変えた理由

これだけだと身も蓋もない話ですが,さて,四間飛車にこだわっていた私がなぜメイン戦法を変えたのか,お話したいと思います。なお,普通の将棋ブログだと「角交換四間飛車 (77銀型or33銀型)が勝ちにくい理由はなにか?」とか,一生懸命説明すると思うんですが,ここではそういったことを説明するつもりはありません。

ツイッターで相互フォローさせていただいている,ある方が以前,こんなようなことを言っていました。

「5手詰めハンドブックを修了していて、ウォーズ初段になっていないのであれば、将棋というゲームがどういうものなのか、理解していない可能性が高い」と。

「まさか,そんなことは無いだろう」……と思っていたのですが,昇段してみて改めて考えてみると,よくわかっていなかった可能性が高いですね。

誤解されると困るのですが,わたしが将棋というゲームについて理解しているのは,ゲーム全体の0.1~0.2%程度だと思います(柴田ヨクサルせんせーのハチワンダイバーでも同じようなセリフがありましたね)。ただ,以前の理解度はそれよりも一桁低かったかもしれません。

「インターネット将棋」というゲームに対する理解度が上がったのが,角交換四間飛車 (77銀型or33銀型)を止めて石田流三間飛車に鞍替えした理由なんです。

これだけだとなんの説明にもなっていないので,このブログでは「インターネット将棋」というゲームについて,私が理解した内容を徐々にまとめていくつもりです。「将棋」じゃなくて「インターネット将棋」なのがポイントです。

将棋ウォーズ初段は強いのか?

将棋ウォーズにおいて初段は上位30%層の実力者らしいのですが,初段になってみて思うのは,「ウォーズ初段ってクッソ弱いなwww」ということです。「ウォーズ初段は5手詰めどころか1手詰を見逃すこともあるし,序盤早々に大きなミスをすることもある」からです(じゃけん,5手詰ハンドブックを周回しましょうね~)。

わたしの昇段直前の将棋から2局,ご紹介します。いずれもお相手は初段の方たちです。手前側がわたし,がばなーとさせていただきます。

1局めの将棋は,四間飛車対居飛車急戦となりました。いわゆる57銀左急戦。がばなーが後手で居飛車側です。最近のがばなーは三間飛車党に改宗したのに,なぜか四間飛車定跡を勉強し直しているという謎ムーブをしているのですが,この最中に「居飛車つよい,ノマ四間よわい」という結論に至ってしまったので,3手目66歩に対しては居飛車を採用することが増えています。これに関しても,そのうち記事を書きたいですね。

地味なようですが,この金上がりは損です。定跡書によくありそうな形なんですけどね。この形の高美濃囲いは桂馬に弱く,しかも側面の防御力が減少しています。なので,75歩から山田定跡の仕掛けで開戦し,飛車交換を目指せば居飛車側がいいです。

なんやかんやしたあと,振り飛車側は角交換から56角打と据えるのが,この形の定跡ですが,56角は知らないと打てないですよね。がばなーはずっと四間飛車党でしたが,56角なんて打ったことがありません。なので,この棋力帯では打たれることは無いと思っています。

56角は89桂馬に紐をつけつつ,34歩を掠め取ろうという一手です。34歩がなくなると,美濃囲いの逃げ道がぐっと広がります。他にも,居飛車の飛車先を止めようという狙いもあるため,56角には84飛車と浮くのが定跡とされています。

しかし,がばなーはこの金上がりが損であることはわかっていたものの,山田定跡ではなく,鷺宮式の72飛車を選択しました。勉強不足ですね(noteに残すことで記憶を定着させようとしています……)。

そのあと,なんやかんやあって,以下の局面を迎えました。

上図は正しく応じれば,居飛車勝ちの局面です。応手は52金と52玉の2通りですが,どちらが正解かわかりますか?

……もちろん,52玉が正解です。52金だと頓死してしまいますから。

しかし,がばなーは指運で52玉を選択。ちゃんと考えなさいな,アホちゃうか?

こうなってしまえば,31飛車 42玉 32金までの3手詰めです。将棋って何があるかわからないですよね。

詰み逃しを必死に祈りましたが,やはり31飛車と打たれてしまいました。

これには42玉と上がるしかありませんが,32金で頓死です。

しかし,お相手さん(初段)は何を血迷ったのか,32龍を選択。これならば,がばなー玉に詰みはありません。お相手さん(初段)の玉はまったく受けが効かない形なので,がばなーの勝ちとなりました。この一局に勝利したがばなーは,初段昇段にリーチをかけました。

いやー,本当に将棋って何があるかわからないですね。というわけで,ウォーズ初段くらいの人は,平気で一手詰や三手詰を逃すことがあるわけですよ(じゃけん,詰将棋勉強しましょうね~)。

2局目は昇段のかかった一戦。お相手さん(初段)の先手中飛車に対し,がばなーは相振り飛車で迎え撃ちました。飛車を振る筋はもちろん三間です。相手から角交換されて数手進んだところ,以下のような形になりました。

……これね,明らかにおかしな一手なんですよ。違和感があったので,よく見てみると,明らかに隙があります。

そうですね,28に角を打てば無条件の香車得で,しかも馬が作れます。王様を囲いたかったであろう箇所に馬を作られてしまっては,戦いようがありません。お相手さん(初段)はこのあとしばらく粘りましたが,62手にて,がばなーの勝ちとなりました。

この勝利で,わたし,がばなーは初段昇段しました!もうちょっといい棋譜だったら良かったんだけど,こんな棋譜じゃ動画にならないよ~。

……という感じで,ウォーズ初段でも序盤早々に大きなミスをすることもあるわけで,「(自分も含めて) 将棋ウォーズ初段って,ぜーんぜん強くないじゃん」と,最近,思っています。

今後について

こんな感じで,「石田流三間飛車を始めたら2ヶ月で初段になっちゃった」わけですが,実は三間飛車のこと,ぜんぜんまだわかっていないのです(三間飛車定跡はほとんど知らないです)。

三間飛車は先後の差が大きいので,序盤の戦法選択の指針をきちんと固めないといけないのですが,もろちん,そんなものはまだ固まっておらず,考えないといけないことは山程あります。しかし,いまのところ,三間飛車に振って積極策を仕掛けるだけでまぁまぁ勝てています。うわ,三間飛車つよい。

がばなーの将棋は虚弱貧弱無知無能のよわよわですが,伸びしろだらけなので,まだまだ強くなれるんじゃないかと思っています。最近,娘が産まれたので,育児と将棋の両立が新たな課題(嬉しい悩み)ですけどね。

なぜ,勝率が伸びているのかについては次回以降,書いていくつもりです。それは書くことで,すなわち「インターネット将棋」というゲームがどういうものなのか,読者の方にも伝わるのではないかと思っています。

長文になりましたが,最後までお読みいただきありがとうございました。次回も読んでいただければ幸いです。

おまけ

「5手詰めハンドブックを修了していて、ウォーズ初段になっていないのであれば、将棋というゲームがどういうものなのか、理解していない可能性が高い」と言っていた方はこうも言っていました。

「もし,将棋というゲームがよくわかっていないのであれば,貴志祐介の『ダークゾーン』という小説を読め。定跡本を読むよりずっと勉強になる」

貴志祐介 『ダークゾーン』

https://www.amazon.co.jp/gp/product/B00FS65H7C?ref_=dbs_m_nmg_rwt_calw_tkin_0&storeType=ebooks

「そんな馬鹿な」と思いましたが,これはこれで,考え方を変える最初のきっかけになったように思います。

ちなみに,この小説,ラストが胸糞悪いので,がばなー的にはあまり好きな小説ではないです。ただし,オチがわかると,もう一回,読み直したくなる類の小説ですよね。あまりオススメはしないので,読みたい方は自己責任でドーゾ。

おまけ(その2)

大平 武洋 せんせーの『ネット将棋攻略!早指しの極意』も読んだことがあるのですが,あれはどんな内容だったかな……。たぶん,その本には書かれていない内容をこのnoteには書いていくつもりです。一応,軽く読み直そうかな……。

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