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「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」斜里町上映

「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」という映画を斜里町で上映するための実行委員会に参加して、準備を進めている。
全盲でありながら、実際に美術館を訪れ会話をしながらアート作品を楽しむ、という独自の鑑賞法を編み出した白鳥さんと、その友人、美術館で働く人たち、新たに白鳥さんと出会った人たちを追いかけた、ドキュメンタリー作品だ。


ベストセラー書籍「目に見えない白鳥さんとアートを見にいく」を原案にしており、映像作家の三好大輔さんとノンフィクション作家の川内有緒さんが共同監督として制作。
全国の様々な映画館で上映されているが、なぜ斜里町で?と思われる方もいるかもしれない。なぜかというと、もちろんシンプルにこの書籍やテーマに興味を持った人がいるから…でもあるのだが、監督のひとり・三好さんはこれまでに何度も斜里町に足を運んでいる人で、そこから広がっていった、という背景もある。

斜里町の有志による、写真や映像を通じて知床・斜里町の多様な魅力を発信する「写真ゼロ番地知床」というプロジェクトがあるのだが、三好さんは縁あってそのプロジェクトのゲストアーティストとして斜里町へ訪れるようになった人だ。

〈昭和の一時期に家庭で使われていた8mmフィルムを地域の中から発掘し、つなぎ合わせ、再編集することでひとつの映画を作る〉という活動もしている三好さん。斜里町の中で誕生した地域映画「斜里 -昭和ノ映写室-」も素晴らしいので…という話までするとひたすら脱線していくのでここでは割愛するが、とにかく、そんな背景によって2021年春から三好さんと斜里町のプロジェクトでつながりがあったということもあり、三好さんが携わった映画「目の見えない白鳥さん、アートを見にいく」もぜひ斜里町で観たい!という町内の有志が集まり、実行委員会が立ちあげられた。

【上映日】
2024年2月25日(日)
①11:00~ ②13:30~ ③17:00~

【会場】
ゆめホール知床

【出演者・監督によるトーク】
15:30より、映画の主人公・白鳥建二さんと、監督の三好大輔さん、川内有緒さんの3名によるトークをおこないます。実際にこの日斜里町に揃う3名。ゆめホールのステージに登壇して話してくださいます。
映画チケットを購入いただいた方であればどなたでも参加OK。
目の見えない白鳥さんが斜里町の空気を吸って何を感じるのか、話を聞くのがとても楽しみ。

映画上映はこの日の3回のみ、トークはこの1回のみとなるので、ぜひ来ていただきたいです。

【チケット取り扱い】
オンラインチケットを用意しているので、下記URLよりお申し込みください。

※オンラインはちょっと…という方がもしいらっしゃれば、ゆめホール知床やウトロ支所でもお申し込みいただけます。

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わたしは以前、写真ゼロ番地知床の取り組みの中で開催された写真のワークショップに参加したのだが、そのとき札幌から参加してくれた女性に「バウルを探して」という本をいただいた(そこに至ったちょっとしたドラマもあるのだけど、これも長くなるので割愛…)。
読みはじめたら止まらなくて、後半は出張中に持参して読んでいたのだが、宿のカフェスペースで泣くのを堪えながら読みきったのを今もよく覚えている。

この作品の著者が、白鳥さん映画のもうひとりの監督・川内さんだった。

「バウルを探して」と「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」の2冊は毛色の異なる作品(と、わたしは感じている)だが、川内さんの他の著書も読んだところそちらもまた違った毛色で、取り上げるテーマが毎回まったく違うので不思議な作家さんだな、という印象を持ったりもしている。どんな方なのか、お話を聞くのが今からとても楽しみだ。

「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」は斜里町立図書館にも蔵書がある。借りて読んでいただくもよし。近日中に実行委員会でも仕入れて町内で販売できるようにする予定なので、それを待って購入いただくもよし。どこか町外の本屋さんで買って先に読むもよし。
映画には書籍にないエピソードも盛り込まれているようなので、先に本を読んでいても楽しめるはず。
もちろん本を読まずに映画から入っていただいても、まったく問題ない。

わたしは「アート作品って敷居が高くて、自分はお呼びでないなと感じる」などと考えていたタイプの人間だが、この作品を読んでその考えが少し変わった。見たいように自由に見ていいんだよなあ、と、とても気持ちが楽になったのだ。
読んでからしばらく経過しているので、映画上映前にもう一度読み返そうと思っている。最初と違った感想が出てきたりするかな。

2月下旬のこの時期は斜里町で他にも何かとイベント事がありそうな雰囲気なので、いろいろ組み合わせて楽しんでいただけると嬉しい。斜里町、いいところだよ。ぜひ来てね。
斜里町民は、この日は町外に出かけずにぜひゆめホールへ!

待ってます!◎


昨年の2月25日。美しい、大好きな季節。

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