予備試験大学在学中合格してVCで広報担当している京大ロー生の自分語り


はじめまして!

現在栖峰(せいほう)投資ワークス株式会社というVCで広報を担当しています、武藤と申します。広報担当といっても実はアルバイトであり、本格的にVCの人であるわけではありません。私自身は京大法学部4年の時に予備試験に合格し、ちょうど2ヶ月前に令和2年度の司法試験を受けた、バリバリ企業法務弁護士志望の人間です。(現在は京大ローに在籍しつつ、合格発表を待っています。合格してるといいんですが笑)

こんなふうに経歴をすらすら書いていますが、ここでは言い表せないくらいの挫折と苦労を23年の短い人生の中で味わってきています。記念すべき私のnote初投稿では、ここまでにたどり着くまでの道のりと、なぜ法律家志望の人間がVCでバイトしてるのか等々含めて書いていきたいと思います。


1 人生初の挫折:前期東大落ちの後期京大合格

私の学生生活の中で、入学試験を経験したのは高校受験と大学受験ですが、高校受験は失敗することなく通ることができたため、私の人生初とも言える挫折は大学受験時でした。大学受験では国立大前期日程で東大を受験しましたが、2点差で不合格になりました。当時私は、無駄にポジティブ思考であったため不合格になるとは思っておらず、「人生一度きりしかなしえない東大ストレート合格」を逃してしまったことにかなりショックを受けました。

 ところが、東大合格発表の2日後に実施された国立大後期日程(←私の受験年から始まりました)で受験した京大法学部に合格します。(出願時倍率16倍だったので、合格するとは思っていませんでした。)なんとか現役合格、といったところでしょうか。そして、その頃から弁護士になりたい、という思いがあり、早く資格試験の勉強がしたいという気持ちがあったことから、浪人するのはやめて、京大への進学を決意しました。

しかし、進学後も東大落ちのショックを拭えず、しばらくは軽くうつ病のような状況でした。(笑)「ここで学ぶはずじゃなかったのに」、「自分の存在意義ってなんなんだろう」、「いっそ仮面浪人しようかな」といった、どす黒い感情に包まれていました。しかし、京大の自由な学風は、マイペースで何かに縛られることが嫌いな私の性格に見事に合致したため、次第に居心地が良くなって、京大に馴染んでいき、今では大好きな大学になりました。

その後、1年生の秋ごろに、伊藤塾という資格専門の予備校に通いはじめ、大学の勉強と伊藤塾の勉強とを両立するようになりました。しかし、(挫折を味わったにも関わらず)大学受験で張り詰めていた気持ちが緩み、法律の勉強をだらだらと不真面目に行う状況が続きました。この期に及んでもなお、私は合格できるだろう、といった傲慢な気持ちがあったのだと思います。


2 人生2度目の挫折:京大ロー飛び級入試不合格

そうして、3年生の時に受験した予備試験は短答式試験で不合格になりました。
(ちなみに、予備試験は短答式試験(5月)、論文式試験(7月)、口述式試験(10月)の3段階で、短答が合格率(20%)、論文が合格率(20%)となっています。口述の合格率は95%くらいなので、論文まで合格するのが大まかな目標となります。)

それでもなお、私は勉強に真摯に取り組むことなく、だらだらと3年の秋まで過ごしていました。そして、(予備試験ルート志望であるため)元々受験するつもりのなかった京大ローの飛び級試験を受験し、(またまた)合格するだろうと思っていたこの試験で不合格になります。しかも、25人合格のところ、26位。ギリギリ不合格というデジャブです。(笑)しかも、京大内部から京大ローに進学する場合、内部生は書類審査でやや優遇される傾向があり、京大の同級生はほぼほぼ合格している状態にもかかわらず、私は不合格になりました。

ここにきて、ようやく本気にならないとまずいと気がつきました。我ながら遅すぎると思います。(笑)京大ロー飛び級の合格発表後の3年生の1月から、一日10時間を超える猛勉強が始まりました。


3 予備試験受験

まず、前年度の短答式で不合格、しかも箸にも棒にもかからないようなひどい点数だった私は、短答式試験で合格水準まで持っていくのが至難の技でした。直前まで不合格になりそうだという不安にかられ、前日は3時間しか眠れない中で試験にのぞみましたが、なんとか合格点+7点くらいのギリギリで合格し、論文式試験にのぞみました。

論文式試験前1ヶ月は、人生史上最も身体的にもメンタル的にもボロボロな時期でした。大学の図書館が開館する朝8時から閉館する22時まで図書館に籠もって勉強を続けていました。どうしてこれほど辛い毎日を送っているのか、という自問自答行いながら、答案の書きすぎからくる腕や肩の痛みを湿布でおさえて、睡眠不足からくる頭痛をロキソニンで抑えて、直前期にはユンケルを飲んで疲労に耐えました。結果、論文式試験にもなんとか合格し、その後の口述試験にも合格することができました。

司法試験もコロナで延期したりとメンタル的にはキツかったですが、実力が全然ついていなかった予備試験の時の方が個人的にはしんどかったなあ、と思います。(司法試験の話も需要があるのであればまた書きたいと思います。)


4 現在目指しているところ

そもそも私が企業法務弁護士を志望したのは、困っている人の役に立てたら、という思いからです。そして様々な弁護士事務所を回らせていただく中で、「スタートアップ支援」という企業法務分野は、私が特に興味を持った分野の一つでした。

ベンチャー企業の新しい技術やノウハウは、私自身、話を聞いていてワクワクしますし、このような技術やノウハウがどんどん広まって欲しいな、という思いがあります。ですから、経済的信用力がないことを理由に、駆け出しのベンチャーが有している技術やノウハウが埋もれてしまうのはもったいない、それを世の中に広める手助けをしていきたい、というのが今の私の思いです。

今回、VCの広報担当をさせていただくことになったのも、当事者の中に入って、VC側からベンチャーという仕事を眺めてみたいと考えたからです。私はVCの専門家ではないため、広報活動を行うにあたっても常に勉強しながらの発信になりますが、この弱点を逆手にとれば、専門家ではないからこそ、素人目から見た視点というものを出すことができることが良さなのではないかと思っています。そして時には、法務の観点という自分自身の専門的見地から、発信を行っていきたいと思います。

今後もこのnoteで弊社投資先情報をはじめ、様々な事項を発信していきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします!


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?