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「白」「緑」球の色調査(正午の直射日光)

はじめに

木を描くときに
他の人はどんな色を使っているんだろう?
その色を使っている根拠って何だろう?

って疑問に思ったことはありませんか?

僕は屋外スケッチや風景イラストで木を描くときに
・具体的にどんな色を使えばいいのか?
・実際に「影は青い」のか?
・明暗境界部が一番彩度高いって本当か?

という初歩的な疑問を持ったので

木の模型として
発泡スチロール球の下部分を切って緑色に塗り
撮った写真の色をフォトショップの
スポイトツールで確認
してみることにしました

今回の実験は
あくまでも個人的な確認作業です
厳密な実験結果が欲しいのではなく
絵を描くときのヒントとして
現実の日光の下で
光と影の色の大雑把な傾向を知るため
のものです
厳密な物理現象とは異なる可能性があります
ご了承ください


結論

次の2点が意外でした
・明暗境界部が一番彩度が高く見えるが
 実際は影面の方が彩度が高い
・直射光が当たっている部分は
 明るいほど彩度が低い

光は彩度が高く明るいから
光が当たって明るいところほど
彩度を高く
する必要があると思っていたのは
思い込みだったようです

緑球の色の考察

この実験からわかったことは
日光が当たっているからといって
彩度が高くなるとは限らない
ということです

光が当たっているから
彩度をあげるというのは
絵としての表現手段の一つ
なんだと思ったら
他の手段も使えるんだと
理解の幅が広がりました

下は
緑球と同時に撮った白球写真の考察です
緑球との比較参考のためのものです

この実験の感想
・影は思ったほど青くない
・立った状態で頭の高さの白球の底面に
 アスファルトからの反射光が届いている

地面からの反射光の影響で
こんなに色が違うとは思いませんでした

地面からの反射光を入れる場合は
もっと意識する必要があると思いました


実験

実験方法(失敗バージョン)

失敗の原因
・球体に手からの反射光が届いていた
・デジカメでオート設定で撮影

下の写真のように
手から20㎝ほど離して持っていたんですが
球体の底面の明るさや色にバラつきが目立ったため
球体の底面に手からの反射光が届いているのでは?
思ったため持ち方を変えて
再実験することにしました


実験方法(改良バージョン)

実験の精度を上げるための改良点
・球体に手からの反射光が届かないように工夫
・デジカメの色温度を固定
・RAW形式で撮影

RAW形式で撮影後
色調補正をせずにJPEGに変換
スポイトツールを使用しました

白球の調査結果

H(色相)の値は
正方形のグラデーションの右側にある
縦のグラデーションに対応していて
低いほど黄色っぽい赤
高いほど赤っぽい紫
になります

数値に幅があるのは
何度かスポイトツールをあててみた結果
このくらいの範囲に数値が収まったという数値です

底面の4つの値が近いのは
誤差の範囲と考えられるので
思った以上に良い精度の実験だと考えることができます

球の左半分より右半分の方が
黄色
っぽくなっているのは
右側の緑球の反射光が届いている可能性があります

光面、影面、底面の3色に見えますが
底面に近い影面の部分は黄色みがあり
地面からの反射光の影響である
と考えることができます

正直
これほどわかりやすい結果が出るとは
思っていなかった
ので意外な結果と言えます


緑球の調査結果

見た感じは
白球ほど色の変化が
わかりやすくありませんが
数値では白球と似た傾向が出でいると思います

まとめ

今回の実験をして
「影色は彩度が低い」ということが
完全な思い込みであるように思えました

この実験をしたことで
光の色や彩度についての理解が深まりました
手を動かして確認したおかげで
今までバラバラだった光の色や彩度に関する知識が
一気に結びついて理解が深まりました


再現性もあるか疑わしく
色数も白と緑と少ない実験ですが
実際に手を動かして結果を確認するだけの価値はあると思います

色に自信のない方
是非、自分で手を動かして
同じような実験
をしてみてください
バラバラだった知識がどんどん結びついて
理解が深まっていく
感覚を
理解してもらえると思います


本文はあくまでも個人の見解です
当コンテンツはできる限り間違いのない情報を
提供するよう配慮していますが
正確性を保証するものでないことをご了承ください



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