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#22 キリング・フィールド(1984)

1970年代。内戦に揺らぎ崩壊寸前のカンボジア。台頭したクメール・ルージュの恐怖の独裁の中、ニューヨーク・タイムズの特派員シドニーと現地通訳のブランは生命の危機にさらされ生き別れに。
NYに戻ったシドニーは命の恩人であるブランの捜索を始めるが、その頃彼は自由を奪われ過酷な強制労働にあえいでいた..

大人と子供が入り交じった過酷な戦時下で人間性があらわになり、独裁の恐ろしさ、虐殺という負の歴史を体験する。
知識人は悪、何も染まっていない子供を大事にし洗脳、無慈悲に同胞を殺していく様は地獄絵図。死体のプールは本当に現実にあった事で、目を背ける事はできない。

本作はそんな最悪の状況下で生まれる友情ドラマに焦点を当てている。
後半、シドニーはジャーナリストとして経験を生活の糧とする資格があるのか苦悩し、プランを残してしまった喪失感と罪悪感を持って暮らしている。
プランは過酷な状況下でも諦めず、尊いものを手放さないで必死に生きる。

言葉がなくても分かりあえてる所が良い。

愛であり人間の心を描いた作品。
劇中流れるジョン・レノンの「イマジン」は圧倒的な感動を与える。

気になったらGoogleでもYouTubeでもnoteでもいいからキリングフィールドを検索してほしい。
日本の方で処刑地に訪れた時の記事があります。
キリングツリーなど出来事は非常に重い。
しかし、見た後は今の幸福を噛みしめ、人に優しくなれます。
いつか訪れたい場所のひとつです。

商品紹介
こちらはTCエンタテインメント/是空から出ているブルーレイ。
このメーカーさんの懐かしい映画は愛が溢れ特典をこれでもかと付けてくるので好きです。
特典の監督のオーディオコメンタリーは必聴。
ラストでプラン役を演じたハイン・S・ニョールの死去について語ってます。

この映画、非常に良い作品なんだけど、ブルーレイ・DVDが廃盤で渋谷TSUTAYAしかレンタルされてなく、観るのはハードル高めです。
しかし、観て欲しい。

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