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前十字靭帯断裂を早く治す裏技的なお話 博士の治療探求#4

前十字靭帯断裂とは
前十字靭帯は太ももの骨(大腿骨)とスネの骨(脛骨)をつなぎ、膝を安定させている靱帯で、これが損傷してしまうと膝が不安定になってしまいます。
急激な方向転換やジャンプ後の着地などで損傷することが多く、切れる音や膝が外れた感じ、関節内の出血で膝が腫れてくるのが特徴です。
急性期を過ぎると痛みと腫れが軽減するため治ったかのような感じがしますが、関節の安定性は失われたままとなっています。
部分断裂、完全断裂など程度はあるのですが、他の靭帯(例えば内側側副靭帯など)と比べて、自然治癒が見込みにくい靭帯であるため、部分断裂であったとしても、治癒が見込みにくいため徐々に擦り切れたり、捻ってしまったりすることで結局完全断裂に移行してしまう事が多いため、部分断裂も完全断裂も同レベルの怪我と考えた方が良いと思います。
ただ、断裂した前十字靭帯が自然修復することは困難ですが、切れたままでも日常生活動程度では大きく困らないことが多いので、「切れた=治さなければいけない」というわけではなくて、スポーツをしない方や日常生活の強度の低い中高年以上の方々の場合は治療せずそのまま放置することも多いです。
一方で、スポーツをする方は靱帯が切れたままだと“弛さ”や“怖さ”で能力を発揮できなかったり、“膝くずれ”を起こして半月板や軟骨損傷などの二次損傷を繰り返す場合があります。それにより半月板のロッキング(はまり込み)や変形性膝関節症に進行すると予後も悪くなるため、スポーツをされる方は初期に適切に治療を行うことが望ましいです。

前十字靭帯断裂に対する治療
「治療って再建手術かリハビリしかないんですよね?」そう思われた方々が多いかと思いますが、近年は日進月歩の勢いで医療技術は進化しています。
前十字靭帯断裂というと「長期離脱」「今季絶望」「〇〇を襲った悲劇」」みたいな印象がありますが、実はすでに実用可能な裏技的な治療があるのですがあまり知られていない部分も多いため、実用可能な最先端治療のお話なども交えた情報が提供できればと思います。

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