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ウェブ解析を巡る連想 Vol.4  ~  リ-ドジェネレーション

前回提示した私案の戦略モデルを再掲し、この説明を続けたい。ある企業のウェブサイト(ホームページ)X.jpでは、代表するナショナルブランドYの傘下で、商品Y1、Y2、Y3を扱っていると仮定する。商品はある程度高額な嗜好品で、ユーザーがパルス的な消費行動をしにくい状態を想定する。

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Step1 リードジェネレーション(見込み客の獲得)

ブランドと商品をさらに認知理解してもらうために、X.jpにはさらなる集客が必要だ。主要流入経路の類別を、①広告、②自然検索、③ダイレクト、④参照サイト、⑤SNS、⑥メルマガとすると、短期間に確実に集客を増やせるのは①広告だ。現在の広告は多種多様化し、種別だけでもディスプレイ広告、動画広告、DSP広告、ネイティブ広告、SNS広告、リスティング広告などに分かれ、ターゲティング分類も詳細に渡るがユーザーの行動履歴に基づくものが主流だ。その組み合わせが無数にある分、出稿単位ごとに目標をロジカルに組み立てておかないと、結果の評価が曖昧になる。

では、リードジェネレーションの目標をどこに置くか。多くとともにより効率的にユーザーを連れてくることは大前提で、それはターゲット別のCPCで確認すればよい。もうひとつ上図のStep1からStep2へ伸びた矢印先のエンゲージメントがより重要だ。ユーザーをランディングさせた直後にどうしてもらいたいのか。LPに提示した情報だけを閲覧してくれればOKというケースは少ないだろう。より詳しく深い情報の閲覧や派生する関連先へ移動させたくなるし、そうすべきだ。そうすべきだというのは、ユーザーに何らかのアクションの記録を残させることで、初めてリードジェネレーションの有意義な成果を評価できる。

エンゲージメントとは何か。この用語はWebマーケティングのキーワードであり、様々な局面で使う人間によって含意が異なるのでここでは私見の「ユーザーが自ら何らかのアクションを起こした結果」という意味で使用する。典型例は、バナーやテキストのクリック、動画や附則モーダルの閲覧などだ。SNSのエンゲージメントは、いいねやフォロー、リツィートなどを指す。エンゲージは、LP(ランディングページ)でそのまま離脱(直帰)することなく、何らかの行動履歴を残してくれたことを意味するので、広告でユーザーを誘致しただけでなく、何らかのアクションにより興味を感じてもらえた可能性を示唆する。

様々な失敗例がある。ユーザーが自主選択を意識できるような選択肢は必要だが、瞬間的に選択先を判断できねばならない。ユーザーが自己関与性を感じる導入コピーやビジュアルは必須かつファーストインプレッションが全てであり、イメージビジュアルは不要だし逆に欲張って情報を詰め込み過ぎたり、過度なスクロール期待はいけない。また、広告のゴールをハードルが高いコンバージョンにしないほうがいい。とにかくネガティブ心理の起因要素は避けるべきだ。  [ 続く ]

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