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アラサー会社員があがり症を克服した話について

あがり症とは、一般的に人前で以下のような症状が出ることをさします。

・胸のドキドキ
・息苦しさ
・めまいや吐き気
・手足がふるえる
・声がふるえる
・腹痛、お腹を下す
・口が異常に乾く
・ひどく汗をかく
・赤面
・ほてりやのぼせ

人前に出て話さないといけないのに、緊張して毎回声が震え、足が震え、早口になり失敗してしまう。その場の雰囲気は、毎回何とも言えない残念な感じになってしまう。人前で話したくなくなり、仕事を辞めたくなる。
一対一であれば、人並みに話せるのに、なぜ、、、?
もう誰とも話さない仕事をするしかない?

私自身、大学を卒業後今の会社に入り、営業部に配属され上記のような状況に陥りました。悩みに悩んで、病院で薬を処方してもらっても完全には治りませんでした。本を読んで、高額なセミナーにも通い、なんとか人並み程度になることができたと思っています。

ここでは、私の経験と「どのように克服していったか」を書きます。
あがり症に苦しむ方々のお役に立てればいいな、と心から願っています。

【どんな人?】
・大阪の公立大学を卒業。学生時代はフットサルサークルに所属しながら飲みサークルを立ち上げ、ゼミ活動に勤しみつつバックパッカーやヒッチハイクで世界中を旅した。

・2015年、百倍以上の倍率をくぐり抜け、大手カード会社に入社。まずは地方営業部に配属。

・学生時代から、人前での発表は苦手で失敗を繰り返してきた。小学校の教科書の音読、中学校の卒業発表、高校の部長としての全校集会でのスピーチ、大学の卒業論文発表など。いつも自分なりに精一杯準備をするものの、声が震えて悲惨な結果になった。

・「社会人になれば、場数を踏んで治るだろう」と思っていたが、社会人になっても全く治らず。むしろ発表やプレゼンの機会が増えて、失敗を重ねるばかり。学生時代は失敗しないよう仮病を使って避けてきたが、それも通じなくなった。

・悩みに悩んで、職人のような会社を辞めて人前で話さない職業に就くことも考えた。だが、その前に「できることはやってみよう」と一念発起。

・しかし、本など読んで対策するも効果なし。「準備不足なのが原因か、、」と思いしっかり準備するも、声が震える。改めて振り返ると、話す練習をせずに台本を作ってばかりしていたことに気づく。「ゼロから学んでみよう、、」と藁にもすがる思いで、福岡のあがり症対策セミナーを10万円払って受講。そこで完全に治ったわけではないが、症状を徐々に抑えていくことに成功。

【何をやった?】
①読書

②セミナー受講
東京や大阪ならもっと選択肢はあったのかもしれないが、私の住んでいた福岡ではこれ以外にあがり症克服の教室がなくこちらを選択。一度体験で訪れると、バリバリの塾長と、超絶美人の元CAの先生が出迎えてくれた。後者に惹かれたのは嘘ではないが、体験レッスン自体の質も高かったように思う。

それから、2ヶ月間で合計8回の授業を受けた。

授業の主な内容は以下の通りでした。

・自己紹介、自己PR、第一印象アップ
・初対面の人との会話の弾ませ方
・共感を得るための6つのテクニック
・文章構成の基本
・わかりやすい説明のコツ

これを、毎回6人ほどで一緒に授業を受ける。
⬇︎URLはこちら
※このセミナーから私にお金が入ってくることは一才ありません笑
http://scai.co.jp/archives/class-courses/%e3%83%99%e3%83%bc%e3%82%b7%e3%83%83%e3%82%af

【自分なりに感じたあがり症の治し方】
上記内容をセミナーで学びましたが、結局あがり症の改善に役立ったと思うのは、以下の4点です。

・呼吸を見直すこと
→セミナーで腹式呼吸を練習した際に、「声が震えてしまう時は、息継ぎもほぼできておらず軽い呼吸困難状態になっている」ということでした。確かに症状が出た時を思い返すと、話終わった後はいつも息が切れていました。腹式呼吸を練習することで、安定的な呼吸をすることができるようになりました。

腹式呼吸のやり方はこちらご覧ください。
https://www.fukuoka-tenjin-naishikyo.com/blogpage/2020/07/22/7420/

その上で、セミナーでは腹式呼吸を強化するために、精一杯息を吸い込んでからどれだけ「あー」という声を続けて出すことができるか、タイマーで日々測り続けました。

また、日頃の会話でも腹式呼吸を意識して発声するようにしました。

・大きな声ではきはきと、滑舌良く話すこと
セミナーに通い始めて、口があまり開かずにぼそぼそ喋っていたことが分かりました。

以下2点練習し、改善しました。

①発声
有名な北原白州の「50音」を先生と音読しました。大きな声でゆっくりはきはきと読むのがおすすめです。内容は下記ご覧ください。
https://www.benricho.org/kotoba_lesson/yoko_hakusyuu-50on-hurigana.html

②滑舌
下記記載のような典型的な早口言葉を音読して練習しました。
https://iam.tv/hayakuchi/

またこれらに関連してですが、、
あがり症の方で、カラオケでも人前だと上手く歌えないと言う方はいらっしゃいますか?
私の自論ですが、カラオケは間奏が設けられており、途中で息継ぎができます。なので不思議とカラオケは昔から人並みに歌うことができました。今思うと、やはり呼吸がポイントだったのかな、、と思います。

・ちいさな成功体験を積み重ねること
→私は過去何回も何回も、大きな場面で失敗してきました。それがトラウマとなり、小さな場面でも人前で話すことを避けるようになりました。これが悪循環を生み、「人前で話したくない→それ自体を考えたくない→当日の話す練習をしない」となっていきました。
「自分はもう、人前で話すような普通の仕事はできないんだ」とまでも思っていました。

しかし、セミナーに通って、5,6人の前で話す経験をした時に、「この人たちもあがり症なんだから、何を思われても構わない」と、とても楽な気持ちであがらずに話すことができました。(高い受講料を払っているんだから、元を取らないと、、という気持ちも多々ありましたが笑)このように、「自分もできるんだ」という成功体験を、家族や友人の前でも良いので積み重ねることが大事だと思います。

また、セミナー受講完了した1年後、会社の海外研修制度に選抜され1年間ベトナムに駐在していました。英語でプレゼンテーションする機会が何度もあったのですが、「ベトナムから戻ったら一生会わない可能性が高く、俺の英語を分かってるかも分からない人に緊張してどうする」とめちゃくちゃ楽な気持ちで話すことができ、非常に良い経験になりました。「どうなっても構わない。仕方ない。」という気持ちの持ちようはとても大事だと振り返って思います。

・事前準備をすること
とはいえ、事前の準備はきっちりしないとあけません。何も準備せずに上手く喋れるなんて、あがり症の方には奇跡に近いのでと思います。具体的には、大まかな設計図を書いておくことをおすすめします。例えば以下のような形です。

1.はじめに
今日は朝礼の場をお借りし、1分スピーチをします!

2.大枠
4つの対策を行うことで、あがり症を改善するということについて話します。

3.具体的内容
(1)呼吸を見直すこと
→たとえば〜
(2)成功体験を積み重ねること
→たとえば〜
(3)事前準備をすること
→たとえば〜
(4)紙を配ること
→たとえば〜
(5)薬を飲むこと
→たとえば〜

4.まとめ
以上5点、あがり症改善策のご紹介でした。
皆さんもぜひ試してみてください!

以上のような内容です。
気をつけていただきたいのは、「一言一句覚えようとしないこと」です。そんなこと不可能ですし、少しでも忘れた瞬間に「忘れたー!!」とパニックに陥ってしまい、一気にあがり症が発動してしまいます🤯大事な部分だけ覚えて、あとはアドリブで話せるようにしましょう。また上記をやろうとする際、必ず声に出してください。書くだけでは絶対に覚えません!「理解して覚えること」もコツです。

私の場合、会社の経営陣へ行う大事な大事なプレゼンテーションの際には、カラオケにPCを持ち込み、何度も何度も練習しました。妻に同席してもらい、ビデオも撮り、自分の姿を客観的に見て修正しました。

・紙を配ること
→「緊張する原因は、周りの目線なのではないか」と思い、会議の場などで発言する際、紙を配ってできる限りそれを見てもらうようにしました。不思議と気持ちが落ち着いて、上手く話すことができるようになっていきました。本質的な改善方法ではないですが、「ちいさな成功体験を積み重ねる」ための第一歩として活用いただければと思います。

・薬を飲むこと
→あがり症に効く薬は、内科でも精神科でも処方してもらえます。なんなら、ドラッグストアでも売っています。「病は気から」と言いますが、飲んでおくとなんとなく楽になった気がします。薬については余計なことを言えないので、内科や精神科で処方いただければと思います。

【余談】
あがり症を解決しようと思って頑張るのはとてもいいことだと思います。ただ、どれだけ頑張ったって100%上手くいかないこともあります。そういう時は逃げてもいいと思います。私は今はほぼ克服してストレスがかなり減りましたが、症状が酷かった時のストレスは相当なものでした。今考えると、よく耐えていたなぁと思います。会社の経営陣に向けた大事なプレゼンの時は、失敗したら会社を辞めるつもりでいました。
でも、今考えると頑張ることだけが全てじゃないと思います。人には向き不向きがあり、向かなかっただけです。他に向いているものを探して、そっちで実力を発揮すればいいだけです。

あがり症になる人は、私含めて「いいところを人に見せたい一生懸命な人」なんじゃないかな?と思います。だって、発表の場を適当に考えていたらあがりもしないんじゃ?と思うからです。あがるのは、真剣に考えている証です。

下記のような本もあります。

いい緊張は能力を2倍にする https://www.amazon.co.jp/dp/4866510706/ref=cm_sw_r_cp_api_fab_lIbHFbFE586Q3

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