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登山で使用してきた「クッカー」のレビューまとめ

食事スタイルによって最適なクッカーは変わってきます。基本的には「径の大きさ」「高さ」「容量」の3つを、自分のスタイルに調整していくことになると思います。


1. JETBOIL FLASH

最初に購入したクッカーは、JETBOIL FLASH です。登山を始めるきっかけとなった YouTuber の Kraig Adams が JETBOIL を使っていたので、真似をして購入しました。JETBOIL には色々な種類がありますが、当時は何も知識がなかったので、ひとまず最も沸騰時間が短い FLASH を選びました。

JETBOIL の特徴は、バーナーとクッカーが一体型になっていることです。また、ガス缶やバーナーをクッカーの中に収納することができるので、コンパクトにまとめることができます。

FLASH の場合、クッカーにはネオプレンのスリーブが付いており、保温性を高めるだけでなく、沸騰したことが視認できるゲージや、持ちやすい取っ手があるなど高機能です。

JETBOIL FLASH のメリットは、フラックスリングの機構によって沸騰時間が短くて燃費が良いことです。水 500mL を沸かすのに約 2 分しかかからないので、キャンプで使っていたバーナーと比較してその早さに驚きました。

フラックスリングには雪が付着しやすく取りづらいので要注意

しかしながらテント泊登山をはじめてすぐにULに興味をもつと、JETBOIL FLASH の大きさと重さが気になってきました。

フラックスリングによってJETBOILはサイズが大きく、重くなってしまっています。一方でフラックスリングの恩恵は、そこまで大きくないと考えるようになりました。JETBOIL は風の影響をうけやすく、山頂や稜線上でつかうと極端に沸騰所要時間が長くなります。

フラックスリングはかさ張る

耐風性のあるバーナーに買い替えることにしたため、同時にクッカーも変更することになりました。

2. LIXADA 650mL チタンクッカー

次に購入したクッカーは、LIXADA 650mL チタンクッカーです。海外ハイカーのクッカーを調べたところ、ほとんどがチタン製のクッカーを使っていました。500 ~ 600 mL 程度のクッカーにバーナーやガス缶をすべてスタッキングしている様子に憧れて真似することにしました。

海外ハイカーでは有名なYouTuber である Darwin on the trail

海外ハイカーの定番のチタンクッカーは Toaks のようですが、同じくチタン製でありながらより安価に購入できるものを Amazon で見つけました。それが LIXADA 650mL チタンクッカーです。

650mL サイズに 400mLの水をいれてお湯づくり

LIXADA 650mL チタンクッカーは、直径が 95 mm であり、 110 サイズ OD缶をぴったりスタッキングすることができる径の大きさです。

高さは 110 mm であり、110 サイズ OD缶に加えて、小さなバーナーを縦にスタッキングすることができます。私は BRS-3000T を使っています。

Sea to summit の Xカップ + 110サイズOD缶 + BRS-3000T バーナーをスタッキングできる

チタンはアルミよりも軽量です。そしてフラックスリングもないのでかさ張りが少なく、クッカー単体の重さは 80 g と軽量です。

JETBOIL とは異なりクッカーに付属の保温スリーブはありません。そのためサーモスのスープジャー用のポーチを代用しました。開閉できる上蓋と取っ手があるので収納に便利です。重量は 40 g です。

サーモスのスープジャーポーチは保温コジーとしてつかえる

しかしながら、使い続けること 1 年、食事スタイルの変更にともなって気になる点がでてきました。

それは、クッカーのサイズが調理するには若干もの足りないことです。クッカーのサイズ自体は 650 mLですが、実際は 80% が最大を考えると、およそ500mL が限界の容量です。

以前の食事スタイルは、尾西のごはんやカレーメシといった、お湯を注ぐだけで作れるものでした。別途ホットドリンクを用意することを考慮しても、クッカーの容量は 500 mL あれば十分でした。

カレーメシだとお湯はそんなにいらない

一方で最近は食事スタイルを変更して、クッカーでスープ料理を作ることが多くなってきました。具材たっぷりのスープ料理をつくるには、容量が足りないと感じました。

3. EVERNEW ウルトラライトチタンクッカー

私が最も参考にしている海外ハイカーの一人が Andrew Skurka です。その人が使用していたのが EVERNEW のウルトラライトチタンクッカー 900 mL であり、真似をするために購入しました。

容量が 650 → 900 mL に増えたことで、調理時の食材や水分量に余裕ができました。クッカーはそもそも薄いチタンでできているので、容量がふえたことによる重量増加はほとんど無視できました。

たっぷりのお湯を沸かしても余裕がある

EVERNEW ウルトラライトチタンクッカー 900 mL の特徴は、形状が横長であることです。直径は 120 mm であり、110 サイズ OD缶を入れてももちろん余裕があります。

高さは 60 mm であり、110 サイズ OD缶をそのまま入れるとギリギリ蓋をしめることができません。しかし、110 サイズ OD缶を逆さにすることで、OD缶の裏側の凹みを活用できて、蓋をしめることができます

110サイズOD缶 + SOTOウインドマスター + MSRスプーンがスタッキングできている

EVERNEW のクッカーはフタのフィッティングが良いです。引っかかりがちょうどよく、フタが勝手に取れることもありません。

容量の増加とは別に、クッカーの形状が縦長から横長になったことで、様々なメリットを享受できました。

トマトパスタや野菜パスタなど、最近は様々な調理を試しています。

クノール トマトスープ + アルファ化パスタでつくったトマトパスタ

EVERNEW ウルトラライトチタンクッカー 900 mL で不満を覚える点は現状見つかっていません。クッカーは壊れにくく長持ちするものなので、しばらくは使い続けることになりそうです。




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