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【トビラシステムズ】 月間利用者数は伸び悩み?でも、成長性の見通しは変わりません


2021年10月期第1四半期の決算説明資料を見られた投資家様から、月間利用者数の伸び方に対するご心配のご質問をいただくことがあります。

月間利用者数のグラフ(2021年10月期第1四半期決算説明資料 P22)を見ると、確かに伸び率が低下している様に見えます。

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出典:トビラシステムズ 2021年10月期第1四半期決算説明資料 P22参照

こうしたご懸念に対して、私は次のように回答しています。

「月間利用者数の伸びは、売上に直接的に連動しません。売上に連動するのは、3つの契約形態のうち、月間利用者数×単価のモデルだけです。そしてこのモデルの売上高は成長しています。」

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出典:トビラシステムズ 2021年10月期第1四半期決算説明資料 P23参照

上記のスライドに記載されている通り、月間利用者数×単価のモデルでは売上高が4.1%の成長、固定契約では8.8%成長しており、モバイル向けの売上高は成長していることがご確認いただけると思います。

売上高・利益は業績予想発表の数値計画に対して計画通りに進捗しています。

この第1四半期においては、モバイル向けフィルターについては、これまでと比べて多少の弱さはあるものの、固定電話向けやビジネスフォン向けの販売が想定を上回る結果となり、全体としては数値計画に対して大きくぶれることなく計画通りに進捗しています。計画よりも悪い進捗ということであれば、これは成長鈍化ということになると思いますが、計画通りの進捗のことを鈍化とは言わないと思います。毎年、通期決算発表の際に、翌年の業績予想(フォワードガイダンス)を発表します。今の段階(2021年3月時点)では、良くも悪くも今期の業績や成長性に対しての見通しを私たちは変えていません。

また、2021年第1四半期は、四半期業績としては、過去最高の売上高と利益を達成しています。

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出典:トビラシステムズ 2021年10月期第1四半期決算説明資料 P8参照

なぜ、月間利用者数と売上が連動しないのか?

当社のビジネスモデルは、携帯会社と3つの契約パタンで締結されています。そして、この契約モデルの組み合わせにより、業績が急激なリスクにさらされることなく安定的に成長していくことが期待できるスキームとなっております。

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出典:トビラシステムズ 2021年10月期第1四半期決算説明資料 P35参照

1.固定契約
2.契約者数×単価
3.月間利用者数×単価

この契約モデルは、1社ごとに紐づいております。
つまり、1から3のどれかが、ドコモ、KDDI、ソフトバンクといった形で1対1の関係になっています。

※ 機密保持契約の関係で、どの企業とどの契約携帯になっているのかについては申し上げられません。

1.固定契約

このうち、固定契約は、良くも悪くも年間の売上高が確定しているモデルとなります。景況感の変化や業界競争等に巻き込まれることはありません。
しかも、この固定契約は、直近の2021年10月期における第1四半期で、条件の改善が行われており、売上高が成長しています。

2.「契約者数×単価」の契約モデル

「契約者数×単価」の契約モデルは、ある携帯会社のオプションパックが売れると、それに連動して当社の売上になる契約です。
オプションパックは、複数のセキュリティアプリをダウンロードできる権利として販売されております。
当社以外のアプリでは、例えば、ウィルス対策アプリや、危険WiFi検知アプリなどがあり、ご契約者様は1つ1つご自分でアプリをダウンロードし、初期設定していただく必要があります。

ですので、この契約モデルでは、実際に当社のアプリをご利用になられていなかったとしても、ある携帯会社でオプションパックを契約されていると当社の売上になる仕組みとなっております。

3.月間利用者数×単価の契約モデル

最後にご紹介するのが「月間利用者数×単価」の契約モデルです。
このモデルは、実際にアプリを利用していただいているユーザー数に連動して売上が上がる仕組みとなっています。

つまり、3の「月間利用者数×単価」の契約モデルのみが月間利用者数の増加に連動して売上が成長するのです。

私たちの事業の目的は、社会から迷惑電話をなくすことです。そのための重要な指標(KPI)として月間利用者数は非常に重視していますし、それを期待して投資してくださっている投資家に事業の進捗状況をご報告していますが、業績の伸びとイコールではないのです。

業績の観点からは、月間利用者数×単価のユーザー数をどれだけ伸ばせるかがポイントで、私たちの経営会議においても、この点の対策に重点をおいて議論されております。

以上が、月間利用者数の伸びが鈍化しているように見えても業績見通しに変更がない理由となりなす。

なお、直近の決算説明に関する全文は、こちらに記載されておりますので、ご興味のある方はご参考ください。

<ログミーファイナンス全文書き起こし記事>

トビラシステムズ、1Qは前年比20%以上の増収増益で堅調に推移
新たなセキュリティサービスの挑戦へ

<トビラシステムズ IR資料>
2021年10月期第1四半期決算説明資料

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