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ニューバランス おすすめシューズ【Vol.1 M1500】

私は普段ほぼスニーカーを履いており、とりわけニューバランスのスニーカーを愛用しています。
愛用し始めてかれこれ15年ほどになり、現在は7種類11足ほど持ち、どれも履き倒しています。

靴は履いてナンボの私がおすすめするニューバランスをご紹介したいと思いますが、今回はM1500というモデルをご紹介します。

ニューバランスとは?

1906年、ボストンでアーチサポートインソールや偏平足などを直す矯正靴の製造メーカーとして、ニューバランス社は誕生しました。社名の由来は、履いた人に"新しい(new)、バランス(balance)"感覚をもたらすことに基づいています。


足の解剖学的な知識、整形外科や運動生理学への深い理解が あってこそ可能となる矯正靴の製造。このノウハウをもとに、 60年代にはカスタムメイドのランニングシューズの製造を開始します。スポーツメーカーとして認知されていますが、その出所は整形外科や理学療法など人体と深く関わるメーカーで、その知見がシューズのつくりに活かされています。  (ニューバランスHPより)

1000番シリーズ

ニューバランスのスニーカーはモデル名を番号で示しています。
これはニューバランスが、『靴はあくまでも道具であり履く人が主役』
そして、靴ではなくそれを生み出すブランド自体を重視するという考えから名前ではなく番号を用いているようです。
道具としての特性をモデル番号の頭の数値で示していて、1000番シリーズはその時の最高の技術と素材を盛り込んだフラッグシップシリーズです。
1000番台シリーズは1999年以前に登場した5種類
リリース順に1300→1500→1400→1600→1700
そして、その後2000年代にリリースされた4種類
リリース順に2000→2001→2002→2040
があります。

その他のモデルとして1450やAsia madeモデルもありますが、いずれも発売から20年以上たった現在でも人気だけでなく性能面でも現役で通じるレベルのシューズになっています。

M1500の特徴と魅力

M1500は当時の量産技術では難しかったM1400よりも先にリリースされました。
こういう言われ方だとM1400の方が優れている様に聞こえるかもしれませんが、1400は企画・開発が当時日本でパートナーを組んでいた月星化成株式会社(現在のムーンスター)からの提案で進められていたことや、搭載するソールが新しいソール素材(C-CAP)の量産が技術的に困難であったこともあってリリースまでに時間がかかりました。

しかし、1500に搭載されているソール素材も1600まで使われており、1500は単に既存のソールを搭載してリリースされたモデルではありません。
1500は従来のモデルと比べて新しい試みをたくさんしているモデルで、その後のスニーカー業界におけるニューバランスの立ち位置を変えたモデルともいえます。
ここからは、私が履いて感じた1500の特徴とオススメするポイント、そして少し残念なポイントもあわせてお話ししたいと思います。

●おすすめポイント1

スタイリッシュで上質なデザイン
1500の外観は幅が狭くスマートな印象です。
製作に使用されているラスト(靴を作る木型)もSL-1という細いタイプが使われています。
つま先の形状もセミスクエアトゥで1300や1400とは異なるデザインですが、この形状がキッチリとした大人の印象を与えてくれています。

アッパー素材はシンセティックという人工合皮が採用されましたが、合わせて天然皮のモデルもあります。
この人工合皮は毛並みが短く独特の光沢感があってプレーンな印象を与えています。
そして素材の組み方も複雑で、重なり合う素材を変えていたり、さりげなく細いラインを入れたりと複雑なデザインになっています。

履き込んでくるとこんな感じになります

1500の有名な特徴としてロゴマークが刺繍となり小さくなっており、通称「チビN」、「チビロゴ」などと呼ばれています。Nマークが大きいと主張が強いだけでなくカジュアルな印象になりますが、刺繍とサイズが小さくなったことで大人しい印象になっています。従来のNマークに慣れているとちょっと間がありすぎて違和感を感じるかもしれません。

レザー(BK)モデル 刺繍によるチビNとモデルナンバー

また、ソールの表面が白く塗られているのと、踵を安定させるプラスチック性のスタビライザーも一緒にソールに組み込まれて一体化しています。


白くロゴがある部分はスタビライザーという
安定性を高めるパーツがある部分ですが
これをソールと一体化させた事で安定性と強度を高めています


この白いソールユニットはアッパーの種類や色を問わず基本的に白一色で統一されているため存在感とコントラストがはっきりします。
アッパーのデザインが複雑で重たい印象になりがちなところをソールの白色が上手く相殺しています。

これらによって1500はスニーカーでありながらも落ち着いてスマートな印象で、日常生活の幅広いシチュエーションに合わせやすいデザインになっています。

●おすすめポイント2

安定感の高い履き心地
1500の履き心地の特徴はなんといっても安定感が高いことだと思います。
これにはソールとアッパーの形状、そしてシューホール(紐を通す穴)が関係していると思われます。

ソール
ミッドソールにはENCAP(エンキャップ)という素材が使用されています。これは圧縮形成したEVAをポリウレタンで包み込んだ構造の素材なのですが、細かいことは置いておいて感触はもっちりしていてしっかりした硬めの感触の素材です。
EVAとは、弾力性や耐久性に優れた合成樹脂で、スニーカーのミッドソールによく使われています。
最近の柔らかく反発弾性を感じるようなソールとは異なりますが、しっかりと体重を受け止めて衝撃を緩衝してくれます。

ENCAP搭載の証
しっかりと安定感のある踏み心地の中で
高い衝撃吸収性を発揮


クッション性が高くそのクッション性はその昔、ラルフローレンがNew Balance(ニューバランス)のスニーカーを履いた際の名言「雲の上を歩いてるよう」はENCAP(エンキャップ)を使ったシューズを履いた時の言葉です。ただ、ポリウレタンが使用されているため、New Balance(ニューバランス)のスニーカーの中では加水分解しやすいソールとも言われています。

アウトソールは凹凸が少なくフラットな接地感です。
1300,1400は576のような500番台のソールの様に凹凸があり不整地でもグリップするソールですが、1500では996のような900番台の様にフラットな模様で滑らかな接地感がありオンロード向きのソールといえます。

シューホール
ニューバランスのUSA,UKモデルを主としたモデルのシューホールは6つ穴ですが1500は7つ穴となっており細かくフィッティングを調整出来ます。
足の甲の形はアーチの高さやリスフラン関節といわれる部分の骨の隆起など個人差が大きくみられますが、1500は穴の間隔が狭いためアッパー生地をしっかりと足に沿わせることができます。

M1500のシューホールは7つ 900番台・500番台は5〜6つ

●残念なポイント+要望

個人的にはとても気に入っているモデルなので不満はないのですが、いくつか気になる点があります。

ソールの側面の白色は塗装のため汚れが目立つ
長く使用していると塗装が剥げてくるのも弱点です。しかし、塗装の剥がれは数年で出てくる感じではないので靴全体の使い込み感として許容できるのではないかと思います。

踵の外側に『1500』と型番が刺繍
好みが分かれる点ですが結構主張強めで、これによってスポーティーさやハイテク感が増しているように感じます。個人的にはあまり型番やモデル名が主張しない方が好みなので無い方がいいかなと感じています。

踵部分のアウトソールにN-DURANCEを使って欲しい
踵部分はどうしても削れやすいのでその対策として強い素材を使って欲しいという要望ですね。
N-DURANCE(エヌデュランス)はニューバランスのアウトソール用の素材の一つで耐摩耗性能が高い素材です。発売当初には無い素材なので仕方ないのですが、どうしても削れやすい部分なので仕様変更してもらえるとありがたい点です。

M1500とファッションコーデ

シャープで作り込まれた印象が強い1500はとても幅広いファッションスタイルと相性が良いモデルだと思います。カジュアルコーデでは落ち着いた印象を与え、
セットアップやきれいめコーデではスポーティーな要素を加えてくれます。
基本的に細身のデザインなので、すっきりとしたコーディネートではハズレはないと思います。

定番カラーはグレー、ネイビーで、特にグレーは服装を選ばないと思います。
また、コラボモデルやシーズンカラーも出ており定番カラーとはイメージがガラっと変わりますので、お気に入りのカラーの登場を待つのも楽しいです。
また、1500はレザーモデルもあり、ブラック、ネイビー、タン(茶色)、ホワイトがラインナップされています。どれも単色で統一され繍のロゴと相まって上質なレザー感が感じられます。

画像元:NBホームページより

大人のスニーカーといった感じで、服装規定が厳しくない企業であればビジネスにも使えると思います。
落ち着いた印象のスニーカーを探して1500を選ぶのであれば個人的にはレザーモデルをお勧めします。

まとめ(M1500はこんな人にオススメ)


スポーツ用に本格的に使用するには不向きですが、への負担が少ないなどシューズとしての性能は現在でも高いモデルです。
立ち仕事の方やよく歩く時などはおすすめですし、足のホールド性が高いので扁平足など足に不安を抱える方にもおすすめできる一足です。
ただ、接地感は硬めでアッパー素材もしっかりしているため、足にあたって痛い部分がある方はしっかり試された方がいいと思います。

また、デイリーユースの服装においてコーディネートをワンランクアップさせてくれるスニーカーです。
きちんとしたカジュアル感を演出してくれるので、30代以上の方のファッションでは使いやすく長く愛用できると思います。

個人的にニューバランスの中で1,2を荒らそうお気に入りモデルです。
ぜひ多くの方に愛用してもらえると嬉しいです。
最後までお読みいただきありがとうございました。


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