横拳 手をハンマーのように振りまわす 壁ドン 拳で頭部を狙う勘違い

ここでは、正拳に続き、打撃部位が違う技として、横拳を紹介していきます。

この横拳は、小指側の拳全面を、相手に当てて攻撃するために使用します。

メリットは、裏拳に比べて、拳を裏返す動作が必要ないため、より早く攻撃モーションに入れるところです。

デメリットは、打撃部位の硬さでは、裏拳よりも劣るため、その分、威力が落ちる点でしょう。

ただし、頭のおでこのような、拳より硬い頭蓋骨や防具に、正拳、裏拳を当てると、最悪の場合、骨折するリスクがあります。

いくら当てる部位が硬めでも、限度を超え、壊れてしまったら何の意味もありません。

そうなると、なかなか腕の怪我は治らないでしょう。

顔の骨が薄い部分を狙う場合でも、折る人は実際います。

練習でも、壁に向けて拳を思いっきり叩いたら、普通に骨折します。

俗にいう壁ドンですが...。

普段から、拳を鍛えて硬くするべきですが、さすがに骨である以上、限界があります。

また、歯の骨の硬さも侮ってはいけません。

日本刃で切るときすら、頭の骨で刃がきしむことだってあります。

銃弾も角度次第で頭蓋骨にはじかれてしまうのです。

一般人の方は、グローブの試合を見てるから、普通に頭も殴れるだろうと勘違いしがちです。

ボクサーが生身の拳で戦うと、手を痛めかねません。

全力で拳を打てば、その反動が手に全部返ってきます。

つまり、硬いものには、全力でパンチを打つことができないということなのです。

特に、正拳の握り方が中途半端な素人がやると、手首を痛めます。

結局、カルシウムをとっても、腕の骨は、頭蓋骨や歯の硬さを上回ることはできません。

従って、拳による打撃は、胴体などの人間の柔らかい急所を狙うことになります。

頭を狙う技は、硬いものでも、手が故障しにくい掌打、掌底打ちがベストでしょう。

これなら、手の破壊を気にすることなく、全力で打撃が放てます。

打ち方は、フックやストレートの打ち方と基本変わりません。

ただ、手の下の骨より柔らかめの部分を打撃部位として使う点が異なります。

さて、横拳の場合、手刀打ちと打撃部位がかぶりますが、もろい小指の骨の側面を当てる関係で、やはり頭部を狙うのは望ましくありません。

そこで、裏拳打ちと同じように胴体を狙うのが望ましいでしょう。

画像1

図のように、サイドから横拳を、相手の脇に向けて放ち、直撃させました。

横回転の勢いをフル活用して、打撃をくわえています。

打ち方は、裏拳サイド打ちと裏拳正面打ちの記事を参考にすれば良いと思います。

素手の拳は、思った以上にもろいので、取り扱いに注意してください。

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