優しかったあの人にもう一度
僕は小3から、定かではないがおそらく高1か高2の時まで空手を習っていた。正式にやめたわけではなく、フェードアウトして行かなくなってしまっただけなので、「まで」と書くのはなんとも後ろめたい感覚ではあるが。
その道場の合宿が年に一度、夏休みの期間に二泊三日で行われるのだが、僕の道場からは基本的に僕とその他二名の計三名が参加するのが恒例になっていた。決して三名までと定員が決まっていたわけではないが、みんな行きたがらなかった。なぜならつらいから。本音を言えば僕たちだって行きたくはな