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「Love Togetter」〜あの娘の正体〜

僕は知っているんだ。

あの娘の正体を。


休み時間、談笑するクラスの中で唯一人、静かに本を読んでいる『メガネおサゲの地味子ちゃん』。

クラスの中でも全然目立たなくて、むしろ地味というか空気に近い存在の、あの娘の真の姿・・・

それは筆舌にし難い衝撃的なものだ!!

クラスの皆に話したところで、絶対に信じてくれないと思うケド、本当にあの娘、ヤバイんだ!!!


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「オイ、今晩行くぞ。お前、準備しておけよな!!」


僕の3つ上の兄貴は某大学に通っている。

まぁ、大学生と云っても勉強熱心な方では無く、サークルや何やらで遊ぶ方が忙しい・・・そんな人で。

そんな人・・・兄貴は当然の様に女子大好きで、色々な処へ顔を出してはフラレまくる『モテない男』なのだが、強靭な精神力を生まれながら持っている為か『全くメゲない』男なのだ。

『猪突猛進』

きっとこの言葉は兄貴の為に生まれた様な気がする。


そんな兄貴が最近、ある新しい試みにハマっているんだ。

それは弟である僕を連れて行く事。

自分で言うのも何だけど、僕は少し、可愛い系イケメンらしくお姉さんウケがいいんだ。

つまり兄貴にとって僕は、お姉さん達を引き寄せる『』。
弟としては呆れるばかりだ・・・。


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今日のイベントの会場はクラブ。
分厚いドアを開けると大音量で流れるbeatが、僕の鼓膜を激しく打ち鳴らす。

ミラーボールがクルクルと回り、照明が照らす煌びやかなフロアには、踊る人など誰も居らず、せいぜい身体を少し揺らしながら、男女各グループが別々に固まっている感じだ。

互いの出方を伺っているのか、全然盛り上がっていない。

「あ〜あ。ダメだ、ダメだ!ダメだよー!
皆んな盛り上がって行こーーーゼ!♫」

強靭なハートがそうさせるのか、いや。女性達への下心が兄貴を揺り動かすのか、両グループの間に突っ込んで行き、男女を掻き回し始めた。

次第に何となく盛り上がるダンスフロア。
兄貴のDJへの目配せを合図に、プレイされる曲がユーロEDM系から和モノへと変わった。

山下達郎さんの「sparkle!」吉田美奈子さんの「town」大貫妙子さんの「クスリをたくさん」竹内まりやさんの「plastic Love」と、クラシック和モノ・グルーヴが続いていくと、フロアには何となく男女のカップルが出来始め、いい感じに盛り上がっている。

「あれ?兄貴が居ない?」

カウンターの端でジュースを飲んでいた僕の死角に居るのかと、身を乗り出してみる。

案の定、DJと談笑している。

何故踊らん?だから駄目なんじゃん。兄貴よ。


「うおーーーーっ!!」「カッコイイ!!」

何やらダンスフロアが湧いている。
視線を向けると、一人の女性がキレっ切れの動きで踊りまくっている。
凄い。カッコイイ!!
長い黒髪を激しく揺らし、何か女神が憑依したかの様に踊る。踊る。

女性を取り囲む様に円が出来、皆んなも釣られて身体を揺らす。僕も近くに見に行こうとすると兄貴が隣にやって来た。

「あの娘、凄いよな!!今日来ているDJの妹だってさ。確かお前と同じ学校だって。もしかしてお前知ってる?」

「えーーーっ?!知らないよーーー。」

ダンスフロアの人混みを掻き分け近づいて見た。

あれ?マヂか?!知ってる!!同じクラスの地味子ちゃん!!!!

いつしか曲は僕の大好きなノーナ・リーヴス
「Love Togetter」
に変わっていた。

更に地味子の踊りが激しくなる。

見たんだ。

僕は彼女の正体を見てしまったんだ。


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日本最強のSoul・POP 'n funk グループ

「ノーナ・リーヴス」の『Love Togetter』!!

プロデュースは筒美京平先生!!

西寺郷太さん筒美京平先生の夢のコラボレーション・ナンバーがコレだーーーーっ!♫

まさにマジカル・ドリーミーなポップ・ファンク!!\(^o^)/♫


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