『さらば!少年よ!!』〜古き概念の終わりに〜
先日、自室の押し入れを整理していると、今は亡き書店の袋に入った、綺麗な状態の『週刊少年ジャンプ』が出てきた。
1982年7月19日号。創刊14周年記念号。
ページを捲る。
キン肉マン、Dr.スランプ、キャプテン翼、風魔の小次郎、やぶれかぶれ・・・。
今と変わらぬ『ジャンプ・イズム(注)』に溢れた誌面作りに感嘆しつつ、現在に至るまで不動の人気を継続している事実に、心底驚愕する。
いや。
『変わらぬ』と書いたが、これは間違いだ。
2021年現在。39年後の週刊少年ジャンプを取り囲む状況は大きく変化している。
そう。もはや
『少年』という曖昧な表現方法など不用な程に・・・
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我が家の子供達は『ジャンプ』の作品に夢中だ。
『呪術廻戦』『僕のヒーローアカデミア』『Dr.ストーン』『約束のネバーランド』『ハイキュー』『怪物事変』『チェンソーマン』『怪物8号』勿論『鬼滅の刃』もだ。
コミックスを買い集め、友人達と回し読みしては、その世界観を共有し、推しのキャラに熱中してはグッズを入手する・・・。
実に楽しそうだ。(勿論、私も一緒になって楽しむのだが。)
『彼女達』にとって『ジャンプ』は夢中になれる、最高のコミックなのだ。
そう。既に其処には過去に付けられた
『少年』
という曖昧でボンヤリした表記など、全く意味のない存在と化しているのだ。
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かつては『少年らしさ』『少女らしさ』を意識させたその表記だが、2021年のこの世界では、些か時代錯誤的に映ってしまう。
『男の子は青』
『女の子はピンク』
という、誰が定めたか分からない固定観念など、結局は『商売に関しての事情』でしかない。
かつては『少年』向けに作っていた誌面だが、今や読者は『老若男女』関係無く存在する。
読めば夢中になれる、最高の作品が満載のコミック誌だ。『不必要なカテゴライズ』は要らないのでは?
時代は『自分の感性に委ねられる』そんな季節を迎えている。
きっとあと数年後、
『少年』『少女』という表記は、雑誌のタイトルから消え去っている事だろう。
いや。
間違いなくそうなる。
(注)勝負や戦いの中で友情や仲間の大切さを学びとり、主人公と共に読者も成長していく・・・そんな熱い読後感を提供してくれる誌面スタイルの事。
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