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もっとモテたい。

長野県が主催するイベント「シシコツコツ」にて、鳥羽シェフと対談してきました。「しぜんと人が集まる」というテーマで、小谷村で古民家レストランNAGANOを手がける鳥羽さんと、信濃町でEarthboat Village KUROHIMEを手がける俺で、山奥にどうやって人を呼び込むのかを話させていただきました。

鳥羽さんとは初対面だったのですが、地方でビジネスを行うことに対しての本質的な捉え方は共通していて、そうそう!そうじゃないと地方でビジネスをやっていくのってしんどいんすよね、っていう話で盛り上がりました。

要約すると

  • 移住して地域に根ざす

  • 初速勝負ではなく、10年、20年と続く、続けられるよう設計する

  • モテるサービスを作るのが大事

こんなようなことを話しました。

その地域に対して、熱量がある人がやるべき

当たり前の話なんですが、地方でビジネスをやるのであれば泥臭く、地域に根を下ろして、じっくりとやる必要がある。

鳥羽さんはそこの本質をよく理解されていた上で、NAGANOのシェフやマネージャーが地元出身であったり、移住してどっぷりと根を張った上で地域社会と関わり合いながら事業を進めていました。鳥羽さんは東京に住んでいるようですが、「僕が店に行くとか、行かないとか、そういうのは全然本質的じゃない。僕が行かなくても店は成り立つように設計するべきだし、そうしている」と。

そりゃそうだ。会社組織としてビジネスをやっているのだから、NAGANOを任されている人たちがしっかりとその地域に根を張っていれば何の問題もないわけで。

Earthboatもこれから全国に展開していくのですが、各地域で長くビジネスをやっている地元の企業さんとコラボレーションする形でやっています。つまり、我々が直営店で各地方に展開するというモデルではないんですね。

これは、「地域のことはその地域の人がやった方がいい」という考え方が俺の根本にあるからです。縁もゆかりもない人や企業が、好条件だからという理由だけでその地域に入って行ってビジネスを成り立たせるのは、非常に難易度が高い。それよりも、ずっとその地域でやってきた人や、その地域に熱い想いがある人が主体となって事業を取り組む方がいい。そういう想いから、Earthboatでは直営店方式ではなく、コラボレーションの形をとっています。

地方でビジネスをやるうえで、そこにどのような人が中心にいるべきか、が大事という話かなと。

初速ではなく、10年、20年と続けられるかが大事

鳥羽さんがしきりに、マーケティングでの初速はそんなに気にしていない。という趣旨の発言をされていました。話題をつくって、一時的に人が来たとしても、(それはそれで良いのだが)、それよりももっと重要なのは、日々こつこつと改良を重ね、地域経済に根ざして、10年単位で続いていくものをつくりあげること。

俺たちがつくりたい、Earthboat Villageという宿もそうなんですよね。やっぱり村って、一朝一夕じゃできないんですよ。歴史の積み重ねがとても大事で。だから、最初は極端な話、「まだ建築中です」くらいから始まっても良いと思っていて。

新品ピカピカの建築を、丁寧に、劣化しないように維持する という考えではなくて、傷もついて、へたっていき、経年劣化していくんだけど、ちゃんと丁寧に手入れされていて、日々、少しづつだけど変化していくような、そんな宿をつくりたい。そういう息の長いビジネスをやる気持ちって、特に田舎でやっていくなら重要なんじゃないかなー。(都会でも大事な気もするけど)

Earthboat Villageは20年後に素晴らしい村になってて欲しい

モテるサービスをつくる

トークセッションの中で鳥羽さんに「ゴウくんはモテるね!」って突然言われました。鳥羽さんには遠く及びませんよw と思いつつも、発言の真意を伺うと、Earthboatというサービスの設計が、宿泊する人にとっても、地域でビジネスを展開する人にとっても、投資家にとっても、地主さんや行政にとっても、いいな!って思えるものになっている。だから、色々な人にささるし、モテる!モテるよゴウくん! っていうことらしいです。

とても嬉しいですね。実はEarthboatを作るときに、とにかくセクシーなものを作りたい!って言ってたんです。やっぱり宿として、好きな人と一緒に泊まりたい!って思えるかどうかってすごく重要だと思っていて。表現は色々あるとは思いますが、俺としてはここをとても意識して作ってきました。つまり、モテる宿をつくりたかったんだな。

大切な人を連れて行きたくなるかどうかが重要

鳥羽さんのレストランも、食事だけでなくて、トイレの香りや、BGMにまでこだわり抜いてて、そのこだわりがあるからこそ、大切な人と一緒に行きたいって思うんですよね。

そして味だけでなく、体験全体をプロデュースする。

Earthboatも、泊まるだけでなく、そこでどんな体験をしてもらうかまでを考えて作っています。

そういうところまでをしっかり考え抜いて、人を喜ばせられるように設計できると、ビジネスとして「モテる」と。いや、深い。

モテたい

とっても刺激的で、楽しいトークイベントでした。自分がうまく言語化できていなかったようなところも、鳥羽さんとの会話のなかで気付かされたというか。

いうまでもなく、食と宿って相性抜群なので、今後いい形でコラボレーションできたら最高ですね。

そして、Earthboatをやりたい!って色々な人から言ってもらえるように、もっともっと、モテ力(もてりょく)を磨いていきたいと思いました。

モテたい。


この企画に声がけしてくれた柿次郎、ファシリテーターをしていただいた永谷さん、ありがとうございました!感謝。


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