おかんが変わった・・・。
姉貴、only1だったのが・・。
おかんは、わしに、オヤジの入院中に、疲れてたのかもしれないが、「あなたは、負けたのよ!」と言ってた。
今日の電話の会話で、「お父さんは、人に完璧主義を求めるくせして、本人のやってたことは、ちゃらんぽらん・・」
わし、「オヤジは、『石にかじりついても・・』って、いつもいってたね。石にかじりついてばかりいたら、歯が折れるしね。」
母、「そのせいで、姉ちゃんは、しくじることを恐れて、恐れて、石橋たたいて、渡るようになった・・。なんか、小さな人間になった」
わし、「ほんでも、ここまで、働きぬいて、安定した生活しとるで、えらいと思うよ」
おかん、「ここまで、働けたのはなあ、嫁ぎ先のお母さん、お父さんが元気でおったおかげじゃ・・だから、〇〇男さんも定年まで働けたんや」
「まあ、お父さんが、今年の春に亡くなったがのお~」
で、おかんは、こんなふうに姉ちゃんのこと、思うようになったのか・・。
公務員第一、安定第一、猪突猛進で、なんでも目標達成する、姉ちゃんを、誉めるということもなかったが、それなりに、信頼をよせている。
わしのことは、聞かんかった・・。認めないひとだったから・・。比べるものでもない。姉ちゃんは、姉ちゃんの生き方、わしはわしだから・・。
まあ、おかんは、コロコロ変わるから、今日の気分がいいのか、疲れているのか、わしがあまり感情的な話をせなんだで・・。
「あんたなあ~、こうやって、電話で、ちびっとしたことでも、話せる相手がおるのは、ええことじゃよ。わたしなんて、相談したいときも、話す相手おらなんだで、たるい思いした・・」とぼそっと。
わし、「そっかもしれん・・」
おかん、「それになあ、コロナストレスで、やせたわ・・」
いつも、勝気なおかんも、なんか今日はしんみり・・。
ああ、そうか、自分の体調わるいこと、先に話したわ。
ほんでも、石橋叩いて、叩きまくって、失敗を恐れ、目標達成した姉ちゃんのほうが、ずっとえらいと思う。長男、長女の宿命みたいなものを感じた。
窓の外から、何かほんのりと甘酸っぱい香りがしてくる。たぶん、あそこの金木犀の香りだ・・・。
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