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京都府福知山・大江作業所さんに行って来ました。

こんにちは。雑貨屋ごろね店主です。
今回は、今年の夏に見学に行かせてもらった大江作業所さんについて書こうと思います。

7月に京都府府福知山市大江町にある、大江作業所さんに見学に行って来ました。
京都市内から電車で2時間半、大江山の鬼伝説で有名な町にある作業所で、10代〜80代まで幅広い年齢の方が通っています。
最年長の方は80歳になっても作業所が好きで通って来られているそうです。

作業場には今日の目標と予定が書かれたホワイトボードがあり、作業前の朝礼で予定と目標を発表します。
目標は人それぞれで、「集中して取り組む」「チャイムが鳴ったら部屋に入る」「フェルトをきれいに丸める」など、自分の目標を決めて作業に取り組まれていました。
仕事内容は、製菓、製品作り(張り子、手ぬぐい、木工、ビーズ)、清掃、廃品回収、書類整理など。その人ごとに合った仕事を任されています。



大江作業所の「張り子だるま」

1300年続く伝統工芸品・丹後和紙の工房が近くにあり(昔は何軒もあったが今は1軒のみ)和紙を使って何か作れないかと考えてできたのが張り子だるまです。

はじめは、鬼伝説で有名な大江町なので、鬼をモチーフにはりこだるまを作られていました。
それが現在はどんどん進化して、鬼のツノの代わりにいろんな物が頭に乗ったユニークな張り子はりこだるまに変身しています。
頭の上に乗っているものは、団子、鴨、ドーナツ、ビール、ひょっとこ、おかめ、ラーメンまでなんでもあり!
外国人観光客からはひょっとこやラーメンが人気だそう。

出店の際にお客さんから聞いた意見を、どんどん商品に反映させていくのが大江作業所さん流。
Instagramを見るたびに、新しい商品が開発されていて、いつも驚かされます。

京都らしいもので言えば、京都のサッカーチーム「パープルサンガ」とコラボで、頭にサッカーボールが乗り、紫色のはりこだるまも作られています。
最近では特注オーダーも受けていて、誕生日や結婚祝いにオリジナルの張り子だるまを作ることができます。

張り子作りは、和紙と新聞紙を交互に15回重ね、毎回のりを乾かすためとても時間がかかります。
隙間なく和紙を貼っていく繊細な作業です。

上段は完成したはりこだるま。下段は制作途中。


大江作業所から少し離れた場所にある・セレクトショップ「鬼の巣」

「鬼の巣」では全国から集めた食品や手づくり雑貨、大江作業所さんで作ったお菓子や雑貨を販売しています。
車からよく見える大きい看板に、鬼の大きな足跡が目印です。

セレクトショップの隣には、廃品回収で集めた本を販売する「古本コーナー」があり、その本の消毒・整理も仕事として取り組まれています。
ショップの奥には作業スペースがあり、ビーズチャーム作りや、書類整理をされていました。

大きな鬼の足跡を辿っていくと、セレクトショップ「鬼の巣」にたどり着く。


セレクトショップ店内。大江作業所さんで作っている、ほろほろ食感クッキー「ポワン」


今回の見学では、当店で販売している雑貨やお菓子がどうやって作られているのか、作る工程を見られたこと、そして、雑貨やお菓子以外の仕事についてもお話をお聞きすることができたので、とても勉強になりました。

雑貨屋なので、どうしても「商品」が注目されてしまうのですが、作業所では商品を作ること以外にも、清掃や廃品回収、書類整理など、その人に合った様々な仕事に取り組んでいます。
「売れる商品」を作るのが第一目的ではなく、「この人にはどんな仕事が合うだろうか?」が出発点です。
そして、「せっかく頑張って作った商品をたくさんの人に手に取ってもらいたい!」という思いから、商品の味やデザインを試行錯誤して作られているのです。

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