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外国人観光客からも人気の風景、品川駅の平日の朝の行進はどうしてなくならないのでしょうか?

外国人観光客からも大人気のこの風景。この写真だけをみると「Oh my god, Japan is crazy!」なんて海外の人たちから笑われそうです。でもその理由をきちんと考察すればその成り立ちと理由がわかってきます。

品川駅の港南口は、JRの再開発によって今から約20年ほど前に今の形となりました。それまでは何もないエリアで、高輪エリアとは見事に分断され、もちろん当時は新幹線の駅もなく、地方の過疎った駅前よりも酷いような状態でした。また華やかな高輪口(当時は)に比べると、当時の港南口へつなぐ地下の通路はボロくて狭く、台風のたびに水浸しになるような通路だったのです。

(ちなみに当時までは、品川駅の通路の風景ではなく、東京駅の丸の内北口の通勤ラッシュが映し出されることが多かったです。)

再開発後は日本を代表するような企業や著名な外資系企業の本社が集結、高層ビルがいくつも乱立し、全く新しい街並みになっています。

さて、港南方面はもともと何もない場所だったため、そこへ行くには地下通路以外ありませんでした。(→高輪ゲートウェイの再開発のためこのトンネルも無くなってしまいました..。)駅を通らないとなれば、大回りをして京急の八ツ山橋の踏切を通るか、泉岳寺近くにある狭い地下道を通るしかありませんでした。それだけで最低30分はかかるでしょう。

もうお分かりになるかと思います。品川駅海側のビル街へ行くには、あの大きな通路しかないんです。そして並行して、あの港南口エリアは益々発展を遂げ、今やオフィスのみならず、海岸方面には高層タワーマンションまで乱立するエリアとなってきています。

と言うわけで、地形的に考えてもどうにかなることはないと思います。しかしながら、現在の品川駅は高輪ゲートウェイ、リニア、京急の駅地上化、高輪口一帯の再開発と合わせて大リニューアル中で、同時に高輪ゲートウェイにつながる新しいコンコースも作っています。なので近い将来は、新しいコンコースから港南口とアクセスできるようになるでしょう。

何事も一面で物事を判断するのは良くないと思いますが、確かに何もバックグラウンドを知らない人がこの写真だけをみれば、非常にネガティブに捉えてしまうことだけは確かですね。


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