ホッフェンハイムvsブレーメン

久しぶりの更新。

Jリーグの試合は、常に追っていたけど、それほどレビューを書こうと思うような試合がなく、更新が滞ってしまった。

ホッフェンハイムは、昨シーズンから評判が高く、気になっていたが気づけばシーズンも終わり、しっかりと観るのはたぶん初めて。

なので、この試合のホッフェンハイムが私の中での基準となってくる。

個々の選手のことも全然わからないため、今日の記事はホッフェンハイムとはどんなチームなのかな説明みたいになってしまうかもしれない。

そのため、昨シーズンから追っている人にとっては物足りなく思う記事になるかもしれません。

ブレーメンに関しても、ほぼ知識がないので、どういう試合になるのか全く予想できない。

今回の記事は、ホッフェンハイムについての内容がほとんどなので、ブレーメンについて知りたい人の期待には応えられない記事となっております。

スタメンはご覧の通り。


ホッフェンハイムのオフェンススタイル

ホッフェンハイムが最優先に狙うのはペナ幅でできるだけゴール近くにいる選手への縦パスである。

狙う理由はシンプルで、ゴールに近く、ゴールが狙いやすいからだと思う。

また、相手からしたら侵入されたくないスペースであるからだ。

そして、ペナ幅外に逃げることは簡単にしない。

現にサイドの幅を使う(張ってろ)ことをそれほどしない。

完全にペナ幅内ではないなが、両サイドともに大きくサイドに開いていない。

先ほども書いたが、あくまで最優先はゴール近くへの選手であり、比較的フリーになりやすいサイドへの選手ではない。

そのため、サイドの選手は外でパスを受けることよりも、できるだけ中で絡むことを求められているのだと思う。


これはペナ外からではあるが、縦パスを入れたシーン。


自陣の低い位置からでも、縦パスは狙っている。


で、ここまでチャンスになった(なりかけた)シーンを3つ紹介したが、先に紹介した2つに関しての攻撃方法にそれほどまでに新鮮さはないな、、、と思ったのである。

なんでだ?と思ったが、似ているのである。

あのクラブに。

あれです。

この記事を読むようなコアな人なら、今年観ているはず。

わかりました?

正解は、、、




「名古屋グランパス」




名古屋というか、風間さんのスタイルに似ているのである(攻撃スタイルのみ!!)。

ここでも以前書いたが、風間さんもペナ幅での縦パスをスイッチに攻撃を仕掛けてくる。

最近だと、反則助っ人のシャビの加入によって、サイドも使う傾向が出ているようだが、名古屋を追っている人の反応を見ている感じだと、それはシャビ本人の判断っぽく、風間さんのやり方に変化が起きたとかではないようだ。

もしかして、風間さんのサッカーって欧州の最前線レベルのことをやっているの?(攻撃のみ!!)と少し思いました。


ただ、当然ブンデスレベルで、一つのスタイルで勝ち抜くは難しい。

サイドに張っての、カットイン→ワンツー→シュートのようなパターンもできる。


この試合で、一番綺麗に崩したシーン。

ブレーメンは、受け身になるのでなく、ボールホルダーにしっかりとアプローチしてくるディフェンス。

プレッシャーは厳しいが、逆にそこを外せれば、アプローチした選手のスペースが空くのである。

理屈では簡単だが、強いプレッシャーを受けながらもプレーを行うのは簡単ではない。

それをできる選手がホッフェンハイムには揃っているということである。



ホッフェンハイムのディフェンススタイル

縦パスを狙う。

縦パスをカットされる。

カットされて、ボールを運ばれる。

その際、縦パスは入れた選手がここまでボールを奪いにくる。

このシーンを観てもわかるようにホッフェンハイムのディフェンスは、前から積極的にボールを奪いにいくスタイルである。


しかし、前からいくことでのリスクは当然ある。

ボールを奪われ、カウンターを受けたシーン。

サイド寄りの選手にパスが出た時、ホッフェンハイムのCBはボールホルダーにアプローチしている。

そのとき、後ろには誰もいない。

つまり、自陣にはGK以外に誰も存在状況なのである。

結果的にパスがズレたことで、事なきを得るのだが、パスが精確に出されていたら、ゴールまでいかれていた可能性のあるシーンだった(アプローチしたことで、ミスを誘ったとも言えるが)。

後ろのスペースを空けることを恐れず、ホッフェンハイムはボールを奪うことへの意識が強いディフェンスをしている。


これはカウンターでゴール前まで運ばれてしまったシーン。

ホッフェンハイムはボールを奪う意識が強く、ラインも高く保つ。

高く保つことで、前の選手が外されても、次の選手がすぐにアタックにいけるようにするためである。

しかし、当然ながら後ろの選手が前に出ることはリスクを伴う。

チームとしては、できるだけリスクは避けたい。

なので、相手ゴール近くで奪うことを求められる。

今回でいうとセットプレーのクリアボールのとこで奪いたかったが、ここはブレーメンの選手が競り勝つ。

競り勝ったボールは、味方につながる。

ディフェンダーがアプローチするも、中央のスペースにパスを許してしまう。

カウンターを受け2対3の状況になるも、ブレーメンの選手の判断が遅かったこともあり、ディフェンスが戻れて、シュートまでいかれなかった。

しかし、かなりのピンチではあった。

バイエルンやドルトムント相手でも、同じように戦うのかはわからないが、そのクラス相手だったら、やられていたシーンであったと思う。



プレス回避のパス回し

ホッフェンハイムは、主にショートパスでボールを前進していくスタイルである。

そのため、後方からでも、しっかりつないでいく。

しかし、ブレーメンは、後方からのビルドアップをさせないために、前からボールを奪いにきました。

これはブレーメンのプレスをうまく回避したシーン。

ブレーメンのディフェンスもしっかりと連携がとれており、パスコースを防ぎながら、前に前進させず、かつボールを奪おうとしている。

GKからのパスにも、積極的にアプローチをするブレーメン。

ホッフェンハイムにとって非常に面倒だが、ホッフェンハイムはこの積極的なアプローチをうまく利用して、プレスを回避する。

CBにプレスをかけた選手は、そのままGKにまでプレスをかける。

そのことで、中央にスペースが生まれる。

食いつかせ食いつかせ、相手を動かすことでプレスを回避する。

理屈は簡単だが、ブレーメンも気持ちプレスをしているわけではないので、ミスをしたら失点をするピンチと隣り合わせている回避法。

テンポよくパス回さないと捕まってしまうため、適切なポジションをとらないといけないし、テンポよくパスを回すためのキックの技術も当然求められる。

ただ、キックの技術があれば成立するというわけではない。

この試合を観た感じだと、ホッフェンハイムのGK(バウマン)は、相当キックの技術がある。

このシーン以外でも、ブレーメンが前からプレスをしてくるシーンはあったのだが、バウマンがミドルレンジの精確な浮き球パスを供給するときもあった。

ショートパスで、前進するチームにハイプレスを仕掛けてくるのは珍しくないため、GKが逃げ場になるかどうかは非常に大事である。

キック技術が低いGKだと、とりあえず遠くに飛ばすか、ピッチ外に飛んでしまうことも珍しくない。

それだと、相手にボールをプレゼントしてしまう可能性が高くなってしまうためでできるだけ避けたい。

そのため、GKのキック技術があることが大事なのである(もちろん、GKとしてゴールを守れる技術を備えていることが前提だが)。

ちなみにバウマンは、ドイツ代表も狙える選手のようだ。

ドイツのGKの総合的なレベルの高さはすごい。



雑感

どちらのチームについても、知識があまりなかったので、なかなか記事を書くのに苦労しましたが、観てよかったと思う試合ではありました。

ホッフェンハイムは、攻守でかなりアグレッシブで、非常にモダンなスタイルだなと感じました。

ホッフェンハイムといえば、宇佐美が在籍していた当時のチームがイメージにあったので、ユニホームが違ったら、絶対に気付かないくらいチームが変わっていました。

ホッフェンハイムのスタメンを見てもわかると思うのですが、高さ勝負もできなくはない選手が揃っている。

世界の最前線では、こういう屈強な選手が高さ勝負よりも、地上戦で勝負する時代なのかと、日本との力差を痛感しました。

今回は、リードした状態しかなかったので、負けている状態だったら、パワープレーを選択したりするのかなと気になりました。

それは今後確認できるかなと。

この記事ではあまり触れなかったですが、ブレーメンも非常にいいチームでした。

どうやら、この試合は両監督ともに30代だったようです。

今までの常識からしたら、とても30代の監督が率いているチーム同士の試合とは思えません。

新たな時代に突入しているなと感じました。

(ちなみにブレーメンのキャプテンのトーマスは、個人的に好きなタイプの選手でした。)




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