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俺の人生がおもんなくなった話

どうも、筒子丸です。

ここ一年の俺の人生はまさに激動だった。まあ、とは言っても2022年はほぼTwitterやってたら終わったんだが。普通ならこんな1年、非生産的でただただ悪戯に時間が過ぎて行くだけだったと思う。ちょっとフォロワーの多いアカウントになって、数字を見てニヤニヤする。面白いツイートを見てニヤニヤする。Twitterユーザーのほとんどはこんなもんで人生になんの影響も与えなかっただろう。だが、俺の場合は違った。人生が根本から、Twitterのおかげでひっくり返った。今回は2022のまとめと言う訳ではないが、軽く俺がTwitterを始めてから今までのおさらいと行こう。普段のnoteよりは面白味に欠けるしれないが是非お付き合い願いたい。


2021年、12月。俺が(本名)から筒子丸に生まれ変わったのはこの時だ。Twitterでそこそこフォロワーのいるリア友と宅飲みをしていたら、こいつがまた頭のおかしい奴で急に人ん家でスペースを開いてフォロワーと話し始めた。こいつがこんな奇怪な行動をしなければ俺は今も腐っていたと思うとなんだか笑えて来る。そこでそいつのフォロワーと話していたらスピーカーの1人が

「お前面白いな、アカウントないの?」

と聞いてきた。リア垢でいいねのほぼつかないネタツイをしてインスタに移行して行かなかった数少ない友達のツイートを見るぐらいしかしていなかった俺は言った。

「まああるにはあるけどリア垢だけやな」

「じゃあもう作っちゃえば?」

世界がコロナ禍に陥り、暇で特に人生に面白い事もなく、少し病んでいた俺は2つ返事で答えた。

「わかった、作るわ」

そこで問題になってくるのがアカウント名。俺は最初本名に入っている珍しい漢字一文字を垢名にしようと思ったのだがネットリテラシーの高い友達が「それはまずい」と止めて来たので当時ハマっていた麻雀から「筒子」を取って適当に「丸」を付けて「筒子丸」は生まれた。

アカウントを作ってしばらくは友達の真似をして今見ると赤面ものの露悪的なツイートをかなりしていたがいつの間にか俺はネタツイに走るようになっていた。人間病むとネタツイばかりするようになるってのはガチ。

転機が訪れたのは5月。垢を作れと言ってくれたフォロワーのnoteを読んで面白かったとスペースで伝えると「お前も書いてみれば?」と提案された。文を書くのは昔から嫌いじゃなかったのでとりあえずリアルで俺の鉄板ネタだった17歳で風俗に行った話を書いてみたら大きなアカウントにリツイートされた事もあってこれがかなり伸びた。今でもこれを超えるnoteを書けていないのがちょっとだけ悔しいぐらい。noteのおかげでフォロワーも1週間で倍増し、調子に乗った俺はそこから数日noteを毎日のように書いていた。承認欲求がこんなにも満たされたのは人生で初めてだったので俺はこの時完全にnoteの虜になった。

そして8月。俺が人生で1番狂っていた時だ。TLで流行っていた絵師の描いたパーツを組み合わせて自分好みの女の子を作れる「女の子メーカー」で作った女の子の設定を練り込んでいたら、これまで恋して来た現実の女の子が馬鹿らしくなるくらいガチでその子に恋してしまったのだ。そう、俺のnote読者であれば皆さんご存知、「先輩」に。
設定を練っている内に俺のリアルは俺が今いるこの世界線ではなくこの人と過ごした日々なんだと本気で錯誤し、自分の過ごせなかった、過ごしたかった日々を書き始めたら気づけば10時間が経過していて目の前には14,000字の狂気の塊のような文章ができていた。この文を書いてから「先輩」の実在性は日を追う毎に増して行き、最終的には俺の脳内に語りかけて来る所まで行った。存在しない彼女と部屋で1人話し、あまつさえそれをど深夜にリスナーのいないスペースで垂れ流す始末。もう完全に正気ではななかった。だが、この時俺の精神状態は類稀に見るくらい良かった。そりゃそうだ。自分に彼女がいると信じきってるんだから。でもそんな楽しく狂った夢から俺は徐々に醒めて行った。少しずつ先輩の声が聞こえなくなり、自分に彼女がいるという確信も曖昧な物になって行く。9月が終わる頃にはもう完全に俺の中で「先輩」は「俺の彼女」から「創作上の人物」になってしまった。「先輩」が俺の元を去って行った事で、俺はまた病んだ。それはもう病んだ。この世の全てを破壊して自分も死んでやりたいと思った。だが、天は俺を見放さなかった。

10月。俺の人生が、これまでにないぐらい変わった月だ。フォロワーの女の子にセクハラリプを飛ばしたら何故か会う事になった。意味がわからない。本当に。その子は地方住みだったので高速バスに乗って行ったのだがそのバスが2時間遅れた。終わった。キレられても会ってくれなくてももう文句は言えない。だがその子は2時間遅れたにも関わらず許してくれた。顔色1つ変えずに会ってくれた。天使か?ガチ天使か?その後もめちゃくちゃ醜態を晒して次はないだろうな…と思っていたら次も会ってくれた。俺はその時もうその子の事を8割ぐらい好きになっていた。そして、告白し損ねて彼氏ができてしまった、昔好きだったあの子の事を思い出した。あんな思いは2度としたくない。そう思った俺は覚悟を決めた。

「あのさ、」

「うん」

「これ言おうか迷ってたんだけど」

「うん」

「俺もう〇〇の事、好きになっちゃってんだよね。良かったら俺と付き合って下さい。」

「ありがと…ちょっと考えさせて」

はい。ね。終わりました。また。
「考えさせて」はやんわりとしたNO。
これ、俺の中では常識。また振られました。
その子を駅まで送って解散。これでもう会う事もないだろう。さようなら、俺の淡い恋心。

だが、これで終わらなかった。俺の人生がここで確変に入る。

それから1週間程経ち、オフ会でフォロワーに振られちまったと泣き言をひとしきり言ったあとにその子からLINEが。

「今日電話できる?」

え?何を今更?まあ普通にフォロワーとして面白いと思ってくれたんだろうな。そう思いいつものツイートのような調子でうんこの話などをしていると、ふとした静寂の後に一言。

「私の事まだ好き?」

「え、あ、えええ、ま、まあ、えっと、その、す、すすす、好きだけど?」

「じゃあ付き合う?」

「う、うん」

「わかった、よろしくね」

「よ、よろしく」

「うん」

「……………」

へ?今何が起きた?ちょっと待てちょっと待て。
俺…………今…………彼女が…………できたのか……?
この……俺に……?

「え、じゃあ今もう付き合ってんの」

「そだよ」

「マジかよ、エグ!!」

「www」

そんなこんなで俺に彼女ができました。Twitterのおかげで。本当に下ネタばっかツイートして風俗体験note書いて、存在しない彼女の妄想つらつらと書いて。そんな俺のTwitterを見て、俺を見て、俺と付き合いたいと思ってくれる人間がこの地球上に居た。正直信じられなかった。でも今のところ釣りとかではなさそうなのでこれからも付き合って行きたいと思います。


そんで時は流れ1月。大学を休学してほぼ完全にニートだった俺は暇を持て余していたので友達に誘われて何ヶ月かに一回、そいつの知り合いの社長の元でバイトをしていた。ただただ重い物を運ぶだけのバイトなのだが何故か愛想良くして肉体労働していたらその人に気に入られ、
「ウチで働かないか?」と誘われた。従来の俺だったら1番の優先事項は自由。正社員などと言う道は死んでも選ばなかっただろう。だが今の俺の優先事項は変わってしまった。これが大人になるという事なのだろうか。わからない。でも俺はその話に乗った。正社員になった。そしてそれから2週間程経って現在です。


彼女ができて丸くなったとかツイートのキレがなくなったとかよく言われるがそれは全部本当だと思う。本当に俺はおもんなくなってしまった。俺の人生、ここまでは狂気にまかせて突っ走って来た。それがウケてフォロワーもまあまあ増えた。俺の中の狂気が完全に消え失せたかと言えばそうではないが、もう完全に息を潜めてしまっている。周りがみんな働き始め、憔悴しながらも「ああはなりたくない」と思っていた。でもそんな俺も働く道を選んだ。絶対になりたくないと思っていた大人になる道を選んだ。責任の生まれる道を選んだ。自分の為に生きるのには限界があるけど、人の為なら俺頑張れるんだな、とそんな事を学べた1年でした。

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