【シン・エヴァンゲリオン劇場版】アダムスとは何か?「神・アダムス・ゼーレ・人類」を考える
ここからは激しく【ネタバレ】ありますので、ネタバレOKの方のみスクロールしてください。
本記事は【新劇場版】で頻発する癖に意味のわからない単語「アダムス」の開設をします。
この記事でわかること
●この世界に出てくる「神、アダムス、ゼーレ、人類」
●「アダムスとアダムス」ー2種類のアダムス
●エヴァって何?
●妄想<エヴァは「ユイ」と「ゲンドウ」がともに戦う話
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私の考察の前提条件として、旧作の設定は可能な限り、新劇場版には引き継いでいない前提で考察しております。
1・2種類のアダムス
とても長いのでまず、私の「アダムス」の考察の前提を話す。
下の写真のグループ、皆さんご存知だろうか?SPEEDっていう昔のアイドルグループだ。
彼女たちは、「沖縄アクターズスクール」の出身なのだが、皆さん、このアクターズスクール、英語にすると
「ACTORS」か?
それとも、「ACTORS'」か、
わかるだろうか?
まず、私の考察の前提だが、「アダムス」は「Adams」というアダムたちを意味する単語と、「アダムスのもの」を表す「Adams'」の2種類が混在していると考えている。
複数形と所有格のルールは複数形の所有格は複数形の後に「’(アポストロフィ)」を打つだけで発音は変わらない。
例えば、両親は「PARENTS」という複数形で「ペアレンツ」と発音されるが、「両親のもの」を指す所有格は「PARENTS'」と表し、「ペアレンツ」と発音される。
つまり、アダムスもこの2種類が存在していると考えると説明が付きやすい。
例えば、4隻の箱舟を沈めたマリが、4隻の船に対して言う「リリンに使われないように眠りなさい、アダムス」と言う場合、このアダムスは4隻の船は「アダムスたちのもの」だから、「adams'」だろう。
逆に、ゲンドウが人類補完計画について語る「ゼーレによる、アダムスを利用した儚いレジスタンス」と言うセリフがある。こちらは判断が難しいが、ゼーレはアダムスと同等かそれ以下の存在であるため、利用するのは「adams'」だと思われるが、判断が付かない。
「アダムスの器」は「アダムスを入れるもの」ということになる。これはアダムスの器がエヴァンゲリオンに似た形状でアリ、必ずパイロットを必要とすることから「adams」の器だろう。
こういった具合で、「所有者」、「所有物」「どちらか判断付かないもの」に整理すると見えてくるものがある。
※なお「ADAMS'の所有格」は「~ of ADAMS'」になるため、あくまでもADAMSの持ち物までしかカバーできないので注意。
2・新劇場版「謎生物」事典
新劇場版は「人外」の存在がたくさんそんざいするので、一旦整理してみよう。
ー「神」
ストーリーでは最上位の存在臭い。
姿は第13号機?
第13号機に潜んでいた式波タイプパイロットのオリジナルが曰く「最後のエヴァは神と同じ姿」だそうだ。エヴァ第13号機は神と同じ姿らしい。
碇ユイなの?
そして、シンジ君が言うには「父さんはただ母さんを見送りたかっただけなんだね。それが父さんの神殺し」と言う。神様はユイなのか…!?
残酷な世界の仕組みを作っているぞ!
生命の実を持った生物だけが生き残り、知恵の実を食べた生物を絶滅させる。これに対抗し、生命の実を持った生命体を滅ぼして、自分たちが生命の実を持った存在になることを「神へのレジスタンス」と言うようだぞ?
神は来るものを拒まない
第13号機にATフィールドがなかったり、頭を撃たれたゲンドウが敢えてATフィールドを出さないのは、神は無敵なので「ただ受け入れるだけ」のようだぞ。ってか、神ってエヴァサイズなの?人サイズなの?
ー「アダムスの器」
アダムスの器は「エヴァンゲリオン」の名前を冠している。作中では、エヴァンゲリオン以外の形状をした「アダムスの器」と呼ばれる存在は登場しない。
なお、先述のとおりこちらは「Adamsの器」に分類される。
アダムスの器とそれ以外のエヴァンゲリオンの違いは以下の通り。
・アダムスの器は全身がコア
・複雑な形状変化、燃料噴射などをする。(例:Qでのmark.9によるシンジ奪還シーンでロケット化し、物理法則を無視して飛行)
・天使の輪を出せる
・戦艦の主機になれる。(オップファータイプのみの可能性あり)
・電源以外の力で動き、活動限界がない
Mark.6もアダムスの器の可能性はあるが、言及されていない。少なくとも飛翔可能だったり、アンビリカブルケーブルがなくても動くなど零号機、初号機、弐号機等とは異なる。
ー「使徒」
第1使徒渚カヲルをはじめとする「生命の実を与えられた存在」。
コアが無い?
渚カヲルとリリスを除いて他の使徒は「コア」という部位を持つ。このコアを破壊することで死ぬと考えらえれている。第9使徒や第12使徒など、全身がコア状態の使徒もいる。渚カヲルも、リリスも一見、コアがないように見えるがあるか、どうかはわからない。
「リリスの契約」
ゼーレ(後述)と第2使徒リリスは指定された使徒を倒すという契約をしているようだが、第3使途が殲滅されたときの時系列がないため、具体的な数が12か13かは不明。
「液状化」
死んだ使徒は赤い液体になって死ぬ。しかし、第10使徒はコアにダメージを受けた後も液状化せず、大きな綾波レイになった。
サードインパクト
序の終盤。ミサトのリリスについての説明「第2の使徒…リリスよ。 サードインパクトのトリガーとも言われているわ」
使徒がリリスと接触するとサードインパクトが起きるようだが、使徒がどのようにインパクトを起こすのかは謎。
なお、新劇場版において、リリスが知恵の実の生物か、生命の実の生物かは語られていない。
ー「ゼーレ」
特務機関の上層組織の名称。モノリスのみで会話する存在で、あくまでも「どういった生命体か」についてはほとんど言及されていない。
リリスと契約した
使徒を決められた数倒すのはリリスとの契約であり、それのためにネルフを動かしていた。
「海、大地、魂を浄化し、エヴァインフィニティの中にコア化した生物の魂を入れる」という<人類補完計画>を計画しており、セカンドインパクトからフォースインパクトまではそのプロセスであった。
しかし、フォースンパクトのとき、ゲンドウが「リリスとの契約改定の時がきました」というと、「これで悲願は達成された。これで良い」と言い残し、ゲンドウたちに殺されることを選んだ。
永遠を生きれる知恵の実を与えられた存在
ゲンドウが言うには「あなた方も魂の形を変えたとはいえ、同じ知恵の実を与えられた存在。悠久の時を生きることはできても、その運命からは逃れられない」とあるため、肉体は捨てることができても、生命の実を与えられた存在にはいずれ滅ぼされてしまうらしい。
人類に文明を与えてくれた人外のいきもの
「あなた方は我々人類に文明を与えてくれた。人類を代表してお礼を申し上げます」とゲンドウは言う。
文明がどこからどこまでを指すのかは不明だが、人類以上の文明を持っている存在のようだ。
諦観された神殺し
ゼーレは生命の実を食べて、知恵の実を捨てるという運命から逃れたかった。そのためには「神殺し」をしないといけないようだが、あきらめていたようである。
序や破ではQと目的が違う?
<破での計画>
キール 「我らの望む真のエヴァンゲリオン。その誕生とリリスの復活をもって契約の時となる。それまでに必要な儀式は執り行わねばならん。人類補完計画のために。」
ゲンドウ 「分かっております。すべてはゼーレのシナリオ通りに。」
ゲンドウ 「真のエヴァンゲリオン。その完成までの露払いが、初号機を含む現機体の勤めというわけだ。」
冬月 「それがあのマーク6なのか?偽りの神ではなく、遂に本物の神を作ろうというわけか。」
なお、ゼーレと使徒については、
こちらで深い考察をしているので
是非、読んで欲しい。
ー「アダムス(adams)」
アダムス(adams')やアダムスの器の本来の使用者。「ADAMS」について説明されていると思われる言及がほとんどないため以下の通り考察する。
ー「ゴルゴダオブジェクトー人ではない何かが、ここにアダムスと6本の槍を残した。お前の母親、つまり私の妻もここにいた」
この説明は「アダムス、6本の槍、さらにユイがいた」というよりかは、「アダムス、6本の槍が残されていて、ユイはアダムスのうちの1つ」と言ったと理解した方が良いだろう。つまり、アダムス(adams)とは人間に近い容姿をした生き物だと考える。
ーアダムスの器は本来adamsが乗るエヴァンゲリオン
adamsの器は本来、adamsが乗るエヴァンゲリオンのようのものだと考えると一応、「破」の予告とも矛盾はしない。
もし、「碇シンジ」というテロップのあとに「初号機の絵」が出ても矛盾しないし、「渚カヲル」というテロップの後に「Mark6の絵」が出ても矛盾しないとの同じだ。
ちなみに、この絵から妄想できるのはセカンドインパクトを機に、4人のアダムスが人間界にやってきた!のかも・・・
3・「神」の超科学
ここまで説明してみてわかってきたと思うが、エヴァンゲリオンの世界では最上位に「神」という生命体が存在し、その下に「生命の実」の生命体と「知恵の実」の生命体がいる。
「知恵の実」を持った生命体は複数存在し、それぞれ文明の水準がことなると思う。
ー「ゴルゴダオブジェクト」
間違いないです。
全ての願いを叶える存在ですから。
ー「使徒」
ゼーレが言う神が定めた運命は2つ。この2つの運命については以下の記事も参考にしてほしい。
つまり、「生命の実」を与えられた生命体と「知恵の実」を与えられた生命体の運命は「神」のテクノロジーによって定められている。
この「生命の実/知恵の実システム」を作った神によって生み出された生命体が使徒だ。
ー「アダムス(adams)」
ゴルゴダオブジェクトにいた生命体。詳細不明。
これは考察だけではやはり確証が得られない。
「アダムスの器」や「戦艦」を作った存在だと考えられる。恐らく、人類と同じ「知恵の実」を持った生命体だと思われる。
ー「ゼーレ」
「知恵の実」を与えられた生命体。人間とは異なるが、同じ「知恵の実」を食べたと考えられる。ゲンドウ曰く「悠久の時を生きられるが、運命からは逃れられない存在」だそうだ。
ゲンドウが「我々人類に文明を授けてくれた」と言っているが、未だに「アダムスの器」を初めとする「adams'」水準の文明をゲンドウと冬月しか制御できないことから、ゼーレとadamsは異なる文明レベルを持っていると思われる。
ー「人」
旧作では、人間は「第2使徒リリス」から生まれた「18番目の使徒リリン」と言う設定だった。
しかし、新劇では「全ての生命の源」という表現に代わっており、人間は「リリン」と言われているが、「リリスから生まれた」とは言われていないため、ゲンドウの言う「神が知恵の実を与えた生命体」のうちの一つと考えられる。
4・「adams'」って何?
では、生命体「adams」ではなく、「adams」の持ち物である、「adams'」の話をしよう。
ー「アダムスの器」
明らかにエヴァンゲリオンとは異なるテクノロジーでできたエヴァに似た生命体。質量保存の法則を無視し、瞬時にジェットを形成するなど、生命体の要素と機械の要素を併せもったもの。
エヴァンゲリオンはむしろこのアダムスの器の技術の「模造品」だと思われる。内部電源も不要で、修理に悩まされる2号機は人類の技術の最先端だが、アダムスの器はそれを超えている。
ー「箱舟」
ヴンダーをはじめとする4隻の戦艦。
Qではネルフから加持が強奪した戦艦と説明されていたが、「シン・」でマリが「リリンに利用されないように眠りなさい、アダムス達」と言っている。
よってこの戦艦も「adams'」と言える。
▼※余談「adamsとアトランティス人」▼
実はエヴァンゲリオンのテレビ版は「不思議の海のナディア」と似た設定が多数現れます。テレビを見るだけではわかりませんが、公式資料などではまるで「アトランティス人(不思議の海のナディア)」を「第一始祖民族(エヴァ)」と置き換えただけのような設定が出てきます。
理由は「不思議の海のナディア」も「エヴァンゲリオン」も同じ庵野作品だからです。
テレビ版エヴァンゲリオンでは「使徒」や「リリス」を作ったのが、アトランティス人(第一始祖民族)の設定でしたが、劇場版ではエヴァやヴンダーなど、機械的なものがアトランティス人かのようにシンクロさせる表現が多いです。
例えば、修理させる初号機(上)は、ナディアの中の巨人(アダム・下)と同じ構図です。本体を取り囲む輪まで同じです。
普通飛行機って、空気抵抗を受けないように前が細く、後ろが太いのですが、ヴンダーは前がずっしりとして、後ろが長いという海洋生物のような形をしています。
これはナディアに出てきた「白鯨」をイメージしていると思われます。この白鯨もアダムと同じ時期にアトランティス人に作られた人工生命体です。
何度見ても、ヴンダーのデザインて鯨ですよね。。。
直接の考察ではありませんが、これは庵野の「エヴァもヴンダーも同じ生命体が作った超科学の産物だよ」というメッセージとしか思えません。
その証拠にヴンダーが飛行するシーンや、戦闘するシーンは「不思議のナディア」の音楽が使われています。
▲▲▲▲▲▲※以上、話題本題に戻ります。▲▲▲▲▲
5・ゼーレのもたらしたもの?
最後に、人類の文明以上の存在だが、アダムス(adams)か、ゼーレが作ったものか想像のつかないものをここに記す。
ーアンチLシステム
新劇場版で追加された要素として【使徒封印呪詛文様】とそれを使用した独自のシステムが出て来る。
「シン・」の冒頭で、マヤが「エヴァど同様人が未知のシステムだもの」と言っているため、エヴァを含めて、人類の文化ではないことがわかる。
このシステムはアダムス(adams')に比べて形状変形などが少なく、単純な機構であるため、おそらく人類上、アダムス(adams)以下の存在が作ったと推察される。
つまり、これは「ゼーレ」が人類に授けた文明だろう。
アダムスの器やヴンダーに【使徒封印呪詛文様】が一切見られないのも、この仕組みが、下位の文明だからだと推察される。
ーエヴァ
エヴァンゲリオンはゼーレの技術を使って、「アダムスの器」を模したテクノロジーだと思われる。
マヤが「シン・」でエヴァは未知のシステムだと言っているため、エヴァは人類だけでたどり着いたものではないのが明らかだ。
むしろ「エヴァンゲリオン」とは「アダムスの器」のコピーとして名付けたのであり、「アダムスの器」の方がオリジナルだと思われる。
6・妄想「神とアダムスーそして、アダムスは滅びた」
ここは妄想の域なのだが、アダムスは神になれる最上位の「知恵の実」の生物なのだと思う。
ゴルゴダオブジェクトにいたアダムスのうちの1人「ユイ」は人間界に来て、人間と恋に落ちた。
人間の上位である「ユイ」はいずれ来る「生命の実に滅ぼされる運命」を変えるために、自らが神になることでそれを止めようとした。
それが、人工的なアダムスの器「エヴァンゲリオン」にダイレクトエントリーすることであった。
しかし、それに失敗してしまったため、碇ゲンドウはユイをサルベージし、「神であるユイ」と「神であるゲンドウ」の力を以て、「生命の実に滅ぼされる運命」に逆らった話、とすると「かぐや姫物語」みたいでめっちゃ切ない。
7・妄想「アダムスの器の本来の目的」
さらに妄想なのだが、セカンドインパクトの4つの光の巨人は「マイナス宇宙から、4人のアダムス」がこちらに来るために乗ったものだと思われる。
アダムスがアダムスの器に乗ると「マイナス宇宙」と「宇宙」を行ったり来たりできるのだと思う。
そこで、「マリ」もアダムスなのではないかと仮定すると成立する不思議なシーンがある。
わざわざ黒き月の槍を使用して地獄の門をくぐった碇ゲンドウだが、槍を使用していないにもかかわらず、アダムスの器を捕食しただけの8号機に乗ったマリがすんなりとマイナス宇宙に突入していくのである。
不思議なのは「わざわざ、4体のアダムスのうちの1つだけを捕食」してから、地獄の門をくぐるのである。
ゲンドウがが「アダムスの器」だけで地獄の門をくぐれるのであれば、エヴァオップファータイプを使えば儀式しなくても地獄の門はくぐれるはずだ。
これは「アダムスの器」とマリだけが持っている何かがセットになるとゴルゴダオブジェクトのあるマイナス宇宙と宇宙を行き来できる設定なのでは?と考えざるをえない。
つまり、「アダムス」と「アダムスの器」がセットである必要がるのでは?という仮説だ。
これは「アダムスの器」が「アダムスが何をするときの器か」と思っていたのだが、「マイナス宇宙」と「宇宙」の行き来用じゃね?と思ったら、たまたま当てはまるパターンがあっただけので、「考察」ではなく「妄想」とした。
まとめ
●アダムスは2種類「ADAMS」と「ADAMS'」がある
●「神」「アダムス」「ゼーレ」「人類」4つの文明レベルがある
<妄想>エヴァは人間に恋をした「アダムス・ユイ」と「人間・ゲンドウ」が神の作った「円環」から人類を救う話
<妄想>「マリ」って「アダムス」でアダムスの器の本来の主だから、マイナス宇宙に行けたのでは?
他にもいろいろ書いてるので、見てみてください。
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