2015年以降のM-1グランプリにおけるオンバト出場経験の有無をまとめてみた

<前書き>

某ゲーム番組でのオンバト話が話題になっているようなので、個人的に調べてみました。
決勝進出者と準決勝進出者が調査対象になっています。

【記号の見方】
◎→爆笑オンエアバトル、オンバト+の両方に出場経験あり
○(爆)/○(+)→爆笑オンエアバトル(爆)/オンバト+(+)のいずれか片方に出場経験あり
△→そのユニットでは出場経験がないが、メンバー個人では出場経験あり
×→いずれも出演経験なし

注1:派生番組(爆笑トライアウト、復活SP)のみの出演は×とし、注釈を入れるものとする
注2:敗者復活組は決勝進出者としてカウントする
注3:並び順は順位(準決勝は敗者復活戦)に沿っています
注4:基本的には敬称略

<2015年>

【決勝進出者】
トレンディエンジェル ○(+)
銀シャリ ◎
ジャルジャル ○(爆)
タイムマシーン3号 ◎
スーパーマラドーナ ◎
和牛 ○(+)
メイプル超合金 △
※安藤なつが「ぷち観音」時代に+に出場経験あり
馬鹿よ貴方は ○(+)
ハライチ ◎

[内訳]
両方に出場 ◎…4組(銀シャリ/タイムマシーン3号/スーパーマラドーナ/ハライチ)
片方に出場 ○(爆)…1組(ジャルジャル)
片方に出場 ○(+)…3組(トレンディエンジェル/和牛/馬鹿よ貴方は)
個人で出場 △…1組(メイプル超合金)
いずれも未出場 ×…0組

【準決勝進出者】
とろサーモン ◎
ナイツ ○(爆)
チーモンチョーチュウ ○(爆)
東京ダイナマイト ○(爆)
学天即 ◎
さらば青春の光 ◎
ダイアン ○(爆)
笑撃戦隊 ○(+)
天竺鼠 ◎
尼神インター ×
モンスターエンジン ◎
相席スタート △
※山﨑ケイが「KBBY」時代に、山添寛が「ヒダリウマ」時代にそれぞれ+に出場経験あり
POISON GIRL BAND ○(爆)
かまいたち ◎
ダイタク ×
セルライトスパ ×
囲碁将棋 ○(+)
アインシュタイン ○(+)
ニッポンの社長 ×

[内訳]
両方に出場 ◎…6組(とろサーモン/学天即/さらば青春の光/天竺鼠/モンスターエンジン/かまいたち)
片方に出場 ○(爆)…5組(ナイツ/チーモンチョーチュウ/東京ダイナマイト/ダイアン/POISON GIRL BAND)
片方に出場 ○(+)…3組(笑撃戦隊/囲碁将棋/アインシュタイン)
個人で出場 △…1組(相席スタート)
いずれも未出場 ×…4組(尼神インター/ダイタク/セルライトスパ/ニッポンの社長)

5年のブランクを経て再開されたM-1 グランプリ。前年の2014年にオンバト+が終了しましたが、全くオンバト系列に出場したことがない組は準決勝に4組のみと、やはりまだまだオンバト勢が強い感じがあります。
決勝進出者で唯一のオンバト未出場者であるメイプル超合金も、メンバー単位では出場経験があるということで、決勝進出者はほぼ全員が出場経験があると言ってもいいのではないのでしょうか。
そんな中敗者復活を勝ち上がって優勝したのは、オンバト+の三代目チャンピオンだったトレンディエンジェル。エンタの神様の視聴者的には「ハゲラップ」のイメージが強かった彼らですが、本分はシンプルな漫才。オンバトでは初出場となった2011年に敗退したのみで、その後は堅実に連勝を重ね、勢いそのままに当時大人気だったうしろシティを下してあっという間に三代目チャンピオンにまでのし上がりました。
一度ハマると非常に強いハゲ漫才が、復活後最初のM-1というお笑い界最大の舞台でもばっちりハマった結果と言えるでしょう。

また準決勝に目を向けても、半数以上の14組が爆笑時代に出演経験があるということで、やはり復活後最初の年ということもあってオンバト視聴者には見覚えのある芸人たちが大半という印象です。

<2016年>

【決勝進出者】
銀シャリ ◎
和牛 ○(+)
スーパーマラドーナ ◎
さらば青春の光 ◎
アキナ △
※2人ともトリオ「ソーセージ」時代に+に出場経験あり。また、秋山賢太はコンビ「金時」時代にも爆笑に出場経験あり。
 ハライチ ◎
カミナリ ×
スリムクラブ ×
相席スタート △

[内訳]
両方に出場 ◎…4組(銀シャリ/スーパーマラドーナ/さらば青春の光/ハライチ)
片方に出場 ○(爆)…0組
片方に出場 ○(+)…1組(和牛)
個人で出場 △…2組(アキナ/相席スタート)
いずれも未出場 ×…2組(カミナリ/スリムクラブ)

【準決勝進出者】
ミキ ×
メイプル超合金 △
とろサーモン ◎
かまいたち ◎
ジャルジャル ○(爆)
三四郎 ○(+)
東京ダイナマイト ○(爆)
学天即 ◎
インディアンス ×
マヂカルラブリー ○(+)
ニューヨーク ○(+)
大自然 ×
アインシュタイン ○(+)
錦鯉 △ ※長谷川雅紀がピン芸人時代・コンビ「マッサジル」時代に、渡辺隆がコンビ「桜前線」時代にそれぞれ爆笑に出場経験あり。
Aマッソ ×
ゆにばーす ×
霜降り明星 ×
アルコ&ピース ◎
南海キャンディーズ △ ※山崎静代がコンビ「西中サーキット」時代に、山里亮太がコンビ「足軽エンペラー」時代にそれぞれ爆笑に出場経験あり。
馬鹿よ貴方は ○(+)

[内訳]
両方に出場 ◎…4組(とろサーモン/かまいたち/学天即/アルコ&ピース)
片方に出場 ○(爆)…2組(ジャルジャル/東京ダイナマイト)
片方に出場 ○(+)…5組(三四郎/マヂカルラブリー/ニューヨーク/アインシュタイン/馬鹿よ貴方は)
個人で出場 △…3組(メイプル超合金/錦鯉/南海キャンディーズ)
いずれも未出場 ×…6組(ミキ/インディアンス/大自然/Aマッソ/ゆにばーす/霜降り明星)

注目はこの年決勝初進出のカミナリ
2007年にチャンプとなったサンドウィッチマンと、休止前最後の大会である2010年に決勝初進出し今大会でも決勝に駒を進めているスリムクラブ以来3組目の、メンバー全員がオンバト系列に全く出場した事のないプロのコンビです。
彼らの所属事務所はグレープカンパニー。前述したサンドウィッチマンが中心となって立ち上げられた事務所であり、彼らはサンドウィッチマンに憧れてこの事務所に入ったそうです。
また+放送時ではトリオコント芸人「ソーセージ」として中々の強さを誇っていたアキナも、装いを新たに漫才で決勝初進出。

一方準決勝組はオンバト系列に全く出場した事のない芸人が一気に6組も進出し、メンバー単位では出た事のあるコンビとあわせて半数近くの9組もの芸人が現行のコンビでオンバト出場経験なしという状態。
メンバー単位で出場した組のうち錦鯉南海キャンディーズは爆笑時代を経験していますが、現行のコンビで爆笑時代を経験した組も6組のみと前回の11組から大幅減。
番組終了から2年強が過ぎ、お笑い界に新しい風が吹き始めてきた頃です。

<2017年>

【決勝進出者】
とろサーモン ◎
和牛 ○(+)
ミキ ×
 かまいたち ◎
スーパーマラドーナ ◎
ジャルジャル ○(爆)
さや香 ×
ゆにばーす ×
カミナリ ×
マヂカルラブリー ○(+)

[内訳]
両方に出場 ◎…3組(とろサーモン/かまいたち/スーパーマラドーナ)
片方に出場 ○(爆)…1組(ジャルジャル)
片方に出場 ○(+)…2組(和牛/マヂカルラブリー)
いずれも未出場 ×…4組(ミキ/さや香/ゆにばーす/カミナリ)

【準決勝進出者】
ハライチ ◎
天竺鼠 ◎
アインシュタイン ○(+)
三四郎 ○(+)
南海キャンディーズ △
相席スタート △
ニューヨーク ○(+)

さらば青春の光 ◎
笑撃戦隊 ○(+)
霜降り明星 ×
大自然 ×
セルライトスパ ×
見取り図 ×
からし蓮根 ×
囲碁将棋 ○(+)
アイロンヘッド ○(+)
東京ホテイソン ×
※復活SPに出場経験あり。
Aマッソ ×
ランジャタイ ×
アキナ △

[内訳]
両方に出場 ◎…3組(ハライチ/天竺鼠/さらば青春の光)
片方に出場 ○(爆)…0組
片方に出場 ○(+)…6組(アインシュタイン/三四郎/ニューヨーク/笑撃戦隊/囲碁将棋/アイロンヘッド)
個人で出場△…3組(南海キャンディーズ/相席スタート/アキナ)
いずれも未出場 ×…8組(霜降り明星/大自然/セルライトスパ/見取り図/からし蓮根/東京ホテイソン/Aマッソ/ランジャタイ)


決勝初進出の6組のうち、ミキさや香ゆにばーすの3組はオンバト系列に一切出場経験がありません。そのうちさや香はオンバト+の終了年である2014年結成という、いよいよオンバトという番組の存在が過去になりはじめたことを感じさせられる年となりました。
その一方、大会を制したのはオンバト初出場が2004年の爆笑時代のとろサーモン。二人そろって当時の大会史上最年長(ともに41歳。月単位では久保田が最年長)でしたが、芸歴制限が大会が開かれなかったブランク期間を考慮した15年になったという事を実感させられる優勝でした。

準決勝進出者に目を向けると、メンバー単位では出た事のない芸人と合わせて11組がオンバト未出場。いよいよ過半数を超えました。
注目すべきは当時芸歴10年目だったランジャタイと、吉本の劇場では既に人気者となっていた見取り図
敗者復活戦で披露した素っ頓狂な漫才で堂々の最下位を記録し、視聴者に強烈なインパクトを残したランジャタイは、オンバトという番組の範疇外にも凄い芸人がいる事を知らしめるかのようなコンビでした。オンバト放送期間中は殆どの間フリーだった(オンバトは事務所に所属していない芸人は原則出場が認められていなかった)事もあり、芸歴の長さの割に一度も出演していません。あのハチャメチャな漫才、もし出場していたら何キロバトルだったのか気になるところです。
また、見取り図は同期の芸人たちがそこそこ頻繁にオンバトに出場していたのもあってオンバトに出場するんじゃないかと噂されつつも、ついぞ出演することなく番組が終了してしまいました。吉本はオンバト出場に関して厳しいルールがあるという噂はよく耳にしていた(実際芸人側からも言及される事があった)ため、その影響があったのかもしれませんね。

<2018年>

【決勝進出者】
霜降り明星 ×
和牛 ○(+)
ジャルジャル ○(爆)
ミキ ×
かまいたち ◎
トム・ブラウン ×
スーパーマラドーナ ◎
ギャロップ ○(爆)
見取り図 ×
ゆにばーす ×

[内訳]
両方に出場 ◎…2組(かまいたち/スーパーマラドーナ)
片方に出場 ○(爆)…2組(ジャルジャル/ギャロップ)
片方に出場 ○(+)…1組(和牛)
個人で出場 △…0組
いずれも未出場 ×…5組(霜降り明星/ミキ/トム・ブラウン/見取り図/ゆにばーす)

【準決勝進出者】
プラス・マイナス ○(爆)
インディアンス ×
アキナ △
たくろう ×
三四郎 ○(+)
さらば青春の光 ◎
金属バット ×
マヂカルラブリー ○(+)
東京ホテイソン ×
からし蓮根 ×
侍スライス ×
ダンビラムーチョ ×
ウエストランド ○(+)
ニッポンの社長 ×
マユリカ ×
魔人無骨 ×

[内訳]
両方に出場 ◎…1組(さらば青春の光)
片方に出場 ○(爆)…1組(プラス・マイナス)
片方に出場 ○(+)…3組(三四郎/マヂカルラブリー/ウエストランド)
個人で出場 △…1組(アキナ)
いずれも未出場 ×…10組(インディアンス/たくろう/金属バット/東京ホテイソン/からし蓮根/侍スライス/ダンビラムーチョ/ニッポンの社長/マユリカ/魔人無骨)

サンドウィッチマン以来の、オンバト未経験者チャンプとなった霜降り明星が今大会のハイライトでしょう。
番組が終了してから4年強(ほぼ5年)経ち、そろそろオンバトを素通りしたコンビが賞レースを制覇するのではないかという意識がにわかに漂い始めた頃、M-1の前に行われたR-1グランプリでは2013年から活動を開始した漫談家、濱田祐太郎が優勝。またキングオブコントではオンバト終了年に結成されたトリオ、ハナコが優勝(ただしメンバーの岡部大が前コンビ「エガラモガラ」時代に+に出場経験あり)した年であり、R-1・キングオブコント・M-1の三大賞レースはまさに「新しい波」といえる若者たちが席巻しました(余談ですが、THE Wの優勝者は阿佐ヶ谷姉妹でした。中年の底力)。
とはいえ爆笑時代に出演経験があったいぶし銀芸人の食らい付きも見逃せません。
特に当年ラストイヤーで、最初で最後の決勝進出となったギャロップ(ただしこの扱いに関しては諸説ありだった)は、爆笑時代に彗星のごとく現れてコンスタントに連勝を重ね、一気にチャンピオン大会まで進出した実力派コンビでした。漫才の実力が多分にあるということを誰もが知りながらなかなか賞レースの決勝の舞台に勝ちあがれなかった彼らがやっと決勝に進出したことが発表されたときはワクワクしたものです。
一方、優勝した霜降り明星を含めてオンバト未経験者は過去最多の5組。
中でも今大会初進出となったトム・ブラウンは、結成は2008年ですがそれぞれが以前よりピン芸人としての活動経歴があり、個人の芸歴はそこそこ長いながらもオンバトには一切出場していません。
余談ですが、メンバーの布川さんはかつて行われたオンバトの札幌収録の審査員として参加しており、その時に票を投じたタカアンドトシ(当時オンバト初出場だった)は後に番組記録を数多く打ち立て、名実ともにオンバトを代表するコンビとなりました。

準決勝進出者に目を向けると、オンバト完全未出場者はなんと10組。とうとう完全未出場のコンビのみで2桁に到達してしまいました。
そのなかでもたくろう東京ホテイソン魔神無骨(後に「令和ロマン」に改名)は、結成年がいずれもオンバト終了後(たくろうのみ2016年結成。他は2015年結成)という非常にフレッシュな面々。オンバトという存在をどんどん過去のものにしていくであろう若手芸人の躍進がお笑い界の大きな流れとなり始めた年となりました。
一方、オンバト出場経験のあるコンビは4組にまで減少。メンバー単位で出演経験のある組を入れても5組と、とうとう片手の指で数えられるくらいまで減ってしまいました。
オンバトでは満点にあと一票に迫る541KBを獲得するほどの強さを見せながら、ついぞM-1の決勝に上がることなくラストイヤーを迎えたプラス・マイナスの健闘が光ります。
この頃から爆笑時代に出演経験のあるコンビのラストイヤーが目立ってきます。

<2019年>

【決勝進出者】
ミルクボーイ ×
かまいたち ◎
ぺこぱ ×
和牛 ○(+)
見取り図 ×
からし蓮根 ×
オズワルド ×
すゑひろがりず ×
インディアンス ×
ニューヨーク ○(+)

[内訳]
両方に出演 ◎…1組(かまいたち)
片方に出演 ○(爆)…0組
片方に出演 ○(+)…2組(和牛/ニューヨーク)
個人で出演 △…0組
いずれも未出場 ×…7組(ミルクボーイ/ぺこぱ/見取り図/からし蓮根/オズワルド/すゑひろがりず/インディアンス)

【準決勝進出者】
ミキ ×
四千頭身 ×
アインシュタイン ○(+)
天竺鼠 ◎
カミナリ ×
トム・ブラウン ×

くらげ ×

錦鯉 △
東京ホテイソン ×
ラランド ×
セルライトスパ ×
ダイタク ×
マヂカルラブリー ○(+)
ロングコートダディ ×
囲碁将棋 ○(+)
金属バット ×

[内訳]
両方に出場 ◎…1組(天竺鼠)
片方に出場 ○(爆)…0組
片方に出場 ○(+)…3組(アインシュタイン/マヂカルラブリー/囲碁将棋)
個人で出場 △…1組(錦鯉)
いずれも未出場 ×…11組(ミキ/四千頭身/カミナリ/トム・ブラウン/くらげ/東京ホテイソン/ラランド/セルライトスパ/ダイタク/ロングコートダディ/金属バット)

前年に引き続き、オンバト完全未出場者のミルクボーイが覇者となりました。
未出場者は前回からさらに増えて7組となり、もはやオンバト出場経験があるコンビの優勝の方が確率としては低くなりました。
特にすゑひろがりずはメンバーの三島達矢が組んでいた「バルチック艦隊」が2005年のM-1グランプリに準決勝進出するなど「西のオリエンタルラジオ」と称されるほどの注目株でしたが、長い芸歴の中でオンバトに出場する事は一度もありませんでした。
また、チャンプとなったミルクボーイもプロデビューが2007年の古株ながら、baseよしもと(当時存在していた吉本の劇場)入りした2010年にM-1グランプリが終了。漫才への情熱をなくし芸事に消極的になってしまった影響か、オンバトはおろかしばらくネタ番組にも殆ど出演していませんでした。
ぺこぱは2008年結成ながらオンバトは完全に素通り。しかしオンバト終了後の2015年にNHK BSプレミアムで放送された『笑けずり』に出演し、知名度を上げます。オンバトとは別口でNHKの番組に拾われたコンビとも言えるでしょう。
一方爆笑と+、両方の時代に出演経験があるかまいたちはこの年がラストイヤー。
爆笑オンエアバトルそのものは番組終了からほぼ10年が経過しており、当時出演していた芸人たちはもはや中堅~ベテランの域に達しています。

その傾向は準決勝進出者にも表れており、現行のコンビで爆笑時代に出演した事のある芸人はかまいたちと同じくラストイヤーだった天竺鼠ただ1組。メンバー単位で見ても錦鯉と合わせた2組しかいません。
また+に出演したコンビも3組しかいないなど、ミキ金属バットの常連化などで時代とともに薄れつつあった「オンバトに出演していた芸人=賞レース圏内」という図式が、当時アマチュアであったラランドなどの躍進により本格的に崩れていきます。

<2020年>

【決勝進出者】
マヂカルラブリー ○(+)
おいでやすこが ×
見取り図 ×
錦鯉 △
ニューヨーク ○(+)
オズワルド ×
インディアンス ×
アキナ △
ウエストランド ○(+)
東京ホテイソン ×

[内訳]
両方に出場 ◎…0組
片方に出場 ○(爆)…0組
片方に出場 ○(+)…3組(マヂカルラブリー/ニューヨーク/ウエストランド)
個人で出場 △…2組(錦鯉/アキナ)
いずれも未出場 ×…5組(おいでやすこが/見取り図/オズワルド/インディアンス/東京ホテイソン)

【準決勝進出者】
ゆにばーす ×
ぺこぱ ×
学天即 ◎
からし蓮根 ×
コウテイ ×
金属バット ×
ダイタク ×
ニッポンの社長 ×
ロングコートダディ ×
滝音 ×
タイムキーパー ×
キュウ ×
カベポスター ×
ランジャタイ ×
祇園 ×
ラランド ×

[内訳]
両方に出場 ◎…1組(学天即)
片方に出場 ○(爆)…0組
片方に出場 ○(+)…0組
個人で出場 △…0組
いずれも未出場 ×…15組(ゆにばーす/ぺこぱ/からし蓮根/コウテイ/金属バット/ダイタク/ニッポンの社長/ロングコートダディ/滝音/タイムキーパー/キュウ/カベポスター/ランジャタイ/祇園/ラランド)

マヂカルラブリーが2017年のとろサーモン以来3大会ぶりにオンバト出場経験者のチャンプとなりました。
また、+で常連だったウエストランドが初の決勝進出。
メンバー単位で出場経験のある芸人も個人で全員がオンバト出場者であるため、未出場勢が躍進した前年度に比べ5組がオンバト出場経験者という近年では珍しい比率となりました。
中でも注目すべきは錦鯉。現行のコンビではなく長谷川雅紀・渡辺隆それぞれで爆笑時代に出場経験がありますが、長谷川さんのオンバト初出場は本名でピン芸人をやっていた時で、なんと2001年! 同時に出場していたのがおぎやはぎやバナナマンという年季の入りようです。
またその後組んだコンビ「マッサジル」での出場経験もあり、49歳での決勝進出というかつての最高齢記録を大幅に塗り替えただけの厚みがありますね。
一方もう半数のオンバト未出場者ですが、東京ホテイソンは番組の20周年を記念して行われた特番でオンバト通常回の再現をする企画に出場し、見事オンエアを勝ち取っています。ちなみにこのときの審査員は一般のお客さんではなくかつてオンバトに出ていたOB/OGの芸人たちでした。
そして史上初のピン芸人ユニットの決勝進出者として大きな話題となったおいでやすこがですが、ユニットで出場経験がないのは当然ながら、2001年にデビューしたおいでやす小田に一度も出場経験がないというのが意外です。

その反面、準決勝進出者は非常に極端な結果となりました。
なんとオンバトに出場経験があるのは当年ラストイヤーだった学天即ただ1組!
メンバー単位で出場経験のあるコンビも居らず、番組終了から6~7年が経ったことで、かつては出場していないコンビの方が珍しかったM-1グランプリから「オンエアバトル」という存在そのものがいよいよ消えつつあるということを如実に表す年となりました。

<まとめ>

【末尾の記号の見方】
★…2015年以降の決勝進出経験組
☆…2015年以降のチャンピオン(★の意味も含む)
※…2020年時点でラストイヤー到達組

注:五十音順に並んでいます

【◎ 爆笑オンエアバトル・オンバト+両方に出場した事がある組】
アルコ&ピース

学天即 ※
かまいたち ★※
銀シャリ ☆※
さらば青春の光 ★※
スーパーマラドーナ ★※
タイムマシーン3号 ★※
天竺鼠 ※
とろサーモン ☆※
ハライチ ★※
モンスターエンジン

[内訳]
総数…11組
決勝進出者 ★…7組(かまいたち/銀シャリ/さらば青春の光/スーパーマラドーナ/タイムマシーン3号/とろサーモン/ハライチ)
チャンピオン ☆…2組(銀シャリ/とろサーモン)
ラストイヤー ※…9組(学天即/かまいたち/銀シャリ/さらば青春の光/スーパーマラドーナ/タイムマシーン3号/天竺鼠/とろサーモン/ハライチ)

【○(爆) 爆笑オンエアバトルのみに出場した事がある組】
POISON GIRL BAND ※
ギャロップ ★※
ジャルジャル ★※
ダイアン ※
チーモンチョーチュウ ※
東京ダイナマイト ※
ナイツ ※
プラス・マイナス ※

[内訳]
総数…8組
決勝進出経験者 ★…2組(ギャロップ/ジャルジャル)
チャンピオン ☆…0組
ラストイヤー ※…8組(全組のため省略)

【○(+) オンバト+のみに出場した事がある組】
アイロンヘッド
アインシュタイン
囲碁将棋 ※
ウエストランド ★
三四郎 ※
笑撃戦隊
トレンディエンジェル ☆※
ニューヨーク ★
馬鹿よ貴方は ★
マヂカルラブリー ☆
和牛 ★

[内訳]
総数…11組
決勝進出経験者 ★…6組(ウエストランド/トレンディエンジェル/ニューヨーク/馬鹿よ貴方は/マヂカルラブリー/和牛)
チャンピオン ☆…2組(トレンディエンジェル/マヂカルラブリー)
ラストイヤー ※…3組(囲碁将棋/三四郎/トレンディエンジェル)

【△ 現行のコンビではなくメンバー個人で出場経験がある組】
相席スタート ★
アキナ ★
南海キャンディーズ ※
錦鯉 ★
メイプル超合金
(安藤なつのみ)

[内訳]
総数…5組
決勝進出経験者 ★…4組(相席スタート/アキナ/錦鯉/メイプル超合金)
チャンピオン ☆…0組
ラストイヤー ※…1組(南海キャンディーズ)

【× いずれも出場経験がないコンビ】
尼神インター
インディアンス ★
おいでやすこが ★
オズワルド ★
カベポスター
カミナリ ★
からし蓮根 ★
祇園
キュウ
金属バット
くらげ
コウテイ
侍スライス
さや香 ★
霜降り明星 ☆
スリムクラブ ★※
すゑひろがりず ★
セルライトスパ
大自然
ダイタク
タイムキーパー
滝音
たくろう
ダンビラムーチョ
東京ホテイソン ★
トム・ブラウン ★
ニッポンの社長
ぺこぱ ★
魔人無骨(現・令和ロマン)
マユリカ
ミキ ★
見取り図 ★
ミルクボーイ ☆
ゆにばーす ★
四千頭身
ラランド
ランジャタイ
ロングコートダディ

[内訳]
総数…38組
決勝進出経験者 ★…16組(インディアンス/おいでやすこが/オズワルド/カミナリ/からし蓮根/さや香/霜降り明星/スリムクラブ/すゑひろがりず/東京ホテイソン/トム・ブラウン/ぺこぱ/ミキ/見取り図/ミルクボーイ/ゆにばーす)
チャンピオン ☆…2組(霜降り明星/ミルクボーイ)
ラストイヤー ※…1組(スリムクラブ)

現行コンビで爆笑時代に出場した事のある組はほとんどラストイヤーを迎えているという結果になりました。
爆笑オンエアバトル自体が終わってから10年以上が経過した事を考えるとそれもおかしくはないでしょう。
そして、+に出場した事のある組にもじわじわとラストイヤーの影が迫っています。
2015年以降に準決勝に進出した組のうち、半数以上が既にオンバト出場未経験。
そこからチャンピオンも出ている事を考えると、オンバト未出場者のチャンピオンの方が当たり前になっていくのかもしれないですね。

<終わりに>

オンバト+が終了してから早くも6年が経過しようとしています。
過去売れていった芸人たちで出ていない組の方が珍しかったのも今は昔。
時代は「第七世代」と呼ばれる新しい世代の芸人さんたちが席巻しています。
このままM-1が続いた場合、2028年にはオンバト出身の芸人がM-1の舞台から姿を消す事になります(リアルな事を考えると恐らくそれよりももっと早い可能性がある)。

ただこの状況こそが、オンエアバトルの最後に決まって叫ばれていたあのフレーズを象徴しているのではないのでしょうか。



新しい笑いを作るのは、挑戦者の皆さんと客席の皆さん、そして…






テレビの前の、あなたたちです!

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