起業前にやっておいた方がいいこと&かかるお金について(IT関連業種向け)

年明け1/11に登記予定のフリーランス市川です。やろうと決めてから長かったようであっという間でもありますが、ようやく、というところです。ちなみに、会社登記は1月で、最初のサービスローンチは4月予定です。

今回は、自分自身で初めて起業準備をしてみて初めて知ったこと、「あ、こういうことなのね」ということをこれから挑戦される人にもわかるようにいくつかご紹介できればと思います。


やっておいた方がいい①:ハンコ作成

これは大学の先輩で起業されている方のブログでも書かれていたんですが社名を決めて、登記手続きするまでに、です。そこからすぐに契約することも出てくるので。「ハンコヤドットコム」で実印・銀行印・角印3本セットでだいたい15,000円くらい。一週間もあれば届きますが、実物が手元に届くと単純にテンション上がるんで早めに用意してもいいと思います。


やっておいた方がいい②:融資制度の理解と活用と準備

融資=借り入れです。僕も詳しい人に教えてもらうまでちゃんと理解できてなかったですが、ぶっちゃけ、大事だと思います。資金調達=出資を受ける、だけではありません。資本比率が変わらず、低金利で借りれるのであれば申し込みすべきだと思います。僕は東京都渋谷区での創業になるので、その例ですが、

A)政策金融公庫からの創業支援融資制度

B)保証協会担保による東京都の創業支援融資制度

C)保証協会担保による渋谷区の創業支援融資制度

の3種類の活用可能性があります。国としても創業支援は大事なので、金利も普通に借りるより全然低金利。5-7年での返済になります。あとすごく大事なのは、「無担保・無保証」ということ。社長が家を担保に借り入れする、というイメージから脱却!

Aは、金融公庫への申し込み。金融公庫自体が一つの機関なので、そこに申し込みになります。上限枠は3,500万円とかパンフレットにありますが、実際は1,000万円以下での申し込みが妥当なライン。僕も正式申し込みは登記後ですが、N-3ヶ月のタイミングで概要ヒアリング、N-1ヶ月で事業計画の叩きを持って融資額の温度感は探るということはしました。事業計画作成に自信がなければ、探りに行くのはN-3ヶ月の時でもいいかと。(ちなみに僕の場合、登記してすぐに融資申し込みして早めにキャッシュを手元に用意したい、という計画なので事前に結構やりました。ただ、創業してからやり始めると単純にお金だけ出て行くことになるので、やっぱり創業前に2回は行っておくと気持ち的に安心です)

BとCは、金融機関への申し込みになります。金融機関から保証協会に審査依頼が行き、保証協会と金融機関の両方から審査を受けます。やっぱりこちらも東京都の制度だと3,000万とかMAXありますが、保証協会での上限も1,000万が一つの目安。注意点として、東京都と渋谷区で2つ利用可能ではあるものの、区の場合、「完全新規の創業」というのが条件になっているところが多く、僕のように「先に個人事業として始めてしまった」という人は対象外になります。僕もそうでした。ので、僕は東京都の制度融資利用のみとなります。とはいえ、保証協会の担保額がバーになるので、どっちか片方で十分です。こちらも、N-3ヶ月で保証協会にヒアリング、N-1ヶ月で保証協会への事業計画持ち込み事前相談&申し込みたい金融機関へのご挨拶・事前相談(だいたい信用金庫になると思います)。

それぞれ申し込み時の提出書類フォーマットはHPからDLできます。「細々書くことあって面倒だな」と思うかもしれませんが、ちゃんと考えていればすぐに書けますし、むしろそれくらいは考えようよ、ということが伝わってくるので言語化することも含め、これも大事なステップだと思います。

金融公庫も保証協会も国の機関で、これから挑戦する人を応援する立場なので、気軽に電話してアポイント取ってみた方がいいです。すごく丁寧に応対してくれます。いい人たち。

創業間もないタイミングで資本金に加えて借り入れができれば、最低限のランニングコストは賄えるはずで、サービス開発にも少し気分が楽に取り組めると思います。


やっておいた方がいい③:特許調査

これも年上の経営者の方に「特許は取ったのか」と言われて気づいた大事な部分です。ネットで調べれば特許事務所はたくさん出てくるので、近い所・ベンチャー案件たくさんやってそうな所、という観点で選ぶといいかも。僕の場合、1つのサービスで2つ調査を依頼かけたので1案件30,000円*2=60,000円が発生しました。まず調査段階で。前払い。

で、ここ大事なのが、「世の中に出してしまった後では公開された情報なので特許出願できない」ということです。結構盲点。出願準備で1.5-2ヶ月かかるようで、僕の場合4月リリース予定なので、12月末=調査依頼、1月上旬=調査結果わかる、1月中旬=出願準備、3月末まで=出願完了 というギリギリのスケジュール感です。会社設立とサービスリリースに時間があるならいいですが、ない場合は、会社設立前に進めた方が良いです。ちなみに、出願手続きになってくるとだいたい30万円くらいはかかるようです。そこから正式出願でまた20万円くらい発生します。合計50万円くらいはみておいた方が良いです。

特許の出願をすることで(該当してできればの前提ですが)、一定期間はその内容がプロテクトできます。他の会社は「もしかしたら特許侵害になるかも」という危ない橋を渡ることになるし、だいたい渡りたくないです。僕も。大手の直後参入を防ぎたいなら、確実にやった方がいいです。その一定期間のうちにサービスグロースさせることができればとても有利になります。人事を尽くして天命を待つ、というのがすごくハマる。


やっておいた方がいい④:プロトタイプ作成とたくさん人に話す

これは、やっぱり大事だと思います。デザインとかカチッとしてなくても、機能面で多少動くようにはすべき。逆にデザインだけだと動きのイメージがわからない。僕は自分で開発できない人なので、開発会社さんに依頼しました。会社作ってからでもいいんですが、僕は会社作ってスピード感持って行きたかったので事前に作り、これまでに100人以上に見せて話してを繰り返してます。出資依頼をするにも話しやすいし、何よりたくさんフィードバックもらえるのが大きい。良い意見も厳しい指摘も、結局、初期の構想とだいぶ変わってきました。機能もターゲットも訴求方法も。そのまま進めてたら完全に微妙なサービスになってた可能性が高いと思ってます。そして、正式リリースのものは0ベースで作り直すことも決心しました。でも結果よくなると確信しています。僕の場合、これで200万くらいかかりました。開発できる人はもちろんかかりませんが、非エンジニア起業でもスピード感持ってやる方法はあると思います。そして、一回はやり直すくらいの前提で。


こんな感じで、資本金以外にも地味にお金かかってくるのは事実なので、それを踏まえて資本金の額も考えた方がいいと思います。後、僕は家賃というものが非常にもったいないと考えるので共同創業する人のオフィス間借りで進めてます。最初からオフィス借りると敷金とかも発生するのでさらにコスト増です。

意外と起業前後の人の生の声というかノウハウって探しても出てこないので(体系立てたまとめみたいのはありますが、逆に情報過多で結局わからない)、少しでもこれから準備する人の役に立てばと思います。

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