帝王切開で産むということ

私は今年の夏、息子を帝王切開で出産しました。
その時の記録を残していきたいと思います。
ただ、この記事は帝王切開がいいだとかダメだとか
経膣分娩がいいだとかそういう話ではありません。
ありのままに私が感じたことを綴っていきたいと思います。

予定帝王切開

私の骨盤の大きさが胎児の頭の大きさより狭かったため
母子共の安全を考えて帝王切開で出産しました。
(児頭骨盤不適合)
その診断をされたのは予定日より3日超過した検診日のことで
なかなか出てこないね〜、レントゲン撮ってみようか
という流れで医師と相談して決めました。

その時の気持ちは
「はい、それでお願いします!」の一択だけでした。
しばらくして
「あぁ、普通に産んであげられなかったな」
「この子が物心ついた時、どう思うかな」
と感じましたが、その時はお腹の中の赤ちゃんと
一緒に頑張って乗り越えよう、と思っていました。
信頼できる医師、看護師の方々がいたからこそ
すぐ決断できたのかもしれません。
ただただ無事に赤ちゃんに会いたい!
という気持ちが強かったのです。

手術前日

まだかまだかと予定日から数えていたので
予定帝王切開で出産日が決まって
心が軽くなった気がします。
お腹に手をあてて、
「もうすぐ会えるね。どんな顔をしてるのかな」
と話しかけ、もうすぐこの大きなお腹とさよならかと思うと
少し寂しい気がしたのも覚えています。
やはり経験したことない帝王切開なので
張り付くようにスマホで帝王切開で出産された方の
記事を読み漁っていた気がします。
不安でしたが、今の私が当時の私に言ってあげたいことは
「大丈夫だよ、何とかなったよ」
の言葉でしょうか。
帝王切開の前日夜から絶食、
当日朝から水分の摂取も禁止となります。

手術中そして、出産

専門家ではないので正式な表現が分からないのですが
手術中、私の心泊数が図られていてその音が
部屋中に響き渡っていてとても緊張したのを覚えています。
「緊張してるのばればれですね」と
看護師さんに話しかけられるくらいその時は余裕ありました。
酸素マスクをつけ、麻酔が入ってきたあたりから
ぼーっとして気持ちが悪くなって
足や腰が熱いような、じんわりした感覚になります。
看護師さんが逐一経過を説明してくださりますが
頷くのが精一杯でした。
陣痛こそないものの、あの気持ち悪さは
日常生活であまりないものでした。
赤ちゃんが出る時、腹部を圧迫されるのですが
必死に「頑張れ、頑張れ、赤ちゃん一緒に頑張ろう」と
心で語りかけることで意識を保っていました。

そして。
「おぎゃ〜〜」
と元気な声で泣いてくれた赤ちゃん。
無事に産めたなぁ、良かったなぁ、
10ヶ月待ったよ、早く会いたいなぁ。
会いにきてくれてありがとう。
そんな気持ちと涙が溢れて止まりませんでした。

手術後

帝王切開で辛いのは手術後といいますが
本当にそうでした。笑
術後2時間ごとに悪露を出すため
患部を圧迫、これがとんでもなく痛いのです。
泣面に蜂とはこういうことかと…。
そして足の感覚が徐々に戻っていく感覚、
静電気のようにぴりぴりするのですが
あれも不思議なものでした。
お腹が痛いままの授乳練習や母子同室は大変でしたが
多分今思えばアドレナリンが出ていてなんとか保っていたのでしょう、
「大丈夫だよ、何とかなったよ」
この言葉に尽きるのです。

無事に生まれてきてくれて

帝王切開でも経膣分娩でも
母子ともに命があればそれで奇跡、
まさに出産は命懸けなのだなぁと思います。
泣き止まない息子に疲れる事はありますが
泣き顔や笑顔、寝ている顔を見られるのは
色んな奇跡が積み重なって今があるからなのだと、
それを忘れずにいたいです。

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