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アーセナル所属選手のスタイルを振り返る(DM,SB編)

DM.ジャカ

ベンゲル、エメリ、リュングベリと幾度となく代わる監督の下でも常に信頼を勝ち取ってきた彼ですが、順風満帆だったわけではなくファンからの批判の先頭にいるような選手でした。アルテタ就任の数か月前に起きたクリスタルパレス戦でのファンとの衝突。あの光景を見たときの自分に、今のアーセナルでのジャカは絶対的な存在になっているよ。と言われても絶対信じてないと思います。それほどまでにファンからの彼への信頼は低く、アーセナル低迷の象徴と言われるまでの評価でした。
アルテタはまずジャカの短所である機動力不足を隠すためにボール保持時にLBの位置に落ちる役割を徹底させました。そもそもこの時のアーセナルはボール保持すらままならず基本的に支配される傾向が強かったため、ネガトラ時の対応に難があるジャカを中央に配置すること自体適応していませんでした。そして迎えた20-21シーズンはお馴染みの?退場劇もあり、賛否が分かれる場面はありましたが振り返ると大車輪の活躍でした。

数字で見ると非常に分かりやすい選手で、プレミアリーグのDMの中で
☑平均パス数→9位
☑パス成功率→7位
☑前進パス数→2位
☑前進パス成功率→5位
如何にしてアーセナルのビルドアップに貢献していたかが分かります。彼の最大の持ち味はなんといってもその配球力の高さです。低い位置から長短を織り交ぜたパス供給でアーセナルの攻撃を活性化してくれました。一時はローマへの移籍報道もありましたが、どうやら残留で落ち着きそうです。

ここ数日で何度も言っていることなのですが、今シーズンのジャカはさらなる成長を見せてくれそうです。

こちらに書いてあるので見ていただければ分かると思いますが端的に言うとEUROを経験したことでジャカがもう一段成長したと考えてます。今季のジャカは一味違うと思うので期待したいですね。



DM.トーマス

デッドラインデイに鳴り物入りで加入となったトーマス。なんでもアトレティコ時代はケガも少なく安定的に試合に出場していたとのことで、久しぶりに中盤にビッグネームが来たな!とも思っていたのですが、ちょくちょく怪我をする…まさにアーセナルっぽい選手にチューニングしてくれました。

しかしながら出場時に見せるそのパフォーマンスレベルの高さは疑いようのないものです。上記画像からも分かるように、攻撃数値、守備量、守備質どれをとってもリーグ平均以上。パスで捌くもよし、自ら持ち運んでもよし、更には積極的にミドルシュートを放ちます。20-21シーズンに関していうならミドルシュートはさっぱりでしたが、シーズン終盤からプレシーズンを見る限りではその精度も確実に戻ってきている印象です。今季は個人的には3~5ゴールは期待したいところですね。この辺も意見が分かれるところではありますが、彼の最大の魅力は攻めてよし、守ってよしの総合力型のボランチなのでシーズンを通してのチームの軸になってほしいですね。(早速怪我したけど…)


DM.エルネニー

みんな大好きエジプト神。昨シーズンは意外なほどまでに出場時間がありましたね。まさかスカッドの一員になるとは思ってもみなかった…
スタイルを見ると最強のショートパサーといったイメージです。ただ、パスの安定感はぴかいちです。
20-21プレミアリーグDM
☑平均パス本数→24位
☑成功率→2位
リーグでも屈指のパサーなのは間違いはないのですが、あくまでも本当にパスだけの話です(笑)ちなみにリーグ内のDMの中でのキーパス数値は最下位クラスであり、縦にパスを刺せないのが致命的な欠点です。
ただ彼の武器がないわけではないです。知る人ぞ知る彼の強みはミドルシュートの精度の高さと豊富な運動量です。
今季のアーセナルに於いての彼の役割はクローザーとして試合を締めることですね。彼は良くも悪くもムラがないので対戦相手のレベルが上がると途端に通用しなくなる節があります。なのでレベルが落ちる相手では先発でも一定程度のパフォーマンスは見せてくれそうです。正直明日放出になっても個人的には頷ける存在ではあるのですが、果たしてどうなるのか…


RB.チェンバース

私が一番好きな選手です。注目すべきは攻撃数値が80超えとプレミアリーグでも屈指の攻撃力を持った選手です。それもそのはず、右サイドから放たれる矢のような高速クロスが彼の最大の武器です。守備をさせてもフィジカルには自信があるので単純な放り込みも跳ね返せますし、対人戦も強いです。どちらかと言えば人にぶつかるよりはコースを読んで奪いきる守備をするタイプ。
恐らく今季はこのままいけばRBのファーストチョイスでしょう。アーセナルファン界隈でも右SBは度々補強ポイントに挙げられているのが気になるところではあると思いますが、彼に対する懸念点はコンディションです。
怪我がちというイメージがどうしてもついているのでシーズンを通して安定的に出場してくれるかが不透明なところが難しいですね。
意外と彼の特徴的なスタイルとしてはシュート意欲が高いことです。チェンバースのハーフボレーのダイレクトシュートは数試合に1回は見られますね。今季は1ゴールはして欲しい…
アーセナルを今季から見始める新参グーナーの方がいらっしゃったらアーセナルの酒井宏樹だと思っていただければイメージしやすいと思います


LB.ティアニー

アーセナルの未来のキャプテン。そう信じて疑わないのは私だけじゃないはずです。リーグでも屈指のクロッサーであり、アーリークロスもあれば深い位置からのマイナスクロス、ファーへの深いクロスもあれば切り返してシュートも打てる、まさにサイドポケットのソルジャーといった印象です。

このグラフを見れば彼のレベルの高さが分かるはずです。アシスト期待値、キーパス数がリーグ屈指のレベルであり彼が如何にチャンスボールを供給しているかが分かります。クロス数や成功率をとってもオンザボールでのドリブル数もリーグではトップレベルの選手であり、独力の突破力から一人でクロスまで行けるのは強みです。その代償として守備面はお世辞にも良いとは言えません。だからこそ彼の強みを出し切るべきですし、彼のクロス供給力を活かさない手はないかなと思いますね。


CB.ホールディング

大怪我から回復した昨シーズンはCB陣の中でも最多の出場時間を誇り、安定的に出場してくれました。

全体的に平均的なCBといった印象で良くも悪くも中堅クラスっぽいCB感が否めないです。身長の割に空中戦が強くないのが特徴的です。特に横からのクロスへの対応は難ありで、相手とボールを同一視野に収めるのが苦手であるため、斜めの走り抜けでの反応が遅れがちな選手です。
一方で対人で真正面で対人した時はそれなりにやってくれる印象です。パスの捌きには自信があまりないのか、持ち上がったり、リスキーなパスを選択することは少ないので安牌といえば安牌なのですが後方から組み立てる意識の強いアーセナルにとっては少し相性が悪い可能性があります。ただ、彼自身の努力は応援したいです。今季はホワイトの加入もあり出場機会の減少が予想されますが、負けずに踏ん張って欲しいところですね。


CB.ガブリエル

シーズン加入1年目とは思えないほどのパフォーマンスを見せてくれましたね。彼は分かりやすく言うなら『壁』です。タックルやインターセプトといったプレーを終わらせるような守備はせずに、しっかりと相手に体を寄せ、対人場面や空中戦では壁となってボールを跳ね返してくれます。
ビルドアップでやや詰まる場面が見受けられますが、今季はお隣のポジションにビルドアップに長けたホワイトが居るのは彼にとって良い勉強材料になるはずです。
さらに言えば、ホワイトの守備はタックルやインターセプトを積極的にする動的な守備なのに対し、ガブリエルはどっしりと構えここぞというとこで奪いきる静的な守備をするのでCB同士の補完性は非常に高いと思います


GK.レノ

今季もアーセナルの最後の壁となって守ってくれました。しかしながら昨シーズンのパフォーマンスは19-20シーズンと比較するとややパフォーマンスが落ちた印象です。スーパーセーブの影で安易なミスも少なからずあったのが事実なので…
一時退団報道もありましたが今季もチームに残ってくれるのは助かりますね。足下の不安定さが垣間見えるのが不安ですが、今はただ信じたいですね。


21-22シーズンのアーセナルはどうなるのか、楽しみです。

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