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よみがえれ、俺モテハーレムエブリデイ

最近はロストメディアという言葉をよく聞く。一度は発売されたはずなのに情報がほとんど無いような作品・商品だったり、ラジオで流れた音源はあるのにタイトルが全くわからない曲だったり… 

そんな中でロストメディアの宝庫というか、サービスそのものがロストメディアになっているのが2000年代の携帯アプリサービス。二週間で会員100万人を集めエイチームを押し上げたという人気アプリ「無限マラソン」ですら、軽く失伝しかかっておりプレイ動画はガサガサの画面直撮りが1本しか無い有様だ。

海外ではロストメディアwikiというものもあり、日本のゲームだと「ブルーサンゴ」や「ポケメ~ト」が話題になり記事になっている。そこには旧モバゲーTOWNが丸ごと突っ込まれている。


日向野舞ちゃんの公式画像を…

今年の9月、あるゲームを知った。それはガラケー時代のmixiモバイル・モバゲーTOWN・ハンゲームで配信されていた「俺モテハーレムエブリデイ」という携帯アプリ。凄まじいネーミングセンスは置いておいて、毎日ログインして4人いるヒロイン(女子高生)から1人を指名すると、そのキャラが1日1個の豆知識を披露し、簡単な会話をしてくれるという物だったらしい。キャラはそれぞれ「ゲームネタ担当」「歴史ネタ担当」「記念日担当」「花言葉担当」とあり、何度も指名すると好感度が上がる。カレンダー的な今日は何の日の要素と、恋愛ゲームの要素をかけ合わせた…なんか当時こんなんあったな、というアプリである。姉妹作品として登場人物が全てイケメンで喫茶店が舞台の「イケメンハーレムエブリデイ」(通称イケハー)も配信されていた。

秘密キッチの穴(死語)のような人力検索的ネタが大好きな私が何か面白い話はないか~と某掲示板の某所を巡回していた所、このゲームのキャラ日向野舞(ひゅうがの まい)ちゃんの公式イラストを誰か持っていないか、というスレッド立っていた。

話によると、このゲームは株式会社epicsが開発し、2010年4月にサービス開始。同年12月に終了し実働8ヶ月の短命ゲームだが会社はまだ活動している。そして公式サイトでは過去作品が一覧で紹介されているにも関わらず何故か「俺モテハーレム」と「イケメンハーレム」は載っていない。結果として公式画像が1枚もネット上に存在しないという。インターネットアーカイブにも頼ったが、かろうじて昔のホームページは記録されているものの画像だけが破損しており、遂にはepicsに問い合わせしたが「この作品は公式での紹介・掲載はしていない」と回答された……という。

遺されていたのはAmebaブログとPixivに投稿されたイラスト4、5枚。ファンアートの大半は舞ちゃんであり人気ぶりが伺えるが、インターネットアーカイブも頼りに出来ず、サービス運営は1年に満たない。黎明期のTwitterにぽつぽつと内容のツイートがある事から実在は確か…程度のことしか分からない。

そんなTwitterに遺されていた数少ない舞ちゃんのセリフは「すっかり夏だなぁ…おやつのババロアが腐ってたよ…

本作のシナリオを担当した犬童まゆさんの公式サイトにも、画像のたぐいは見当たらない。もうこれはお手上げだ…と思われた。

スレッドが立ってから40分、名探偵が現れた。なんとモバゲーのサークルのトップ画像という斜め上を行く場所からキャラ画像を発掘してきたのだ。このアクロバティックな推理により、見事依頼はスピード解決。日向野舞の画像は見つかったのである。

舞ちゃんがかわいい

依頼は無事解決したが…ところでこの日向野舞というキャラクター、かわいい。ボサ毛でメガネでシニカルな性格で、なんかめっちゃタイプだ…これはめっちゃかわいい。好きになっちゃった

こうなったらもう蘇らせなければならない。

視覚的にゲームの内容を推測できる手かがりは2つ。
1つ目は蝶ネクタイより上が切り取られた立ち絵の一部(アイコン画像)。
2つ目は同じ会社が本作と同日にリリースした「イケメンハーレムエブリデイ」の公式サイトのキャプチャーで、キャラと会話している場面の画像が掲載されている。
この2つだけだが、行ける!と思ってしまった。
どちらかが欠けていれば諦めてやらなかったが、最低限なんとかなる手がかりが揃ってしまっている。これはもうやるしかない。やれということだ。

動画という形でゲーム画面を復元する。

雑誌に何か手がかりはないか

ネット上にゲーム画面は残念ながら現存しないが、本ならどうだろうか。載ってないと決めつけるのは早計だ。まずは情報収集が必要だと思い、色々と調べることにした。
「雑誌か何かに記事が載ってるんではないか」という事で、携帯アプリ専門雑誌的なものが出てないか色々と探した。すると2010年4月というサービス開始時期が絶妙にiPhoneの普及時期と重なってしまい、見事にこの時期だけポッカリと携帯アプリ系の本が出版されていない

ちょうどフューチャーホン向けのアプリが死にかけ始めた時期に出たゲームという事になるのか。

更に間が悪いことに、本作がサービス終了した直後の2010年12月28日に「アプリstyle」が、2011年4月に「ファミ通Mobage」が発行されている。
後者に関しては俺モテハーレムが配信されていたモバゲーの雑誌なのでサービス開始が1年遅ければ、あるいはあと1年生き延びていれば載っていても不思議ではなかった。

当時の週刊ファミ通には「携帯遊戯」という携帯アプリ専門の1頁コーナーがあったが、これはコラムというよりは企業宣伝的なもので掲載は有名作品が多く期待できない。

一応、国会図書館デジタルコレクションと大宅壮一文庫の検索もやってみたが案の定載っていない。というかepics自体が引っかからない。もうダメだ本から攻めるのは。

違う角度からのアプローチとして、当時の携帯アプリのTV-CMというのは最後の方にありとあらゆるゲームの画面ががタイル状に敷き詰められて「これだけのゲームが無料で遊べまっせ!!」的な演出がよくあった。なのでモバゲーのCMを片っ端から見れば1個くらい俺モテの画面が紛れ込んでないか?と思ったが、残念ながら無かった。


何の資料にもならないがepicsが関与し唯一物品として入手可能な
「乙合金パシャヨメ」のフィギュアを買ってしまった
グッズがあるって凄いことだ。何て恵まれているんだろう。

口を噤むべきだったかも

本とCMからの調査を諦め、結局いつもやっているようなTwitter、5ch、mixi、その他諸々いろんなサイトで、色んなワードの組み合わせを試して情報を集めた。結局これが一番さね。5chは不具合で見れない事も多かったが…。マヂ情報収集に支障でて許せねぇよスクリプト…。

そんな中で、現在は消えてしまって残骸のようになっているが@trollcomというTwitterアカウントが俺モテハーレムのサービス開始を告知していた(厳密にはその告知ツイートの引用リプライが残っていた)。このトロルというアカウント、調べても今ひとつ実態が掴めない。「ジ・エンドまめ」という無料漫画が当時ちょっと人気だったことしか分からない。ここでも結構足踏みをして、何とか当時のAmebaブログと公式サイトを手繰り寄せインターネットアーカイブで開いた。

驚いた。なんと今をときめく「おしりたんてい」を産んだ、あのトロルではないか!!まさか、俺モテハーレムエブリデイおしりたんていに血の繋がりがあっただなんて…。しかしトロルの作品はどれも擬人化された動植物や、一頭身・二頭身の絵本チックな画風。あまりに俺モテと作風がかけ離れている。

ちょっとしたSDキャラだけを担当したわけではない。俺モテハーレムエブリデイの紹介欄を見るとゲームのキャラクターデザイン、背景、UIデザインを担当との事で、プログラムとテキスト以外はほぼ全て行っていたと思われる。どうなってるんだ…?

(参考)当時Music.jpで配信されていたトロル製作の子供向け童謡PV

トロルは2009年10月設立であり、表立ったスタッフは3人だけという小規模な会社だった。所属クリエイターの自己紹介欄を見ると、代表の田中陽子さんは「制作会社と携帯コンテンツ制作会社を経て」とある。
そして当時のトロル代表作である「いただき!!キン肉マン~さくれつ!ゆうじょうパワーのまき~」(集英社)がトロル公式サイトでは所属する深澤将秀の仕事とされているが、別のルートから掘り当てた「F9」という映像制作会社の公式サイトを見ると「作:F9」となっている。つまり、トロルは有限会社F9から独立した会社ということになる。

このF9という会社も携帯アプリのキャラクターデザインを担当しており、中でも「きみをプロデュース!(ウィルアーク)」が俺モテに近い雰囲気だったが、詳しく調べるとこちらのデザインはmiogrobinという方であり、特に関係は無いようだ。

ところでトロルは2010~2011年に「◯◯ハーレムエブリデイ」のほかに「ぼくのアサガオ日記」「海賊団ライフ」「おしりたんてい」「アンドロイドッグ」「ちまっと妖怪伝などのアプリの製作に協力している。
「海賊団ライフ」はどことなく◯◯ハーレムエブリデイに似た雰囲気があるが、相変わらず私の知るトロルのタッチからかけ離れている。外注だろうか?
そして大ヒットしたおしりたんてい以外の作品は画像が1枚も出ないどころか、「アンドロイドドッグ」に至っては検索0件である。X(旧Twitter)に2件。
「ちまっと妖怪伝」はGoogle1件、X2件。なんだ、こっちの方が遥かにロストしている気が…と思いながらも当時の運営サイトを見つけてインターネットアーカイブから開くと、運良く参考画像を見ることが出来た。これらも可愛らしいデフォルメが効いた、いわゆる「トロル」の作風だ。現状「俺モテ&イケハー」と「海賊団ライフ」だけが極端に浮いている。

ついでに付け加えると、トロル公式サイトのアーカイブでも俺モテハーレムエブリデイの画像は狙い撃ちしたかの如く記録されておらず、不完全な状態だった。爆裂マイナーなちまっと妖怪伝ですら画像見つかったのに、呪われているのだろうか。まだロゴデザインすら分からないぞ。

と、ここで衝撃の事実が発覚する。なんと海賊団ライフもepicsの開発作品だった。待てよ、epics公式サイトに海賊団ライフなんて作品は無かった。あれ、俺モテハーレムエブリデイも無かったが…。トロルが製作に関わった作品が、現在のepics公式サイトから消えている…?

(「リング・エボリューション」というプロレスゲームも掲載がないが、後に「極プロレス」に改名リニューアルしているのでノーカウント)

えっ… お~こわ!(©ガリガリガリクソン)

切り取られた立ち絵の復元

随分調べたが、結局「俺モテ」のゲーム画面は1枚も見つからなかった。まあこれは織り込み済み。何とかなるだけの資料はある。まず最初にやるのは立ち絵の復元だ。現状、残された公式イラストは赤い蝶ネクタイより上だけが切り取られた状態であるが、これがゲームだと多分おへその辺りまで存在したはずだ。

私まず、何となくアタリを付ける感覚でざっくりと体を描き、それをAIイラストサービスに入れて加筆修正して…またAIに入れてを繰り返した。

あれ!?なんか変だぞ。肩から腕にかけてのラインが、普通の立ち絵の感じだと上手く繋がらない…そうだ、舞ちゃんは腕をなんかこう…ねじ式的なポーズで腕を抑えているのか!!などと試行錯誤して、最後はドット単位で細かく調整し立ち絵2枚と表情差分が完成した。

かわいい

復元画像(仮)が完成

次にゲーム画面だが、これは大きな資料がある。姉妹作品「イケメンハーレムエブリデイ」の公式サイトのキャプチャー画像がTwitterに上がっていたこと。これがはありがてえ、これが無ければやろうって気にならなかった。姉妹作という事でほとんど同じものだろう。イケメンハーレムエブリデイの背景やウィンドウは茶色っぽいのに対し、モバゲーサークルに残されていた俺モテハーレムは水色…ということで、ウィンドウを水色にしてみたが、白文字が表示されると視認性が悪く最終的にブルーを強めにした。結局イケメンハーレムとほぼ同じなってしまったが、まあいいや。

そして、表示されるテキストは横に最大で17文字・3行という法則を突き止め、現在使えるフォントの中ではMS UI ゴシックが最も近い事も分かった。加えて強調したい部分はピンク色になる。こうして仮のゲーム画面が完成した。もちろん文章は夏ババロア。せっかくだから直撮りっぽく加工したりして。

アイコンのドット打つのに時間かかった

中々よく出来たと思うが、まだ謎が残る。ウィンドウの下の「5」は何の意味なのか?これを動かしたいが、文字はどうやって表示されるのか?今度は当時の携帯アプリ事情を色々と調べなくてはならない。

「5」の謎が解けた

なんとなく昔の携帯ノベルゲーム的なものは1クリックで1行が出る印象だったが、どうやら違うらしい。ニコニコ動画にアップされていた様々な携帯アプリの動画を見ると、1文字ずつ順に表示されてるパターンと、ワンクリックで全文が一気に出るパターンの2択だった。
俺モテハーレムはどっちだろうか。楽なのは後者だけどなぁ~と考えながらも、決め手がないまま情報収集を続けた。

俺モテと近い時期の2009年12月に配信された『ときめきメモリアル4 mobile』というゲームに、謎だった「5」と似たようなアイコンを発見。

青い四角の中に白文字で5とあり、さらにその上に小さく「SKIP」と書かれている。つまり携帯電話の「5」のボタンをを押すと文字送りをSKIP、ゆっくり1文字ずつ出るものが一気に出るという事なのだろう。
あるいはアダルトゲームでよくあるが、選択肢が出るところまで一気に飛ぶか。
恋愛ゲームの超有名ブランドのときメモでさえ携帯アプリとなると動画はほとんど失伝しているが、唯一試遊台を遠くから覗いたように撮った動画が残っていた。小さくてぼやけているが、確かに1文字ずつ出ている。

となると、俺モテハーレムエブリデイの「5」もスキップ用のものなのだろうか?いや違う。このゲームには「ときメモ」と異なり、最初の指名する所を除いて選択肢という概念は存在しない代物。つまりこの「5」はスキップ用ではなく、テキストが全文表示された時に次の文章を表示させるために、5を押せという指示だったんだよ!(勝手に興奮) 多分十字キーの真ん中でも反応したんだろうけど。

おジャ魔女どれみの話

話を戻して、今回調べるきっかけになった舞ちゃんの立ち絵を探していた人が興味深い話をしていた。それは「印象に残っているエピソード」で、こんな内容らしい。

舞ちゃんは幼少期におジャ魔女どれみの玩具を欲しがっていたが、買ってもらえなかった。でも当時は本当に買えば魔法が使えると思っていたので買ってもらえていたら余計に悲しんでいたかもしれない…… というもの。

このエピソードを何とかして復元したかった。
舞ちゃんは記念日担当のキャラクターで毎日その記念日に引っ掛けた話題をする。Wikipediaの記念日一覧を見て、どれか「おジャ魔女どれみ」に関連付けられる日はないか… 無いな……。せめてどの日に話題が出たのだけでも分かれば話を考えやすいのだが… と悩んでいた。
ゲーム画面を動画で再現するからには何かしらのテキストがほしい。うってつけなのはこの話だ。もう僅かながらにモバゲーサークルやmixiコミュニティに残された舞ちゃんのセリフを強引に想像で書くしか無いのか…?

自分が想像で書くにせよAIの力を借りるにせよ、少しでも舞ちゃんのテキストサンプルが欲しい。私はmixiコミュニティで俺モテハーレムの話題にしていた人、さらにはその友人までも片っ端からリストアップして、画像アルバムと2010年4月~12月のmixi日記の記事を虱潰しで見ることにした。時々「こういう話をしてくれた」と、テキストを写している人がいるんだな。

すると集まる集まる様々な情報が。肝心の舞ちゃんのセリフは本当に断片的なものしかなかったが、サービス開始直後にmixiユーザーの率直な感想は幾つもあった。

「2ヶ月で飽きた」
「正面以外の立ち絵がやばい」
「『せんのみどう』とか聞いた事ねえよ」

「お嬢様
とボサボサ眼鏡がタイプ」
「タイトルは性器丸出しに近い羞恥具合」

※歴史担当キャラ「戦埜御堂万里」のこと

会員数は2万人で止まったらしく、この2万人というのは一見多そうだが1回でもプレイしただけのユーザーもカウントしていると思われる。同じ会社が制作したアプリ「ラブ彼 for mixi」が1日1万人ペースで会員を増やした事と比較するとかなりの苦戦である。

2010年4月にサービス開始をし、同年10月には新作のテキストの供給が終わると告知され、ランダム表示になったとも語られていた。結果として「今日は何の日」のゲームなのに、全く日付がリンクしてないチグハグな情報を連発する様にになってしまったという。

ゲーム画面を復元する上で重要な事も分かった。なんとプレイヤーは保険医であり、登場ヒロインは保健室に遊びに来ている、というような設定だったらしい。(戦埜御堂万里いわく「舞は保健室でサボタージュしている」 )

背景は最初迷って廊下や教室をあてがっていたが、これで保健室の背景にすることが決まった。

以下が、俺モテハーレムエブリデイの歴史である。

2010年
04月09日 mixiモバイルでサービス開始。
06月ごろ? モバゲーTOWNでサービス開始。
08月25日 ハンゲームでサービス開始。
10月18日 「先生とは12月でお別れって聞きました」というテキスト登場
10月21日 サービス終了発表、プレイヤーの転勤を悲しむテキストが流れる
10月28日 新規の日替わりテキスト終了、以降はランダム表示
12月16日 お別れメッセージとして約2ヶ月ぶりの新規テキスト、最後のアワード(トロフィー的なもの)「きっとまた会えるよ」配布
12月16日15時 サービス終了


順番に30人ほどのmixi日記を見て、終盤に差し掛かった。もうこの人はパッと見で期待ができた。なにせ舞ちゃんの公式画像をアイコンにしているうみみさん、という方だった。流れるようにmixi日記の2010年を開く。ギョッとした。この人、毎日律儀に日替わりテキストをmixi日記に書き起こしている…。まさかこんな人が居たなんて。この世界でただ一人、俺モテハーレムエブリデイ・日向野舞のテキストを毎日毎日…泣きそうになった。大いに期待できる。これは本当に残ってるかもわからないぞ。

mixiアプリ版の俺モテハーレムは「mixi日記」と連動しており、日替わりで豆知識という特性を活かすためにゲームでの出来事や内容を簡便に日記に上げられるという機能もあったらしいが、この機能を使うのは3人ほどで、最後まで完遂したのはこのうみみさんただ1人だけだった。

日記を10月、9月、8月…と遡る。まだ書き起こし記事はある。しかしおジャ魔女どれみに関連したような日はない。7月も無い。サービス開始が4月9日。終わりが近づく。ここまで来てダメなのか…?

6月24日「ドレミの日」

これだ。これだ、あった!おジャ魔女どれみの話が。残っていた。サービス開始直後の4月11日から日記をつけてはいるが、文字起こしを始めたのは6月15日からなので、本当にギリギリ残っていた。奇跡だ。ここまで情報がゼロだと思われていたゲームの、特定キャラの、特定の日のテキストが残っていた。mixi日記は閲覧数が表示されるが、この日はたったの8 viewだった。他の日も概ねこれくらいの閲覧数。
たった8人前後しか見ない記事をコツコツと書いてくれていた。凄すぎるる。こんな人に私はなりたい。本当に愛されてたんだな舞ちゃん。ありがとう、うみみさん。この世に無駄なブログなんて無い。すべてがいつか役に立つ。だからサービス終了とかマジゆるせねぇよ、なあジオシティーズ!Yahooブログお前もな。今日までmixi日記をサービス終了せずに残してくれていたmixiもありがとう。海山青空ありがとう。こんなに人に感謝した日は無いぞ。

各キャラのプロフィール

ここまで情報が集まったので、それぞれのキャラのプロフィールをざっくり箇条書きでまとめた。

日向野 舞(ひゅうがの まい、モバゲーサークル画像右下)
・寮暮らしをしており、時々保健室にサボりに来る。
・裸眼視力は0.03とかなり悪い。お寺の娘さん。
・一人称は「あたし」、たまに過去話をする時やおちょける時に「舞ちゃん」。プレイヤーのことは「◯◯さん」と呼ぶ。
・口癖は「だぜ」「らしいぜ」「けっこー」。ワイルドで柔らかくない言葉を好んで使う。
・毎日その記念日に関する豆知識を披露するが、ネタは「世界人権デー」や「図書館記念日」など真面目なものから「ギロチンの日」「ジェネレーション・キカイダー・デー」などマニアックなものまで多岐にわたる。
・プレイヤーに対して好意を寄せるような思わせぶりな発言をするが、実際はからかっており直後に皮肉交じりの事を言いバカにする。
・しかし二人でボウリングに行きたがって、素が出たことに恥ずかしくなり「あたしったらバカだなぁ、今の言葉は忘れてくれよ」とか言う。
・高校卒業したら中型二輪の免許を取ろうと思っており「バイク貯金」と銘打っているが全然貯まらない。将来の夢は白バイ婦警。
・何かにつけてバイクの後ろに乗せようとしたり、勝手にプライベートを暇と決めつけて一緒に大阪や遊園地へ行きたがる。
・でもすぐスイッチが落ちて「あたしは生徒で、◯◯さんは先生だもんね。」と諦めることもある。
・料理はわりと好きなようだが、ちょっと不器用でリンゴの皮を剥いた時にうっかり指を切って「けっこースプラッタ」になった。
・ビキニ水着は恥ずかしくてまだ着れないらしい。「凹凸はけっこーそれなりだと思う」とボディには自身を見せるが口を滑らしたことを恥じらう。
・くせっ毛を気にしていたのか幼少期にピアノが得意なストレートロングの近所のお姉さんに憧れ「ピアノが弾けるようになれば髪質も変わる」と思い習ったことがある。
・おばあちゃんっ子で、小さい頃は梅干しをつける手伝いをした。
・幼少期「虹の根本」の宝物を探して入院しているおばあちゃんの無事をお願いしようとしたが、ただの迷子になって警察に保護された。警察から折り紙を貰い、勧められて一緒に病室で鶴を折った。
・他の登場ヒロイン3人「千秋」「優香」「万里」とは仲がよく、一緒に巨大フルーツパフェを食べにいく仲。
・皿洗いなどのバイトをして親へプレゼントを贈る計画を立てるが、バイトのことを「あたし自身を担保にして」と表現し万里から「身売りはいけませんわ!」と怒られる。
・ゲーム好きの優香の部屋でファミコンをやらされ、初プレイにも関わらずアイスクライマーでボコボコにされ泣きそうになり「涙こらえてる舞ちゃん、か~わいい…」と言われた。

花園 千秋(はなぞの ちあき、画像右上)
花言葉担当の園芸部員ボクっ娘。オレンジ髪ショートカットでボーイッシュ。イケメンハーレムエブリデイに登場する花園春也とは兄妹。

戦埜御堂 万里(せんのみどう ばんり、画像左下)
歴史ネタ担当お嬢様でステレオタイプな「ですわ」口調。とんでもねぇ名字が当時から話題。

遊佐 優香(ゆさ ゆうか、画像左上)
あらゆるゲームハードを所有するゲームネタ担当。ピンクツインテール。テレ朝の「ゴーちゃん。」に酷似した髪留めをつけている(俺モテの方が1年早い)。毎日「今日遊んだゲームを紹介する」という体裁なので、1年で360本以上のゲームをプレイする超人。意外とナイスバディらしい。
舞をアイスクライマーでボコボコにして泣き崩れそうな姿を見て喜ぶなどだいぶサディスティック。インドア故に運動神経は悪い。
取り上げるゲームは多彩であり、最近(2010年当時)出たDSのソフトから誰もが知る超名作、更にはエロゲ原作のコンシューマー版まで何でもござれ。
サービス開始3日目の4月12日に取り上げたゲームはゴルビーのパイプライン大作戦である。ネタ切れして出るタイトルだろそれ!と思ったが、たしかにこの日は極端にゲームの発売が少なくてろくなタイトルがなかった。

完成

ここまで情報が集まればもう作れる。よし作るぞ。しかしちょっとだけ問題がある。俺モテの文章は基本的に3行×8ブロックで構成されているのだが、「ドレミの日」のテキストの文字起こしは5ブロックだけで前の3ブロック分が欠けていた。

冷静に考えれば、課金システムで文章を売っているゲームなわけだから、全文コピーしなくて当たり前なのだが。

この辺はもう、他の日のテキスト…ピアノを習ってた的なエピソードと合体させて仕上げることにした。こうして動画ではあるが俺モテハーレムエブリデイは蘇った。後に公式のゲーム画面を保存していた人が出てきて大ハズシしていたら目も当てられないが…。出来る事はした。

あとAI舞ちゃんを作ろうとしたけどそっち方面の知識が足りずマルコフ連鎖に劣る何かになってしまったのでまた今度にする。

出来たんで、帰りまーす。

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