絶対に懸垂を習得できる【10個の秘訣】
懸垂は、腕立て伏せやスクワットと並んで、誰もが知っている、最もポピュラーな運動の一つです。
しかし、その難易度については、他の種目と比べて、桁違いに高いですね。
それどころか、あらゆる筋トレ種目の中でも、別格の難易度を誇ります。
それは、なぜでしょうか?
懸垂が難しいと感じる要因の一つは、完全に上半身の力のみしか使うことができない、かなり珍しい運動だからです。
当然スクワットは、脚という人体の中で、最も強い筋肉を使用しますし、腕立て伏せも、一見すると上半身のみの運動に思えますが、脚が地面に接地している分、下半身の踏ん張りが効いています。
ですので懸垂は、数少ない、上半身のみにスポットをあてた運動であり、その難易度の高さは、絶大なトレーニング効果の裏付けでもあるのです。
では、ここからが本題です。
そんな、あらゆる筋トレ種目の中でも、トップの難易度を誇る懸垂ですが、正しい練習方法と、少しのコツさえ身に着けることができれば、最初の1回を達成することは、そこまで難しくはありません。
今回の記事では、10個の秘訣として、懸垂習得するための極意を完全解説しますので、ぜひ最後までご覧ください!
【懸垂習得のための10個の秘訣】
1.筋トレを捨てろ
2.毎日行うべき理由
3.神経系の発達について
4.順手や逆手に拘るな
5.キレイにできると思うな
6.今すぐ体重を見直すべし
7.三大栄養素を軽視するな
8.和食の薦め
9.プロテインは必要ない
10.ステップバイステップで練習するべし
1.筋トレを捨てろ
懸垂を習得するために、真っ先に捨てなければならないものがあります。
それは、あなたの中にある固定観念です。
筋トレ界には、一日3セットやって、その後は中二日休むといった、お決まりのルーティンが存在しますね。
確かに筋トレとしては、正しい方法の一つとなっています。
しかし、懸垂を習得するために、このルーティンを用いることは、完全に間違いです。
腕立て伏せを3セットやったり、スクワットを3セット行うというのは、あくまでも、反復可能な運動を”筋トレ”として、行う場合の話です。
懸垂を初めて習得する段階であるのなら、まったく違ったアプローチをする必要があるのです。
もしあなたが、これまで通りの筋トレ的な方法で、懸垂の練習をしているのであれば、その固定観念は捨ててください。
最速で懸垂を習得したければ、セット数を決めることも、休む必要もありません。
毎日鉄棒と向き合い、力の続く限り、ぶら下さがるべきなのです。
2.毎日行うべき理由
本当に、毎日練習する必要があるのでしょうか?
休む日が無くても、大丈夫なのでしょうか?
答えはYESです。
固定観念を捨て去り、懸垂の練習を”筋トレ”と切り離すことはできたでしょうか?
それができた、あなたであれば、これから話す事も簡単にイメージできるはずです。
懸垂を習得するということは、懸垂という名の技術を習得することに他なりません。
そうです。
あなたが、いま行っていることは、技術の習得なんです。
あらゆるスポーツには、たくさんの技術が存在しますね。
サッカーのシュート、ドリブル。
野球の投球やバッティング。
水泳の泳法なんかは、全て一つの技術です。
そして、懸垂に最も近いところに位置する、体操競技。
鉄棒や吊り輪なんか、特にそうですね。
それらにも、ワザとして、たくさんの技術が存在します。
つまり、何が言いたいのかというと。
体操選手が、毎日の血の滲むような練習で、一つのワザを習得するように、あなたも懸垂という名のワザを、毎日の練習で習得するべきだということです。
想像してみてください。
毎日、脚が上がらなくなるまで、ボールを蹴り続けている人。
毎日、擦り切れるまで、バットを振り続けている人。
毎日、体力の限界まで、泳ぎ続けている人。
毎日、握力の続く限り、ワザを磨き続けている人。
果たして、週2日しか練習しない人は、彼らより早く上達できるでしょうか?
答えは、NOですよね。
懸垂を習得することは、技術の習得だと理解できたのなら、毎日練習するべき理由も、すんなりと受け入れることができます。
そして筋トレのように、何十回も行う反復運動によって、筋肉にダメージを与えるわけでもないので、休みを挟む必要も無いという結論に至ります。
毎日の練習によって、運動神経が鍛えられます。
前述した、サッカー、野球、水泳、体操競技の練習のように。
少しづつでも、体が運動に慣れて行くということですね。
日々の練習を継続し、運動神経、つまりは神経系を発達させることが、懸垂習得のための最短ルートとなるのです。
3.神経系の発達について
では、具体的に神経系を発達させるとは、どういうことを指すのでしょうか?
神経と聞くと、体の中を通っている線のようなものを想像しますね。
脳を起点にして、体中に神経の線が張り巡らされている図を、あなたも見たことがあると思います。
懸垂を習得するために発達させるべき神経とは、正にその線の先にある、筋肉を直接動かす、末梢神経となります。
脳から発せられた信号は、脊髄を通り、末梢神経に伝達され、最終的に筋肉を動かす。
これが神経と筋肉の関係なのですが、それを踏まえて、改めて神経系を発達させるとは、どういうことなのか?考えてみましょう。
まず、結論から言ってしまうと、神経系の発達とは、神経が一度に支配できる筋繊維の数を増やすということです。
実は筋肉は、慣れない運動をしたときには、全ての力を発揮することができません。
新しい運動を始めた当初は、中枢神経の抑制がかかり、脳からの信号が、しっかりと伝わらないのです。
不慣れな運動でケガをしないように、筋肉にリミッターをかけているわけですね。
ですが、運動を継続することで、このリミッターが徐々に解除されて行き、神経が一度に支配できる筋繊維の数が増えます。
そして、神経が発達し、動員できる筋繊維の数が増えると、発揮できる力も増えて行くので、いずれは懸垂ができるようになる。
これが、神経系発達のメカニズムです。
特に懸垂を行うための、メインの筋肉となる広背筋は、日常生活で集中的に使われることがありません。
広背筋は、重たいものを引っ張るときに使われる筋肉なので、現代社会では、まず必要ないんですね。
ドアの開け閉めも、買い物袋を持つときも、腕の力だけで事足りてしまうからです。
原始時代の祖先は、命がけで戦ったり、ときには木の上に逃げたりすることで、とても逞しい広背筋を所有していたことでしょう。
つまり、懸垂を習得するということは、広背筋の神経系を目覚めさせることで、原始の力を取り戻すことである。
こんな風にも、考えられるのです。
4.順手や逆手に拘るな
懸垂を語らせると、逆手では認めないと豪語する人が、少なからずいますね。
しかし、そんなことはどうでもいいことです。
彼らの言い分を聞いてみると、逆手では、腕力を使って懸垂をすることになるから、懸垂とは言えない。
懸垂は、順手のグリップによって、広背筋を使って行われるべきだ、そう言うのです。
果たして、その言い分は正しいのでしょうか?
まず、大前提として、解剖学的に考えても、順手か逆手、どちらのグリップを採用しようが、広背筋は十分に使われます。
腕力を使うという点でも、順手なら前腕の筋肉を、逆手なら上腕の筋肉を、それぞれ使っているのです。
前腕に比べたら、上腕の筋肉の方が力は強いので、逆手の方が簡単に行えるというのは、本当の事です。
しかし、懸垂は順手でなくてはならない、それは完全に固定観念であり、思い込みです。
Wikipediaを見ても、懸垂の定義は、
「高い棒に手をかけてぶら下がり、腕や広背筋、大円筋の力を使って顎(アゴ)が棒の高さに来るまで身体を引き上げるものを指す。」
とされています。
グリップの指定などありませんね。
むしろ、逆手懸垂で上腕の筋肉を鍛えることができるのなら、広背筋と同時に、逞しい力こぶを手に入れるチャンスではないでしょうか?
懸垂を習得するうえでは、順手も逆手も関係ありません。
こだわる必要もありません。
あなたのやりやすいように、取り組みましょう。
5.キレイにできると思うな
SNSやYouTube上では、美しくキレイなフォームで懸垂している人の投稿が、とても目立ちますね。
そして、そういった投稿を何度も目にするうちに、少しの焦りを感じてはいませんか?
「自分に、あんなことができるのだろうか?」
しかし、そういった投稿に惑わされる必要はありません。
あなたの目標として、リスペクトする分には、とてもいいことかもしれませんが、比較する対象にしてはいけないのです。
なぜなら、彼らは自信家であり、紛れもない上級者です。
これから懸垂を習得しようとする段階で、比較対象とすると、モチベーションを削がれてしまうことでしょう。
自信家である、彼らの投稿は、とても華がありますが、そこに到達するためには、血の滲む努力があったことを、想像しなければなりません。
彼らのように華があって、美しいフォームで懸垂できるようになるのは、しばらく先の話なのです。
SNSやYouTubeが台頭する時代となり、画面越しには、上級者の情報ばかりが目につきますね。
しかし、あなたが本来比較するべきは、同じようなレベルで、今まさに、血の滲む努力をしている、どこかの誰かであり、そして最大のライバルは、あくまでも自分自身です。
常に今日の自分が、昨日の自分を超えられるように、注力して行きましょう。
最初から、キレイなフォームでできると思ってはいけません。
まずは、がむしゃらにでも体を引き上げる、その泥臭さや血の滲む努力の先に、華々しい成果が待っています。
6.今すぐ体重を見直すべし
懸垂ができるがどうかに、最も影響するのは、なんだと思いますか?
筋肉量でしょうか?
運動歴でしょうか?
どちらも違います、答えは体重です。
どんなに筋肉があっても、運動神経がよくても、体が重くては懸垂を成功させることはできません。
それが、体脂肪によるものであれば、尚更です。
例えば、”ぶつかり合う”という共通点のある、力士とラガーマンを比較してみましょう。
どちらも、驚くべき筋肉量の持ち主ではありますが、明らかに違うのは体脂肪の量です。
力士は筋肉の上に多くの脂肪を纏うことで、相手に押し込まれたり、投げられたりしないように、常識では考えられないほどの、重い体を作り上げます。
重量力士であれば、200kgを超える体重になると言うのですから、ただの力自慢では全く歯が立たないことでしょう。
ではラガーマンについても、考えてみましょうか。
彼らも力士程ではないですが、トップ選手となると、高身長かつ体重100kgを超えるような、大柄な選手ばかりが揃います。
もちろん、ポジションによって異なる場合もあります。
そして、信じがたい事に、体重100kg越えにも関わらず、決して太って見えるわけではありません。
割れた腹筋を披露している選手も、たくさんいますよね。
ラグビーという競技の特性上、パワーだけではなく、持久力やスピードも要求されるため、ある程度絞れた体が必要となるからです。
では、率直に聞きますが、力士とラガーマン。
どちらの方が楽に懸垂できると思いますか?
圧倒的に、ラガーマンですよね。
筋肉のみで体が重い場合は、その筋肉自体が力を発揮してくれるので、懸垂は楽にこなすことができます。
しかし、筋肉と違って、体脂肪は力を発揮してくれません。
力士のように、ぶつかり合うときには、とても強力な武器となりますが、懸垂を行う上ではただの重りとなってしまいます。
体重200kg超えの力士が、懸垂を行うためには、上半身の力のみで200kgの体重を、垂直に引き上げる必要があります。
あまりにも、現実離れした話ですね。
もしあなたが、太り気味と感じているのであれば、ダイエットも必要になるでしょう。
体脂肪のみで5㎏も違えば、懸垂の難易度は天と地ほど、変わってしまいます。
まだ1回も懸垂できない段階なのに、わざわざ体脂肪と言う名の重りを背負って、練習をする必要はないということです。
7.三大栄養素を軽視するな
スマートな体である方が、懸垂では有利だと理解できましたね。
では、どうすれば懸垂を習得するために、最適な体型になれるのでしょうか?
人間の体を構成する要素は、筋肉や骨、そして脂肪などですが、これらは全て栄養素によって構成されています。
特に三大栄養素と呼ばれる栄養素は、生命活動を維持するために必要な栄養であり、体そのものの材料になったり、体内でエネルギー源となる働きをしています。
つまり、あなたの体は三大栄養素を元に構成されていて、それらをどのようなバランスで摂取するのか?ここが重要なポイントとなります。
三大栄養素は以下の三種類。
炭水化物・・・エネルギー源として使われやすく、体や脳を動かす。
たんぱく質・・・筋肉や内臓、髪、爪などを構成する材料となる。
脂質・・・エネルギー源として使われたり、神経やホルモンの材料となる。
これらをどのようなバランスで、摂取すればいいのか?
ボディビルダーのような、命を削る思いで、体作りをしている人であれば、とても緻密な計算が必要になりますが、あなたの目的はボディビルではありませんね。
あくまでも懸垂を習得するための、スマートな体型を目指すわけなので、どちらかというとアスリートのような、食事を心がけるべきでしょう。
栄養素に気を配っても、食べ過ぎてしまえば当然、カロリーオーバーとなり太ってしまいます。
食べるべき量は、いわゆる定食1人前をイメージしてください。
お茶碗1杯分のごはん、たんぱく質源となる肉や魚のおかず、そしてサイドメニューとして、サラダや味噌汁に漬物。
はっきり言うと、何の変哲もない、バランスのいい食事と言われる、その典型例ですよね。
そうです。
バランスのいい食事。
それが、スマートな体作りにも最適なのです。
しかし、そのような食事を心がけている人は非常に少ない。
炭水化物に偏った食品ばかりを選び、脂質たっぷりの揚げ物やお菓子を食べ過ぎている。
太ってしまうのは、当たり前です。
菓子パンやドーナツ、ポテトチップスを常食しているのであれば、懸垂できる日は遠のく一方ですね。
今一度、一日の食事について見直してみませんか?
8.和食の薦め
さて、懸垂を習得するためには、スマートな体型でいることが肝心。
そのためには、三大栄養素を意識した食事を心がけるべきである。
このことは、十分に理解できましたね。
じゃあ、具体的には何を選択し、食べればいいのか?
それが一番の問題です。
しかし、幸運なことに、私達日本人のすぐ側には、世界に誇るヘルシーかつ栄養バランス抜群の食事が、すでに存在していますね。
そうです。
和食です。
日本人にとっては、伝統的でありふれた食事ですが、近年世界から注目されている、健康食でもあります。
ちなみに和食は、平成25年12月に、ユネスコ無形文化遺産に登録されました。
和食は、なぜ健康食と呼ばれているのでしょうか?
その秘密は、ごはん、主菜、副菜、汁物を基本とした、非常にバランスの取れたメニューの構成にあります。
主菜には肉、魚などのたんぱく質を多く含む食材が用いられ、調理には動物性油脂があまり使われず、とても低カロリーな仕上がりになります。
また日本特有の食材である納豆を取り入れることで、植物性のたんぱく質を摂取でき、腸内環境を整える効果も期待できるでしょう。
また副菜や汁物では、野菜、海藻などが用いられ、ビタミン、ミネラル、食物繊維を含む、体の調子を整えるための、微量栄養素を十分に摂取することができます。
スマートな体型を目指すのなら、前述した定食メニューで、なおかつ和食を選択する。
これが、最適解となります。
寒い時期であれば、お鍋や、おでんもいいですね。
肉、魚介、野菜、海藻の入った、お鍋やおでんは、これ以上にない栄養バランスの取れた食事メニューの一つです。
もちろん、調理は煮るだけ。
油で焼かないし、揚げない、どこまでいってもヘルシーです。
あなたが最速で懸垂を習得したいと思っているのなら、朝昼夜の三食を、できるだけ和食中心に変えてください。
太り気味なのであれば、効率よく脂肪を減らすことができます。
逆に痩せていると感じるなら、栄養の黄金バランスにより、みるみるうちに逞しい体つきへと変わって行くことでしょう。
あなたの体は、食事次第ということを、忘れてはいけないのです。
9.プロテインは必要ない
懸垂を習得したい人であれば、筋トレに興味がある、もしくは今現在行っている人がほとんどだと思います。
そして、筋トレをするのなら、プロテインは飲むべきなのか?飲まなくてもいいのか?この疑問を持つ人も多いでしょう。
まず結論から言うと、プロテインは必要ありません。
プロテインとは日本語でたんぱく質のことを指します。
つまり、食事からたんぱく質を摂取できている場合は、飲む必要はないんです。
あくまでも、プロテインはサプリメントであり、足りない栄養を補うための、栄養補助食品にすぎないということですね。
しかし、栄養補助食品ということを理解して、有効活用するのであれば、話は別です。
私達現代人は、とにかく忙しいですね。
仕事、育児、行事、付き合い。
目まぐるしい毎日の中で、計画的に食事を摂ることが非常に難しい。
もちろん、私自身も社会人であり、育児に翻弄されている、新米父さんですので、いつも思い通りに行くわけではありません。
もしあなたが、忙しくて、たんぱく質を十分に摂取できていないのであれば、プロテインは強い味方になります。
プロテインは一杯で、約20gのたんぱく質を摂取できます。
これは、肉や魚のおかず一食分のたんぱく質量に相当するので、文字通り栄養補助食品として、たんぱく質をカバーすることが可能なんです。
ドタバタ忙しい朝食に、ろくに休憩できなかった昼に、疲れてめんどくさい夕食に、プロテインを活用することは、とてもいい選択と言えるでしょう。
しかし、あくまでもメインは食事です。
食事からは、プロテインだけでは摂れない、様々な栄養素を体内に取り込むことが出来ます。
あなたの体を育てるのは、プロテインではなく、栄養バランスの取れた食事だということを、今一度、胸に刻んでおいてくださいね。
10.ステップバイステップで練習するべし
では、最後に実践と行きましょう。
懸垂を習得するための考え方や、食事に関する知識を会得したあなたは、あとは実践あるのみとなりました。
しかし、いくら知識をつけようと、懸垂が高難易度な種目であることに、なんら変わりはありません。
懸垂ができるようになるまで、ひたすらもがき続ける。
これも、一つの練習方法として、悪くはありませんね。
けど、もっと効率よく、習得する方法があるとしたら、その方法を知りたくはありませんか?
この記事を最後まで読んでくれたあなたには、その方法をバシッと、お伝えさせていただきます。
その方法とは、ステップバイステップを使った練習法です。
段階的に懸垂の練習に取り組むことで、気づいたら懸垂できるようになっていた。
これこそ、ステップバイステップの練習法であり、理想的な取り組み方ですよね。
それでは、あなたが取り組むべき、最もシンプルなステップバイステップを、レベル1~3の、三段階で紹介します。
レベル1から順番に取り組んで、懸垂を自分のモノにしてしまいましょう。
【レベル1「ぶら下がり」】
レベル1は、”1分間のぶら下がり”です
そうなんです。
ただぶら下がる、これだけです。
多くの人は、ぶら下がることを軽視していますが、これはとてつもなく高強度な運動です。
考えてみてください、体重は人それぞれですが、一般的に見積もって、50㎏から80kg程度の体重を、両腕のみで支えるわけですから、日常では絶対にあり得ない負荷が体にかかることになります。
「鉄棒にぶら下がっていられる筋力がある。」
これは、懸垂を行う上で、大前提のスキルになりますよね。
ぶら下がった状態から、さらに体を引き上げるわけですから、当然です。
ですのでまずは、1分間ぶら下がる事から始める。
懸垂習得のための第一歩として、これほどふさわしい運動はありません。
最初は10秒でもキツイかもしれませんが、諦めずに継続してください、もちろん始めにも言ったように、高頻度で毎日のように練習することが肝心です。
人間の適応力は偉大です。
継続さえしていれば、1分間の壁を超えることは、難しくないことに気づくでしょう。
【レベル2「収縮」】
ぶら下がり1分をクリアできた方は、レベル2に進んでください。
レベル2で行うのは、懸垂のトップポジションで耐えるトレーニングです。
鉄棒に飛びつき、懸垂で体を引き上げたポジションで”30秒”耐えましょう。
レベル1ぶら下がりは、体が伸びた状態で、ひたすら耐える運動でしたね。
逆に、レベル2「収縮」は、筋肉を収縮させた状態で耐える運動になります。
筋肉が収縮しているということは、その筋肉に大きな力が加わっていることを意味します。
懸垂のトップポジションでは、腕の筋肉や背中の筋肉が収縮し、その姿勢を維持することになるので、まるで空気イスで足腰を鍛えるがごとく、上半身の筋肉を鍛えることができるのです。
そしてあなたが、レベル2「収縮」30秒をクリアする頃には、筋力が増大し懸垂の感覚を掴み始めていることでしょう。
【レベル3「ハーフ懸垂」】
それでは、ステップバイステップの最後、レベル3は”ハーフ懸垂”です。
ハーフということで、半分の懸垂ということですね。
なんだか複雑そうですが、手順はいたってシンプルです。
まずは鉄棒に飛びつき、レベル2「収縮」と同じく、懸垂のトップポジションにつきましょう。
そこから、ゆっくり体を下ろし、切り返せる限界の深さで懸垂運動をする。
フルの懸垂ではなく、自分が行える範囲で、ハーフの懸垂を行うわけです。
ハーフの懸垂を継続することで、あなたの筋肉は目覚め始めます、神経系が懸垂運動に慣れて、徐々に発達して行くんです。
神経系の発達と共に体を下ろせる深さを、伸ばして行きましょう。
そして、完全に腕を伸ばし切ることができれば、
「おめでとうございます。」
懸垂習得は完了です。
・まとめ
最後までご覧いただき、ありがとうございます。
今回、紹介した10個の秘訣は、懸垂習得の為に、一つたりとも欠かすことのできない、重要なポイントとなっています。
要約すると
1.神経系を発達させるために、高頻度で練習する。
2.三大栄養素を意識した食事に切り替える。特に和食がおススメ。
3.ステップバイステップで効率よく練習に取り組む。
しっかりと、腹に落とし込むことはできたでしょうか?
これから、なに一つ戦略がないまま、練習に取り組む人は悲惨ですね。
まったく懸垂できない自分に絶望し、二度と鉄棒に近づくことはないでしょう。
しかし、あなたは違います。
確実に懸垂習得するための、マインド、知識、練習方法、全てを会得することができたのですから。
あとは、やるかやらないか、それだけです。
ぜひ懸垂習得できた暁には、ご一報ください。
その喜びを分かち合いましょう。
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