マガジンのカバー画像

素敵な在宅医療・介護

86
運営しているクリエイター

2022年3月の記事一覧

【106日目】地域と、平時と非常時と、作業療法士

こんばんは。 昨日の夜中の地震は大丈夫でしたでしょうか? 宮城・福島では死人や負傷者が出ていたり、ゲームセンターの天井が抜けたり、東北新幹線の運行が中断されていたりと、被害が出ているようです。 僕が暮らしている場所は東京ですが、幸いなことに停電もなく、大きな変化なく過ごせています。 しかし、それでも最近の地震の中では比較的大きな揺れで、とても怖かったです。 一番大きな揺れの後にも、また地震がくるかもしれないと不安がありましたが、しばらくしてからは落ち着くことができま

ケア・マネージャーさん

 母が昨年十月から背中の骨の圧迫骨折をした。畳であおむけに転んだ際になったらしい。圧迫骨折をしたことでコルセットをしてしばらくは安静にしなければならないので、畳の生活はできない。慌てて、介護用電動ベッドとポータブルトイレを買いに行った。  脊柱管狭窄症が八、九年前から出ていたので、以前からベッドでの生活は覚悟していたことだったが。風邪で寝込むことさえなかった人だが、この時は来た。  背中に圧迫骨折をしたせいか、脊柱管狭窄症からくる足の痺れが強くなり、腰は動かしただけで痛いと言

気管切開の基礎(1)〜今さら聞けない在宅医療の基礎知識 Vol.2〜

「栄養剤の比較」三部作を完成させたと思ったらオミクロン株の大流行にみまわれ、何だか本業で毎日燃え尽きたようになってしまった2月でした。 今も決してヒマになったわけではないですが、またちょこちょこと書いていきますのでよろしくお願いいたします。 なお、当面は無料記事として公開しますが、一定期間が経過したら有料記事に変更するかもしれませんので、ご了承ください。 さて、「今さら聞けない在宅医療の基礎知識」シリーズ、Vol.2のテーマは、どこに行っても質問をいただくことの多い気管切

認知症の世界を再現すると、白と黒のトンネルの向こうから温かな光が差し込んできた

 私は認知症の取材を始めて、しばらくしてもなかなか認知症のことがうまく捉えられませんでした。そんな頃にインスタグラムで自身の体験や思いを発信している若年性アルツハイマー型認知症の下坂厚さん(48)=京都市北区=と出会いました。  写真家でもある下坂さんは、いろいろな認知症の症状を写真表現に置き換えて説明してくださいました。例えば、記憶障害で仕事の手順が分からなくなり、取り残されたように感じるときは「自分の周囲が白黒になる」と教えてくれました。  私は写真記者なので、その話