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素敵な在宅医療・介護

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2022年2月の記事一覧

だから在宅医療はやめられない

私の仕事は田舎の町医者です。元々は消化器内科医として大学病院や総合病院に勤務していた時期もありましたが、今は専門に限らず基本的には患者さんに相談されればどんなことでも対応しています。 平日の午後には患者さんのご自宅や老人施設へ出向く訪問診療もしています。そこで診ているのは認知症や慢性疾患の高齢者の患者さんがほとんどですが、時には神経難病や末期癌の患者さんを診ることもあり、だいたい年間5〜6名の方を在宅でお看取りしています。 訪問診療を行う開業医はあまり多くはありません。そ

パーキンソン病の進行(訪問リハビリ目線)

パーキンソン病は進行性の病気です。現れる症状に個別性があります。 この個別性について、リハビリ目線で言い換えると、「進行はするが、人によっては[お薬+リハビリテーション]で症状をコントロールし、在宅生活を送れる病気」でもあります。 今回はその進行度を解説し、お薬の効果が現れているデータを示して、シンプルに解説します。 ・パーキンソン病の進行尺度である 「ホーエン・ヤールの分類」 ・訪問リハビリで一つの目安になる 「日常生活機能障害度」 ・薬物療法で日中に効果の差 「ウ

育てたい!在宅医療を担う看護師

医療デザイン Key Person Interview :医療法人 綾正会 かわべクリニック 看護師 川邉 綾香 人口50万人の大阪府東大阪市は、大阪中心街に近くベッドタウンとして栄えてきた。看護師の川邉綾香が、医師である夫・正和とともに「かわべクリニック」を開院した2015年、地元には在宅医療に特化したクリニックは少なかった。 自宅で最期を迎えたい人たちの助けになりたい。川邉は大病院の救急病棟でもキャリアを積み、現在は在宅医療の前線で活躍している。 さらに在宅医療の中