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プロジェクトを成功に導く8つのポイント(1):プロジェクト化する

RPA導入は従来の現場改善のように日常業務の1つと見なされがちですが、必ずプロジェクト化しなければなりません。プロジェクト化するという意味は、日常業務の一環として業務改善を実施するのではなく、日常業務とは別に「プロジェクト活動」と位置付けることです。それでは、なぜプロジェクト化する必要があるのでしょうか。

①日常業務と切り離す

日常業務には優先順位が存在します。最優先でやるべき業務と後回しでも構わない業務があります。一般的に顧客に関わる業務は優先となり、社内業務は優先されないことが多いでしょう。そのような優先順位に慣れている人は、業務改善を後回しにしてしまう傾向があります。もっとひどい場合は、「手が空いてたらやればいい」くらいに捉えてしまうのです。「本業優先」というのは、実はプロジェクトが頓挫する典型的なパターンなのです。
        
もしかすると本業優先は正しいのかもしれません。顧客を後回しにして業務改善を優先するのはビジネスとして本末転倒とも考えられます。しかし問題は、本業優先を「言いわけ」にして面倒くさいプロジェクトから逃げるケースがあるということです。本当は改善活動をサボっていただけにもかかわらず、「仕事が急に増えたので・・」とか、「顧客対応で忙しく・・」という言いわけに使われてしまうのです。

そこで本業とプロジェクトを分ける必要があります。本業とプロジェクトの間に優先順位はなく、本業は本業、プロジェクトはプロジェクトとして別の管理をするのです。つまりプロジェクトを日常業務と切り離し、それぞれのスケジュールに沿って実行するかたちをとります。これが「プロジェクト化する」という意味合いです。

②締め切りをつくる

締め切りのない作業というのは終わらない可能性があります。常に「対応中」や「検討中」というステータスのまま、前に進みません。業務改善で対応中や検討中という言葉は、何もしていないことを指します。締め切りがない場合、対応中としておけば何も問題がないからです。

一方プロジェクトには必ず責任者、アウトプット、締め切りが存在します。つまり「誰が、何を、いつまでにやるか」が決まっています。したがって業務改善をプロジェクト形式で行うということは、実行に「強制力」を持たせることになるのです。

プロジェクトには必ず「始まり」と「終わり」があり、これが日常業務とは異なる点です。一定期間後に必ず終わりがあるため、個々のタスクにも必ず締め切りがあります。逆に言えば「締め切りをつくる」ためにプロジェクトという方式を利用するのです。

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