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モジャ日記-バングラ生まれの黄金の糸?-

モジャ!
ギフトフードプロジェクトバングラデシュ担当の古川しゅーとです。


それでは、参ります。本日のモジャはこちら。

いい食いっぷりです。

バングラデシュの子どもたちは手でご飯を食べます。アチアチのご飯を口に放り込むまでの手捌きというと、、、もはや芸術の域であります。

やってみると分かるのですが、手で食べるのってシンプルなようで難しいのですよ。。。

いつもサポートいただきありがとうございます!

すごい!!!子どもたちが造花を作ったみたいです。

では、今回のモジャ日記。
前回に続き、より良い地球を次世代に引き渡したいという想いを込めて、”黄金の糸”と呼ばれる植物の秘密とバングラデシュとの関わりについてお話したいと思います。

■黄金の糸とは?■

黄金の糸というと、何を想像しますか?

金でできた糸?金色に輝く糸なのか?
一部の選ばれし者だけが扱える物なのか?

いろんな妄想が膨らみますが、実はめちゃくちゃ身近な植物なんですね。

こちらの写真の植物がそれです。
※真ん中の怪しい人は無視www

この植物を”ジュート(黄麻)”と言います。


亜熱帯地域でよく育ち、バングラデシュとお隣のインドだけでジュート製品の世界への輸出量を90%も占めているようで、バングラデシュはその内の42%を占めています。(出典①

バングラデシュの農業・縫製産業における重要な植物なんですね。


そんなジュート。

他の植物と比べると繊維が強靭(耐久性が高い)なんですね。それを時間をかけて水に漬けたり、皮を剥いだり、干されたりという処理を施すと、柔らかくなり黄金色に輝くというわけです。

そしてそれを紡ぐと、、、になるんです。

そしてその糸を織った結果、、、、

こんな可愛い色・風合いの生地になるんです。

何でもそうですが、生産過程を少しずつ知っていくと何一つ魔法のように目の前に現れることなんてない。と思わせてもらえます。

一つ一つの工程に人の手の温もりがあるんですね。

■ジュートのここがすごい!■

バングラデシュでは、ジュートは米バッグとして使用されることが多いのですが、実は日本でも形を変えて広く流通しています。

こちら。トートバッグとして、ちょっとしたお出かけ用に使われたり、ピクニック用バッグとして使われる方が多いみたいですね!

有名なエシカルブランドのマザーハウスさんの原点も実は”ジュート”でして、マザーハウスさんのジュートに対する想いも合わせて読んでいただくとジュート素材に対する理解が深まるように思います。


■ジュートって、環境に優しい■

このジュートという素材!!!

ボク自身、より一層注目されていく素材だと考えています。その理由とは、生産過程から処理までの地球への環境的負荷が少ないからですね。

バングラデシュ主要メディア【THE DAILY STAR】によると、

ジュートは木材と比べて
生産効率が木材よりもはるかに高く。

ジュートの収穫期間は4~6ヶ月
最も成長の早い木材は成熟するのに10年から14年

ジュート1ヘクタールあたり20~40トンの乾燥茎を生産
木材年間1ヘクタールあたり8トンから12トンを生産

用途によるが、例えば、従来使っていた木材の代用としてジュートを使用すれば、紙パルプの製造コストを大幅削減に貢献し、木を伐採する必要性、すなわち森林破壊を減らすことができる。

またジュートの生産は化学繊維の生産に比べてはるかに害が少ないと言われており、ジュートを栽培する農家の多くは化学薬品を使用せず、ジュートが自然に生育する地域で栽培している。

他の植物と同様にジュートは成長時に大気からCO2を吸収し、分解時にCO2を戻します。研究によれば、ジュートの二酸化炭素吸収率は他の樹木の数倍(5-6倍と言われている)である。研究によれば、ジュートの生育期(約100日間)には、1ヘクタールのジュート植物が最大15トンの二酸化炭素を消費し、11トンの酸素を放出するという。

出典②:the daily star

生産過程で農薬を使用する必要がなく、二酸化炭素を大幅に吸収し、そして育成がびっくりするくらい早い。という利点を兼ね備えているのです。


■強みを活かす■

私たちがバングラデシュと関わるようになってから、現地の主要産業である縫製関係の方とも出会うことが多く、現地のモノづくり職人さんと協業することが増えました。

生地を買いに行った時のランチ風景です。笑

衣類輸出量世界2位のバングラデシュでは、縫製産業に従事されている方が多いです。人件費が安くて、縫製経験のある若い労働力が多いという理由でいろんな企業がここ20年ほどでやってきました。

よく劣悪な環境下で働かされている!などと言ってピックアップされることが多い分野ですが、事実としてみればモノづくりができる職人が多いということです。

私たちは寄付(ギフトフード)という形も並行しながら、バングラデシュの強みであるジュート✖︎縫製を活かしていくことで、職人さんが正当な対価を得て、日本で生まれた収益をまたバングラデシュに返していくということも行なっています。

そしてジュートってなんか見たことがある?と思ってくださった方。

そう。そうなんです。
ん!?この生地見たことあるぞ???
という方。

実は、EARTHおじさんの麻タワシで使用されているんですね。

今まで、バッグとして利用されてきたジュートを、新たな用途(タワシ)として利用することで、合成洗剤やマイクロプラスチック排出の削減に努めよう。という試みです。

たかがタワシ、されどタワシ。です。

何かを選択するときに地球への優しさ・人への優しさが子どもたちの未来へダイレクトにつながる。そんな循環が生まれているこのプロジェクト。

おかげさまで、長く現地の職人さんと作ることができています。
いつも本当にありがとうございます。

バングラデシュの道端にいた野犬


■最後に■

以上。今回は黄金の糸-ジュート-についてお話をさせていただきました。何を作るにしても、製造工程や素材などあらゆるポイントから改善に努めることが大切ですね。

次に、モノを選ぶ際の一つの基準になれば嬉しいです。
では、今回も長くなりましたが、読んでいただき有難うございます。

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■買い物で応援■

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【学校建設&運営に関して】現在建築中の学校は3階部分までの建設が完了し(4階途中)、約75人の子どもたちが新しい学校で学んでおります。また一時的に、コロナ禍で職を失った親を持つ子供たちが避難する施設としても活用しております。


↓この記事を書いたのは↓

【出典】
①:https://www.aristaexport.com/blog/top-jute-producing-in-the-world/
②:https://www.thedailystar.net/news-detail-263840

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