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器用な少年のうるさいバイク

実家の母と電話していた時のこと。
実家には日当たりの良いベランダがあるのですが道路に面していて、週末はバイクの音がうるさいと母は文句を言っていました。大きいバイクは比較的静かに走っているのに、小さいバイクに限って凄い音を出す、とプリプリ怒っています。

しかし母の怒りの声は改造バイクの少年に届くはずもなく、その怒りで傷つくのは母の心と免疫力です。それってばかばかしいですよね。

「人は変えられないけど、自分は変えられる」といいます。

私は母にこう提案しました。

凄い音を出すと言う事は、どこかを改造していると言うことで、自分か友達か先輩か、
とにかく手先が器用でメカに強い誰かがその作業を行っているはず。
将来、そのマフラーを改造した誰かが凄腕のエンジニアさんになって、もしかしたら世界を救うような技術を開発するかもしれない。
「うるさい!」って怒るんじゃなくて
「あー手先の器用な少年なのね。将来が楽しみね。」と思うようにしたらどうだろう、と。

母は「今度試してみる」と言っていましたが、彼女はちょっと天然さんなので、成果が出るかは分かりません。

私は高校生の時、祖母の家に下宿していたのですが、うっかり爆音で音楽を部屋のスピーカーから流してしまった事がありました。「うるさくなかった?」と尋ねたら、祖母は「スントコスントコ調子がいいねぇ」と笑っていました。

バイクの音にぷりぷり怒るおばあちゃんと、手先が器用なのねと微笑むおばあちゃん。

できたら私は後者のようなおばあちゃんになりたいです。

今日はここまで!

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